キングコブラ

ヘビの中でもひと際有名な種類のひとつでもある「コブラ」。

猛毒を持つ危険なヘビとして広く知られていますね。

その中でも、キングコブラというヘビはキングという名前が付けられているだけあって、ヘビの王者と言われている存在です。

「ゾウをも噛み殺す」と言われているキングコブラですが、その毒性とはどの程度のものなのでしょうか。

今回はキングコブラの生態や毒などについて、詳しくご紹介していきたいと思います。

 

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キングコブラとは?

キングコブラはコブラ科キングコブラ属に分類されているヘビで、キングコブラ属に属しているのは、キングコブラ一種類のみです。

インド東部、中国南部、東南アジアの広い地域に分布しており、森林の奥深くに生息しています。

平均的な大きさは3mあり、毒ヘビの中では最大の大きさを誇るヘビでもあります。

中には5mを超える個体も発見されたこともあるとのこと。

5mのキングコブラ。ちょっと想像が付きませんよね。

 

属名である「Ophiophagus」は、ヘビを食べるものという意味があり、食べている餌は主に他のヘビが多いと言われています。

他にはトカゲを始めとする爬虫類を捕食しているようです。

ヘビを食べるヘビの王様なのでキングコブラなんですね。

 

コブラと言えば、フードと呼ばれる頸部を広げて威嚇する姿ですよね。

キングコブラは他のコブラと違って、それほど極端にフードを広げる事はないと言われていますが、フードを広げて立ち上がったキングコブラは大人の胸元の高さにまでなると言います。

こうなるとかなりの恐怖でしょう。

また、コブラは基本的にフードを広げた威嚇時にはじっとしていて、動く事はありません。

しかしキングコブラの場合は、威嚇状態のままで動いて近づいてくることもあるという特徴があります。

 

またキングコブラの最大の特長としては、「卵を守る習性がある事」です。

卵を産んだメスは、とぐろを巻いて卵を守ります。

他のヘビでこんな風に卵を守る種類はいないのだそうですよ。

 

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性格もおとなしく、毒は意外と弱い!?

キングコブラは山地の森林に生息してるため、普段は人間に遭遇することは稀だと言えます。

ただし、人家に侵入してきたネズミを追ってきたヘビをまた追う形で、稀に人里にキングコブラが現れることもあるのだとか。

噛まれると大変ですよね。

 

キングコブラの毒はかなり強烈だという印象があるかと思います。

ゾウをも噛み殺すと言われる毒を持っている事でも有名ですね。

実際にキングコブラの持つ毒は強烈な神経毒で、噛まれると助からないという印象があります。

しかしキングコブラの持つ毒自体は、他のコブラに比べてもさほど強いわけではないのです。

ただ、キングコブラの持つ毒腺が大きく、ひと噛みして注入される毒の量が半端なく多いという特徴があるのです。

キングコブラに噛まれると助からない、と言われているのはこの為なんですね。

血清はありますが、噛まれると解毒に必要な血清も多量必要です。

過去に噛まれた患者の解毒に必要だった血清は、なんと1リットルにも登ったと言われています。

 

またキングコブラは本来おとなしいヘビでもあります。

刺激を与えることさえしなければ、噛まれることはまずないと言って良いかもしれません。

例え威嚇されても、何もしなければ自ずとどこかへ去っていきます。

ただし、繁殖期には気が荒くなる特徴があり、特にメスには注意が必要です。

卵を守っているメスや巣に近づくと、卵を守るために見境なしに襲ってきますので気を付けましょう。

 

キングコブラの天敵はクジャクだった!?

凄く意外なことかもしれませんが、キングコブラの天敵はクジャクだという事をご存知でしょうか。

なんとクジャクには、神経毒に対する耐性があり、しかもヘビが大好物だという特徴があります。

キングコブラにとってはこれほどの脅威はなく、ほぼ敵なしのキングコブラにとっての数少ない天敵となっているのです。

同じくサソリにとっても、クジャクには毒が効かないため、天敵になっています。

 

まとめ

キングコブラはコブラの中でも大型で、最大の毒ヘビとして知られています。

ただし、他のコブラと比べて毒自体は強くないのですが、持っている毒腺が大きく、一度に注入される毒が多いため、噛まれると命に係わるのは間違いないです。

 

またキングコブラにのみ見られる特徴として、産んだ卵をメスが抱いて守るとう習性があることです。

他のヘビにはこのような習性が無く、非常に珍しい習性だと言われています。

 

キングコブラの天敵は、神経毒に対する耐性を持っているクジャクです。

クジャクはヘビが好物なので、王者のキングコブラでも歯が立ちません。

 

イメージとは違って意外と大人しい性格をしているのも特徴で、こちらから何もしなければ襲ってくることはありません。

しかし、繁殖期のメスは気が荒く、卵を守るために襲ってくることも多いので注意が必要です。