皆さんはフトアゴヒゲトカゲというトカゲをご存知ですか?
名前からして、「太いアゴを持っていて、ヒゲが生えているトカゲ」なのでしょうか。
見た目は確かにそんな感じですね。
このフトアゴヒゲトカゲ、爬虫類のペットの中でも比較的人気の高いトカゲで、愛好家もたくさんいます。
今回はそんなフトアゴヒゲトカゲの飼い方や、必要なケージや餌の与え方などをまとめてみました!
またフトアゴヒゲトカゲを取り扱っている販売店や値段、おすすめの入手方法に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので是非ご覧ください。
目次
フトアゴヒゲトカゲってどんなトカゲ?
フトアゴヒゲトカゲはオーストラリアの中央部〜南東部の乾燥地帯に生息しています。
大人になると体長40㎝~50㎝ほどにもなるトカゲです。寿命は6~8年生きると言われていますが、上手く飼って長く生きると10年~15年も生きた事があるようです。
トカゲながらも結構長生きなんですね人にも良く懐くので、ペットとして人気があるのも頷けますね。
フトアゴヒゲトカゲの餌は?
フトアゴヒゲトカゲは雑食なので、昆虫を食べることもあれば、野菜も食べます。
またペットショップにはトカゲ専用フードも売られていますので、それを中心に与えていきます。
昆虫であればコオロギやミルワーム、ゴキブリが餌としては有名です。
ゴキブリと言っても、あの害虫のゴキブリではなく、ペットショップで餌用に販売されているゴキブリですね。
デュビアやレッドローチなどがいます。またフトアゴヒゲトカゲの場合、成長過程によって食べさせるべき餌が異なるのです。
フトアゴヒゲトカゲの飼育には餌がとても大事
フトアゴヒゲトカゲの飼育に関しては、餌が非常に大事になってきます。
何を与えるのかで健康管理も決まってきますし、何より、フトアゴヒゲトカゲは雑食性です。
動物性の餌も食べれば植物性の餌も食べるのです。
成長度合いによってどんな餌を食べさせるべきなのかが変わってきますので、最も適した餌の与え方を覚えておくべきなのです。
生まれてから一か月半頃までの間
主に昆虫をメインに与えます。おススメの餌はコオロギですね。
ペットショップに餌用として販売されているコオロギがいます。
ヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギが有名ですね。
これらのコオロギ餌として利用すると良いですが、特に幼いフトアゴヒゲトカゲの場合は与えるコオロギの大きさも小さいものが必要になります。
体の割りに大きいコオロギを与えていると、消化不良になったり、吐き出してしまう事もあります。
コオロギは栄養価が高く、カルシウムを豊富に含んでいます。子供の頃のフトアゴヒゲトカゲの成長には欠かせません。
またこの頃は野菜やトカゲ専用フードに少しずつ慣れさせるため、ほんの少しずつ野菜も与えます。
餌は毎日与えましょう。この頃のフトアゴヒゲトカゲは成長期で特に食べ盛りです。
餌のコオロギは食べるだけ与えても構いません。とは言っても、食事の回数は一日二回くらいで良いでしょう。
難しい点としては、頃合いのサイズのコオロギのストックを持っておくのがなかなか大変だという事です。
コオロギを繁殖させてストックしている人も多いです。
二~三か月後頃
まだまだ昆虫メインの給餌ですが、さらに野菜や専用フードの割合を増やしていきます。
2か月以上経過して少し成長したくらいから、餌も少しずつ変えていきます。フトアゴヒゲトカゲの大人の主食は野菜です。
いきなり野菜を与えても食べないことが多いですので、徐々に野菜にも慣らしていく、というのがこの時期の餌の与え方になります。
当然野菜よりもコオロギの方が美味しいのか、コオロギばかり好んで食べる傾向にあります。
コオロギばかりだと栄養が偏りますし、それだけ多くのコオロギを食べることになりますので、経済的にもキツくなりがちです。
ですので根気よく野菜も食べるようにしていかなければなりません。この頃も餌は毎日与えましょう。
与える野菜は小松菜や豆苗、モロヘイヤ、コーン、カボチャ、インゲン、オクラなど様々な野菜を与えると良いです。
今まで通りコオロギを与えながら、徐々に野菜の量を増やしていくようにしましょう。
特に小松菜や豆苗は栄養価が高くおススメの野菜になります。豆苗に関しては、葉っぱが小さいのでベビーサイズの個体でも食べやすく、小さいうちから野菜に慣らすことができる優秀な野菜になります。
野菜の他にはフトアゴヒゲトカゲ専用の人工飼料を与えると良いです。
人工飼料だけあってとても栄養価が高く、フトアゴヒゲトカゲに必要とされている栄養がたっぷり含まれています。
ただ欠点としては、あまり食いつきが良くないという事です。そのまま与えたとしても、なかなか食べない個体がいるため少々工夫が必要になる場合があります。
もしそのままで食べないようであれば、野菜ジュースなどでふやかしてから与えると食べることがあります。
ヤングアダルトの場合の餌の頻度は一日一回で構いません。コオロギと野菜をバランスよく与えてください。
三か月以降
この頃には大人になります。昆虫を与える割合を少なくし、野菜や専用フードメインの給餌にします。
昆虫は全く与えないのではなく、おやつ程度に与えるようにします。
コオロギも今までのように与えて良いのですが、あくまでも副食という位置づけにするようにしてください。
この頃はちょっと大型のデュビア(餌用ゴキブリ)も簡単に食べられるようになります。
餌のを与える頻度は毎日ではなく、数日おきに変更します。
およそ三日に一回ほどの頻度にします。大人になったフトアゴヒゲトカゲの餌の与え過ぎには注意が必要です。
与え過ぎると肥満の原因になったり、病気になるリスクも高くなってしまいます。
飼い主に寄ってくるフトアゴヒゲトカゲの動画
懐いていて可愛いですね!
