ベルツノガエルというカエルがいるのをご存知ですか?
カエルの中でもペットとして近年人気が出てきているカエルで、飼う人も増えてきています。
カエルにはたくさんの種類がいますが、いったいどんなカエルなのでしょうか。
今回はベルツノガエルの特徴や飼育方法について、詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
ベルツノガエルとは?
アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルなど南アメリカに生息しているカエルの一種で、ツノガエル属に分類されています。
近年では開発などによって生息地が減少したり、環境破壊、ペットとして人気がでてきたため、採集などが盛んになることで生息数が減少している状況です。
大きさは10㎝~12㎝くらいで、オスよりもメスの方がやや大きい特徴があります。
人気の理由の一つに、「カラーバリエーションが豊富」というものがあります。
いろんな色のカエルがいますので、コレクションしてどんどんと飼育個体数が増えていく愛好家もいるのだそうです。
流通しているベルツノガエルについて
ペットとして流通しており、比較的入手しやすいベルツノガエルですが、純血種とは言い切れないという問題もあるようです。
というのも、現在流通しているベルツノガエルは飼育下にて繁殖されている個体であり、クランウェルツノガエルやアマゾンツノガエルなどといった他のツノガエルとの交雑種の個体も多く流通している状況にあるようです。
ファンシーツノガエルやファンタジーツノガエルという流通名で販売されているカエルは、こうしたハイブリッドのカエルなのです。
実際に純血種として販売されているベルツノガエルであっても、ベルツノガエルの特徴をより強く出ているハイブリッド個体である可能性も高く、区別することは非常に難しいようですね。
ベルツノガエル値段
値段はおよそ2000円~4000円くらいが相場となっており、そこまで高額であるわけではありません。
しかし、中には色が白いアルビノ個体であったり、赤色がより強く出ている個体などは見た目の良さなどから人気が高く、より高価な値段で販売されているようです。
なんと1万円を超えるくらいの高額な値段で販売されているベルツノガエルもいるのだとか。
ちなみにペットショップで流通しているのはほとんどが成体(大人)のカエルで、幼体や幼生(オタマジャクシ)は販売されていない傾向があります。
また、若い個体ほど安く、幼体だと数百円から購入できる場合もあるようです。
寿命
カエルにしてはかなりの長寿です。
なんと10年~15年もの長い間生きるカエルですので、飼育する場合は長い付き合いになることは間違いないですね。
ベルツノガエルの飼育方法
では実際にベルツノガエルの飼育方法や必要なものについてご紹介していきます。
飼育ケース
水槽やプラケースがあれば飼育可能です。
水槽もそんなに大きなサイズが必要ではなく、小さなものでも十分飼育できます。
水槽にはカエルの体が半分浸かるくらいの高さの水を張ってください。
ヒーター
ベルツノガエルの飼育適正温度は25℃前後です。
寒すぎるといけませんので、冬場にはペットヒーターで保温してあげましょう。
また夏場には温度上昇にも注意が必要で、35℃を超えてくると生存が危ぶまれます。
温度を上げる事は簡単でも、下げる事はなかなか難しくて困難です。
できるだけ涼しい場所にケースを置き、飼育しましょう。
また張った水も傷みやすくなりますので、頻繁な水替えが必要になります。
床材
実際にはなくても飼育できますが、水槽などレイアウトも同時に楽しみたいという場合には床材があっても良いと思います。
使用する床材は保湿性の高いものを使用してください。
パームマットなどが良いですね。
床材を使う場合は乾燥に注意を払い、ミズゴケなどを入れたり、湿度が80%程度を維持できるように、常に霧吹きなどで湿度を上げておく必要があります。
餌
ベルツノガエルは肉食性ですので、餌は生き餌になります。
カエルの飼育で難しいのは餌の問題と言えます。
野生のベルツノガエルが食べている餌のデータに、カエルが78.5%、鳥類が11.7%、齧歯類が7.7%、ヘビが0.3%という報告があり、様々な餌を食べているようですね。
飼育下でそのような生き餌を用意し続けるのは難しいですよね。
ですので主にコオロギやデュビア(ゴキブリの一種)などを与えるのが一般的です。
コオロギやデュビアは簡単にペットショップで入手できるうえに、コストパフォーマンスも良く、おススメです。
他には金魚やメダカなどの魚でも食べてくれますよ。
生き餌以外の餌でも飼育することは可能です。
具体的には人工飼料ですね。
現在では、なんとカエルの専用フードなる便利なものまで販売されており、そのまま与えることも可能です。
ただし、ペレットなどの人工餌はカエルの体内で膨れることが多く、食べさせ過ぎると体に良くないと言われていますので、与える量には十分に注意する必要がありそうです。
餌を与える頻度は3日~4日に一度、量を決めて与えます。
ベルツノガエルは与えれば与えるほど食べてしまいますので、気付くと食べ過ぎになってしまう事もあります。
餌の与え方は、ピンセットを使い、餌を目の前でちらつかせてあげると食いつきやすいです。
日々の世話
餌以外のお世話は、基本的に水の入れ替えくらいでOKです。
糞をした場合などは水替えを行ってください。
また、一週間に一度は必ず水替えをした方が良いでしょう。
夏場など水が腐りやすい時期には2日~3日くらいに一度は水替えした方が良さそうですね。
水替えをサボって放置しておくと、病気にかかって死んでしまう事もあります。
複数飼育か単独飼育か
複数飼育もできますが、できれば単独飼育の方が簡単でおススメです。
複数飼育をする場合は、十分なスペースがあるケースで飼育しなければいけません。
60㎝の水槽では3匹くらいが限界でしょうね。
動くもので自分より小さいものほど餌として認識してしまい、飛びついてしまったりするので、あまりに対格差のあるもの同士の同居は避けるべきだと言えますね。
まとめ
ベルツノガエルは外国産カエルの中でも、非常に飼いやすく、近年ペットとしても人気が高くなってきています。
流通量も多く、多くのペットショップで販売されていますので、簡単に入手できます。
飼育方法はケースに少し水を張る程度でOKで、非常に単純な方法で飼育可能です。
凝った飼い方では、アクアテラリウムでの飼育方法がありますが、こちらは逆にハードルが非常に高いものになりますので、初心者の人は避けた方が良いでしょう。
ちょっと変わった外国産カエル。
色んな色や模様が楽しめて簡単に飼えますので、一度飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。