ゾウ

ゾウは陸上では最大の動物で、動物園でもお馴染みの人気者ですよね。そんな地上最大のゾウですが、いったいどれくらい生きるのかご存知でしょうか。

実はゾウの寿命は、意外なものに左右されていたんです。今回はゾウの生態や寿命、主な死因について詳しくご紹介していきます。

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ゾウの種類は何種類?

古代にはたくさんの種類のゾウが生息していたといわれています。有名なのはマンモスやナウマンゾウですね。

では現在でも生息しているゾウはいったいなん種類でしょうか。現在見ることのできるゾウは次の通りです。

・アフリカゾウ
・アジアゾウ
・マルミミゾウ

現在ではこの3種類のみが生息しています。

インドゾウが入ってないぞ!?と思ったかもしれませんが、インドゾウはアジアゾウの一種で、亜種という括りになっています。

マルミミゾウとは?

アフリカゾウは良く知られていますが、マルミミゾウってあまり聞いた事がないのではないでしょうか。

マルミミゾウはアフリカゾウとアジアゾウのちょうど中間のような特徴をしたゾウで、アジアゾウよりも小型ながらも、丸くて比較的大きい耳を持っているのが特徴的です。

生息地はアフリカの森林地帯です。アフリカゾウが草原地帯(サバンナ)に生息しているのに対して、マルミミゾウは森の中を棲み処としている違いがあるんです。

ゾウは母性社会

ゾウは群れを作って暮らしていますが、構成されているのは主に年長のメスをリーダーにしたメス中心の群れになっているんです。年長のリーダーのメスの子供たち数頭と、その子供たちといった感じですね。

ではオスはどこに?ってなりますよね。オスは1生まれてすぐは群れで一緒に生活しますが、15歳頃になると群れを離れて独り立ち、放浪するようになります。
そのまま群れの中に留まって交尾するといったことはありませんので、近親交配の心配はないというわけですね。

オスは長い距離を移動して群れを渡り歩き、交尾可能なメスを探すのです。体の大きいオスほど体力がありますので、より多くの群れを渡り歩く事ができ、交尾のチャンスも増えるのです。つまり、より体の大きい強いオスが子孫を残せるというわけですね。

ゾウの寿命はとても長い!?

ゾウの寿命はおよそ60年~70年くらいと言われています。人間とあまり変わらないくらいに長寿な動物です。

ゾウも老衰によって死んでいきますが、その死亡の要因は「餓死」とも呼べるでしょう。というのも、ゾウが死ぬのは歯がなくなった頃と言われているんです。

ゾウの歯は生涯で5度生え変わります。餌を食べるたびにすり減っていき、5回までは生え変わりますが、それ以降は生えなくなるんですね。

歯がなくなったゾウは食べることができる餌が限られてしまいます。最終的に食べられる餌は水辺に生えている柔らかい草くらいになってしまうんです。実際に年老いたゾウが死んでいるのは水辺が多いそうですよ。

でも歯がないことによって満足に食べられずに死ぬのであれば、歯が無くても食べられる餌があれば、いったいどれくらい生きることができるのか、非常に興味深いですね。

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アフリカゾウの耳が大きい理由とは?

どうしてアフリカゾウの耳はおよそ2メートルにも達する大きさです。いったいなぜあんなに大きいのでしょうか。それは熱を逃がすためです。

アフリカのサバンナでは猛烈な熱さです。ゾウは汗腺が無いので汗をかいて熱を逃がすことができません。そこで耳をパタパタさせて熱を放出しているんです。

アフリカでも森林にいるマルミミゾウの耳は小さめなのも森林が少しは涼しいから、ということでしょう。

ゾウの鼻はすごい

ゾウの鼻はまるで手のように器用にものを掴むことができます。その器用さはかなりのもので、豆粒のようなものでも上手く掴むことができると言いますから驚きです。

また嗅覚も優れていて、小さな餌の匂いも50m先から嗅ぎ付けることができるんですよ。

ゾウの聴覚はすごい

ゾウはとても耳の良い動物でもあります。人間には聞こえないような超低周波音をも聞き取ることができ、10キロ離れたゾウとも意思疎通ができるとも言われています。

超低周波音を聞き取れる秘密はゾウの足の裏にもあります。ゾウの足は実はハイヒールを履いたような、常につま先立ちのような構造になっているんです。この足裏から超低周波音を聞き取ることができるんです。

ただし、逆に小鳥のさえずりのような高い音は聞こえないようですね。人間とは聞こえている音が違うということになります。

ゾウは大食漢ではない!?

ゾウは巨体を維持するために、毎日たくさんの植物を餌として食べています。その量は一日およそ200kg。といっても、実際にゾウからすると200kgはそれほど多くはないのです。むしろ小食な量なんです。

ゾウは体重に対して体の表面積は小さいので、消費するエネルギーはそれほど必要とはしません。ゾウは一日の7割を食べる事に費やしています。なぜそんなに常に食べていないといけないのかというと、消化効率が悪いからなんです。

ゾウが食べた植物のうち50%以上のものが未消化のまま排出されます。ですので常に食べていないと必要な栄養を摂取できないのです。植物は栄養価が低いですし、消化効率も悪いのでたくさん食べないといけない、ということなんです。

ゾウは鉄壁の守りを持っている!?

ゾウの皮膚の厚さは3cmもあり、肉食獣であってもそう簡単に噛みちぎったり引き裂けるものではありません。
またゾウの体の表面はたくさんのシワがあり、ここについた泥や水はなかなか落ちず、泥のおかげで寄生虫などが付きにくくなっていますし、体温を下げる効果もあるんです。ゾウが良く水浴びをしているのはこのためですね。

まとめ

ゾウの寿命は60年~70年くらいです。ゾウは歯が無くなった頃に死んでしまうので、食べ物を食べられなくなることによる衰弱死とも言えます。

ゾウは母性社会で、メス中心の群れを作って行動しています。成熟したオスは単独行動をし、いくつもの群れを渡り歩いて交尾できるメスを探します。

ゾウは1日に200㎏の植物を食べますが、ゾウは消化効率が悪いため、食べたものの50%以上を未消化のまま排出してしまいます。一日に大半を餌を食べていないと栄養を摂取することができない体の持ち主なのです。