危険な生き物の中でも、最も身近な存在だとされているハチ。

そんなハチの中でも、高い攻撃性と強力な毒針を持つハチがスズメバチですね。

毎年7月~11月になると、必ずどこかでスズメバチに刺されるという被害が多数報告されています。

そんなスズメバチですが、日本国内でもたくさんのスズメバチが生息しているのです。

今回は日本に生息するスズメバチの種類と特徴、生態なども合わせて詳しく調べてまとめてみました。

 

 

スポンサードリンク

 

オオスズメバチ

スズメバチと聞くと、まず思い当たるのがこのオオスズメバチではないでしょうか。

スズメバチの中でも最大の大きさを誇り、世界最大のスズメバチと言われています。

大きさは27㎜~45㎜と幅広く、働きバチ、雄バチ、女王バチの順に徐々に大きくなっていく特性があります。

巣は地中に作られることが多く、普段の生活の中で巣を見かける事はそれほどないのかもしれません。

大アゴも強力で、噛む力が強く、攻撃するときには針を何度も突き刺してくるなど攻撃性もかなり高い荒々しい性格をしています。

刺された際には激しい痛みが伴い、痛みと腫れはハチの中でも最も強く激しいと言われています。

被害の多くは森林において、地中にある巣に気付かずに接近してしまい、攻撃されるというパターンが最も多いようですね。

 

キイロスズメバチ

オオスズメバチと並んで危険視されているのがこのキイロスズメバチですね。

オオスズメバチと比べると大きさは小さめで、17㎜~24㎜程度しかありません。

日本に生息するスズメバチの中では最も小型のスズメバチですが、家の軒下などと言った私たちの生活圏の中でも頻繁に巣を作ります。

テレビなどでもよく見るタイプのボール状のスズメバチの巣は、このキイロスズメバチの巣であることが多いです。

都会で繁殖しやすい特性を持っている為、私たちにとって最も身近なスズメバチとも言えるでしょう。

ですからスズメバチの被害と言えば、大抵がこのキイロスズメバチによる被害であり、最も多くの被害が出ていると言われています。

巣に近づくなど、ハチを刺激する行動を取ると攻撃性が高くなって襲い掛かってきます。

名前の通り、見た目にやや黄色っぽい色をしており、細かい毛が生えている特徴があります。

このことから、北海道などではケブカスズメバチという名でも知られています。

 

ヒメスズメバチ

ヒメスズメバチという名前ではありますが、実はオオスズメバチに次ぐ大型のスズメバチで、24㎜~37㎜くらいの大きさがあります。

このハチの見分け方はとても簡単で、ハチの腹部の先端を見ると一目で分かります。

ヒメスズメバチの特徴は、この腹部の先端(おしりの先っちょ)が黒い色をしているのが特徴的です。

またヒメスズメバチは性格的には穏やかなハチで、オオスズメバチなどのように近寄ると攻撃してくるということはありません。

しかしこちらから手出しをするとやはり反撃してきますので、油断はできませんね。

体の大きさの割には巣も小さめで、ハチ自体も働きバチ、雄バチ、女王バチともに大きさに差がないというのもヒメスズメバチの特徴です。

 

スポンサードリンク

 

コガタスズメバチ

小型という名前が付いている通り、大きさは20㎜~26㎜くらいで、やや小ぶりな印象のスズメバチですね。

しかし見た目がオオスズメバチとよく似ており、小型のオオスズメバチと比較すると、ほぼ見分けがつきません。

食性に対してとても柔軟で、色んなものを食べます。

また巣もありとあらゆる場所で作ることができるため、都会でも順応して生きていける性質を持っています。

キイロスズメバチ同様に私たちになじみ深いスズメバチで、被害も多く報告されています。

性格はヒメスズメバチ同様に穏やかな方ですので、近づいただけではほぼ攻撃されることはありませんが、巣にちょっかいを出すと攻撃してくるので注意が必要です。

 

モンスズメバチ

他のスズメバチと決定的に違う所は、夜行性であるという点です。

夜に昆虫採集に行って出くわすスズメバチは、このモンスズメバチであることが多いと言えるでしょう。

大きさは21㎜~28㎜程度でコガタスズメバチ程度の大きさですが、比較的攻撃性が強いですので、注意を怠ると刺されてしまいます。

見分け方は胸部と腹部を見れば見分けやすいかと思います。

胸部は黒色をしており、腹部の3節くらいまでが黒色をしています。

 

チャイロスズメバチ

中部地方以北に生息しており、個体数は少ないと言われているスズメバチです。

茶色という名が付いている通り、体が黒っぽい茶色なのが特徴的です。

チャイロスズメバチの特徴の一つとして、「巣の乗っ取り」があります。

キイロスズメバチやモンスズメバチの巣に女王バチが単独で乗り込んで、巣を乗っ取ってしまうのです。

チャイロスズメバチの体の外皮は固く、オオスズメバチなどの大アゴでも太刀打ちできないほどの装甲を持っています。

これのお陰で単身で巣に乗り込んでも、返り討ちにされずに乗っ取れてしまうわけですね。

攻撃性は高いですので、不用意に巣に近づいたりしない方が良いでしょう。

 

スズメバチに刺されたら?

万が一、スズメバチに刺されてしまった!と言う場合は、落ち着いて対処するようにしましょう。

スズメバチに刺された場合の対処方法については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

まとめ

日本国内でも数種類のスズメバチが生息しており、その数は16種類とも言われています。

ここでご紹介したスズメバチはそのほんの一部でしかありません。

スズメバチに刺されると激しい痛みや腫れが伴いますし、刺されて死んでしまったという事例も多々あります。

しかし、スズメバチの特性を理解していれば、滅多なことでは刺されることはないでしょうし、万が一刺されたとしても、しっかりと落ち着いて対処すれば大事に至らない事も多いものです。

夏から秋にかけて、特にハチに出くわすことが多くなりますが、上手にハチと付き合っていくためにハチの事を少しでも知っておくことが大切なのではないかと思います。