与えると良い野菜
小松菜、豆苗、チンゲンサイ、ニンゲン、カボチャ、オクラ、食用菊、サツマイモ、ダイコンの葉などを与えると良いでしょう。
野菜以外にも、果物も良く食べます。イチゴやオレンジ、バナナなどの果物も大好物ですので、時々おやつ程度に与えましょう。
しかし果物ばかり与えると野菜を食べなくなってしまいますので、時々与える程度に留めるのがポイントです。
与えてはいけない野菜
一方で与えてはいけない野菜も存在します。ネギ類(タマネギ含む)やニンニクなどの刺激が強い野菜は与えてはいけません。
野菜を与えないでいると・・
小さいうちから野菜を与える練習をしておかないと、生涯野菜を食べないようになる場合もあります。
この場合コオロギしか口にしなくなり、コオロギのみでは栄養に偏りがあります。
特にフトアゴヒゲトカゲにとってとても大事なカルシウムを摂取できませんので、何か対策を立てなければいけなくなります。
カルシウムを摂取させるおススメの方法
コオロギを餌にする場合、おススメの方法は「カルシウムパウダー」をコオロギにまぶして与えるということです。
つまりコオロギごとカルシウムパウダーを食べさせるわけです。
野菜も食べるという場合はやっはり、小松菜とモロヘイヤが特にカルシウム含有量が多くておススメですね。
餌を与える時間は?
餌を与える時間はフトアゴヒゲトカゲの行動パターンに合わせて与えるのがベストです。
フトアゴヒゲトカゲは昼行性ですので、餌は日中に一度(ベビーの場合は二回程度)与えるようにするのが望ましいです。
人間同様に寝る前に食べるのはあまり良くありませんので、必ず活動時間帯に与えるようにしてください。
フトアゴヒゲトカゲの飼育環境は?
フトアゴヒゲトカゲの棲息しているオーストラリアの乾燥地帯に近い飼育環境を再現してあげましょう。
昼間と夜とで温度差が異なりますので、できる限り合わせてあげましょう。
飼育適温は昼間は28~33℃、夜間で23~25℃を目安に温度管理してあげましょう。
ケージ
フトアゴヒゲトカゲは大きな個体になると、60㎝にも達するものもいるといいます。
できればそれを見越した、なるべく大きいケージを用意するようにしましょう。
フトアゴヒゲトカゲの場合は高さのあるケージは必要ありません。横幅と奥行きが大きいケージを選んであげるようにしましょう。
ケースバイケースは特におすすめの多機能ケージです。
幅も90㎝ある大型サイズのものが用意されていますので、ケースバイケース90シリーズ使用すると良いでしょう。
床材
小動物用のウッドチップで良いですが、簡単なものだと新聞紙やキッチンペーパーで代用できます。
シェルター
落ち着いて過ごせる為の隠れ家です。また暖まり過ぎた体を冷やす為にも必要です。
上のくぼみに水を入れることで、シェルター内の湿度をあげ、温度を下げる効果があります。
ヒーター、サーモスタット
飼育内環境を常に適温に保つために必要です。ヒーターといってもその種類はたくさんあります。
一番簡単なものではパネルヒーターがあります。ケージの下に敷いて下から温めます。
また保温球タイプのヒーターもあります。保温球は空間の空気全体を温めます。
保温球タイプのヒーターを使用する場合は、温度が上がり過ぎてしまう危険もあるので、温度を制御できるサーモスタットを必ず併用するようにしてください。
暖突はケージの上に取り付けるタイプのパネルヒーターでちょっと珍しいヒーターです。サーモスタットと併用して使用するのがオススメです。
爬虫類用の保温球では定番商品ですね。
ケージの上部の隅っこに取り付けます。
そのままでは火傷の恐れもありますので、保護シェルターも併用するとより安心です。
パネルヒーターの中では超定番の商品です。
サイズも様々です。ケージにあったサイズを使用しましょう。
ヒーターに温度調節機能が付いてますので、サーモスタットは不要です。
爬虫類ようのサーモスタットでは高機能なサーモです。
数あるサーモスタットの中でもデジタル表示で見やすく、特におすすめです。
その他健康ライト
フトアゴヒゲトカゲが健康で暮らすための、健康の為のライトも市販されています。
補助として使用するとなお良いでしょう。室内飼育をしていると太陽光線を浴びることができないので、カルシウムからビタミンB2を生成することができません。
ですので浴びると日光浴の代わりになるバスキングライトや、ビタミンD3の生成を助ける紫外線ライトがあります。
値段はやや高くなりますが、余裕があれば導入しましょう。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲは良い飼育環境を整えてさえあげれば、簡単に飼育することができます。
揃えるものが色々とありますので、多少お金は掛かるかもしれないですね。
また頭も良いので、懐いてくると飼い主の顔も覚えてくれますし、呼ぶと寄ってくるようにもなりますので、どんどん愛着がわきますよ。
フトアゴヒゲトカゲの飼育においては、最も重要なのが「餌」になります。成長過程によって食べる餌の種類や量が異なる特徴がある動物ですので、この点をしっかりと把握しておきましょう。
特に重要なのは、「野菜を食べられるように、小さいうちから野菜に慣らしておく」という事です。
これを怠ると、生涯野菜嫌いなってしまう個体もいるので注意しましょう。
これから爬虫類を飼おうかと思っている方には是非おすすめしたいペットですね!