スローロリスという動物がいるのをご存知ですか。
スローロリスという名前から察するに、リスの仲間かと思う人もいるかと思いますが、実はリスではなくて、サルの仲間なのです。
今回は謎の多い珍獣、スローロリスについて、その特徴や性格、値段などについて詳しく調べてまとめてみました。
目次
スローロリスってどんな動物?
スローロリスはサルの一種で、生息地はタイやインドネシアになります。
特徴はサルにしては大きい目とゆっくりな動きでしょうか。
そもそもスローロリスという名前は、スロー・ロリスというふうに分かれます。
スローロ・リスではないんですね。
ロリスとは「道化者」という意味のオランダ語だそうで、それに動きがゆっくりな事からスローロリスという名前が付けられたそうですよ。
夜行性のサルで、熱帯雨林の木の上を好んで生活しています。
雑食性ですので、餌は主に昆虫や果実、樹脂などを食べています。
スローロリスの大きさ
スローロリスの大きさは約30㎝くらいで、体重は500gくらいになります。
丸まっていますので、まるでボールのようでもあり、まさに手のひらサイズのサルであると言えますね。
スローロリスの寿命
スローロリスの寿命は約15年前後だと言われていますが、飼育下ではさらに長生きで20年くらい生きる事ができるみたいですね。
動きがゆっくり
スローロリスの特徴の一つとして、とても動きがゆっくりだというものがあります。
動きがゆっくりなのに、どうやって昆虫を捕まえて食べているのでしょうか。
昆虫と言えばすばしっこいですので、動きが機敏でないと捕まえられないと思いますよね。
しかし、これにはちゃんとしたカラクリがあったのです。
スローロリスは夜行性のため、暗闇の中で狩りをします。
また昆虫は総じて夜目がきかないので、暗闇の中で敵から逃げるには音だけを頼りにしなければならなくなります。
しかしスローロリスは動きがゆっくりなため、音を立てずに忍び寄ることができるため、昆虫は比較的簡単に捕まってしまうというわけですね。
良く考えてみると、トンボやセミなどを捕まえる際、サッと素早く捕まえようとすれば逃げられてしまうけれど、ゆっくり近づいてそっと掴むと割と簡単に捕まえる事ができるんですよね。
まさにスローロリスのゆっくりな動きは、夜の狩りに最適だという事ですね。
スローロリスには毒があるって本当?
スローロリスは毒を持っているから危険だ!と言われていることがあるようですが、本当なのでしょうか。
実はスローロリスには毒があるのです。
毒があるのは腕の付け根、つまり脇の下あたりと言われていますが、実は毒ではなくある匂いの元になる物質を分泌するのだそうです。
ここから分泌される匂いの元を舐めとって、毛づくろいの際に体中に付けます。
この時点では毒にはならないのですが、唾液と混ざることで毒として効果を発揮するようになるのです。
噛みつかれると厄介だ、ということですね。
またスローロリスの毒は飲んでしまっても消化器で分解されるので問題はありません。
ヘビ毒のように外部から注入されることで効果を発揮するのです。
ですのでスローロリス自身が誤って飲んでしまっても何の問題もないというわけです。
ちなみに、ペット用として普及しているスローロリスには犬歯が抜かれているようで、噛みつかれる心配はないように考慮されているようですね。
絶滅危惧種に指定されている
スローロリスは森林伐採であったり、漢方薬の材料にされたりと乱獲されたことで生息数が激減しました。
そのため現在では絶滅危惧種に指定されている動物でもあるのです。
国際取引も禁止されています。
度々密輸などで摘発されていることもあるらしいですね。
スローロリスの性格は?
とても神経質な性格だと言えます。
馴れればある程度は大丈夫のようですが、離した際に狭いところに入ったりして捕まえられなくなることもあるのだとか。
またサルですので、木にぶら下がったりするのは大好きです。
そこら中にぶら下がって遊ぶことを好みますので、見ていても結構楽しいです。
やはり赤ちゃんの頃から飼育していると馴れやすいのはスローロリスも同じのようですね。
またストレスに極端に弱いとも言われています。
飼育環境は夜行性である事に考慮して、暗めにしてあげる事も大切ですね。
さらにケージの掃除のしすぎもストレスになってしまうので注意が必要です。
自分のニオイが消えてしまう事でもかなりのストレスになってしまうと言われていますから、いかにスローロリスがデリケートな動物であるかが分かるかと思います。
スローロリスの値段は?
スローロリスは珍しい動物という事もあり、エキゾチックアニマル専門店などでないとなかなかお目にかかれないかもしれませんね。
値段も50万円~60万円くらいはすると思った方がよいですね。
高い場合だと100万円を超えるような個体もいるようです。
絶滅危惧種に指定されている動物ですから、値段が高いのは仕方がありませんね。
まとめ
スローロリスは小さなサルの一種で、現在は絶滅危惧種に指定されています。
毒を持っている事でも知られているスローロリスですが、ペット用に普及している個体は牙が抜かれていますので、毒に対する心配はいりません。
入手はとても困難で、見つける事ができたとしても値段はかなり高く、生体価格は安くても50万円~60万円ほどかかります。
性格は神経質なところがあり、馴れないうちは警戒心も強く飼育するのは難しいのかもしれませんね。
またとてもストレスに弱い特徴を持っています。
あらゆるストレスに注意しなければ、飼育することは難しい上級者向けなサルであると言えますね。
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