リャマ

アルパカとラマ。

この2種類の動物の違いをご存知ですか?

パッと見ただけでは区別のしがたいアルパカとリャマですが、どう違うのかという疑問にお答えします。

この記事を読めば、モヤモヤっとした疑問をスパッと解消できるはずですよ。

 

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両者の生物学上の分類は?

アルパカもリャマも、どちらも分類上はラクダ科に分類されている動物です。

ラクダ科の下にはリャマ族という分類があり、両者どちらもこのリャマ族に分類されるのですが、さらにその下にも分類が分かれています。

リャマ族の下にはビクーニャ属とラマ属分類されています。

リャマはもちろんラマ属に分類されているのですが、アルパカに関してはいろんな諸説があり、ビクーニャ属かラマ属かどちらに分類すべきなのか意見が分かれている状況なのです。

この背景にはアルパカは野生の生き物ではなく、極めて上質な毛を刈り取るために古くから品種改良を重ねて誕生した家畜動物だからという理由があります。

ちなみにアルパカに関しては以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

実はアルパカリャマの近縁種は両者を含めて4種類存在します。

その4種類の動物とは、

  • アルパカ
  • リャマ
  • ビクーニャ
  • グアナコ

です。

アルパカ リャマ

図で確認すると分かりやすいですね。

 

アルパカもリャマも南アメリカの家畜動物

アルパカもリャマも共通して言えることは、両者とも家畜動物であるという点です。

先述の分類から、一般的に言われている有力な説は、

  • アルパカはビクーニャを家畜化したもの
  • リャマはグアナコを家畜化したもの

という説ですね。

ちなみにアルパカもリャマも南アメリカ大陸でのみ家畜にされているため、他の国や地域には動物園で飼育されている場合を除いては、生息していませんし、放牧もされていません。

 

家畜としての利用方法の違い

家畜として重宝されている両者ですが、その利用方法に少し違いがあります。

アルパカは上質な毛を刈り取って利用する為だけに飼育されていると言っても良いくらいに毛に特化した動物といえるでしょう。

一方リャマはラクダのように荷物を運ぶための運搬動物としても利用されます。

また毛皮も利用されており、高山地帯に欠かせない暖かい衣服の材料になったりします。

さらにはリャマの糞には植物繊維を多く含むため、古くから貴重な燃料としても利用されてきました。

現在では都心部ではあまり利用されなくなってきたとはいえ、田舎に行くと現在でもリャマの糞で煮炊きをする習慣が残っています。

実はアルパカも古来から糞を燃料として利用されてきた歴史もあるので、この点では共通してますね。

 

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見た目のかわいさの違い?

アルパカ

アルパカもリャマも見た目がとてもかわいい顔をしています。

しかし私個人の意見としては、アルパカよりもリャマの方がよりかわいらしい顔だちをしている・・ように思えます。

皆さんはどうでしょうか。

両方ともかわいいのですけどね。(笑)

 

大きさ、外見の違い

正直言ってあまり大きな違いはないのかもしれませんが、アルパカの方がリャマよりも小型という事ができます。

体高は平均しておよそ1m、体長は2m程になります。

またアルパカの背中はふっくらと丸みを帯びているのに対し、リャマの背中はまっすぐ平らな印象です。

その他耳でも見分けることができます。

アルパカの耳は先がとがった形をしているのに対し、リャマの耳は尖っておらず、やや大きく長い形をしている特徴があります。

 

性格の違い

アルパカ

両者ともに家畜動物なだけあって、温厚な性格をしています。

リャマは特に人懐っこく、良く馴れると言われています。

アルパカも懐っこい所はありますが、リャマと比べてアルパカはやや臆病な性格も併せ持っているという具合の違いがあります。

 

原種であるグアナコとビクーニャ

グアナコとビクーニャというアルパカとリャマの原生種と言われている動物がいます。

どちらも南アメリカ大陸アンデス地方で進化、分布している動物です。

アルパカ同様、ビクーニャも上質な毛を刈り取ることができるという点から乱獲対象にされた過去があります。

かつては200万頭いたビクーニャが一時期1万頭にまで減少したと言います。

現在では殺さずに毛を刈るように意識が高まり、40万頭を超えるまでに数を増やすことに成功しています。

ビクーニャは人に懐く事は無いと言われているのでビクーニャ自体を家畜にすることは難しいようですね。

グアナコは古来よりリャマ同様に荷運び用の動物として利用されてきました。

またこちらも毛や肉を取るために乱獲された経緯があり、絶滅が危惧されています。

大きさはビクーニャよりも大きく、通常はビクーニャの2倍の体重があるとも言われています。

 

大きさのまとめ

では4種類の動物の大きさをまとめてみましょう。

一般的な大きい順に並べると、

リャマ > アルパカ > グアナコ> ビクーニャ

の順になりますね。

 

まとめ

アルパカもリャマもラクダ科リャマ族に分類されています。

それぞれアルパカはビクーニャ属、リャマはラマ属に分類されているという違いがありますが、アルパカはビクーニャ属なのか、ラマ属なのかはっきりとした答えには至っていないのが現状です。

どちらもとビクーニャとグアナコという南アメリカ大陸原産の動物から家畜化されたと言われています。

見た目にも、大きさの若干の違い、耳の形や背中の丸みなどの違いが見られます。

家畜としての利用法の違いは、アルパカは主に毛、リャマは運搬用に利用される傾向が強いというものですね。

動物園でそれっぽい動物を見かけたら、アルパカなのかリャマなのか、その違いを意識して観察してみて下さいね。