シャコ

シャコという生き物がいるのをご存知ですか?見た目はなんだかエビのような、そうでもないような・・

お寿司のネタとしても食べられている、そんな生き物です。そんなシャコですが、パンチ力が凄まじく、時として危険な生き物ランキングにもランクインするくらいなんです。

今回はシャコパンチで有名なシャコについて詳しくご紹介していきます。

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シャコはエビの仲間ではない

シャコは一見するとエビのような見た目をしていますよね。しかし厳密に言えばエビの仲間ではなく、遠い親戚くらいの関係でしかないのです。エビはシャコよりもカニやダンゴムシのほうがはるかに近い仲間なのです。

シャコのパンチの威力

シャコは餌である貝やカニなどを捕える際に、強烈なパンチを繰り出します。通称シャコパンチと呼ばれているものですね。シャコパンチを食らった貝は、たとえとても硬い貝殻に覆われていたとしても貝殻が砕けてしまうくらいの威力があります。

シャコパンチの速さは生物界最速の時速80km。およそ150kgの威力があるといわれており、人間くらいの大きさに置き換えると、700トンもの威力になるそうです。

わずか100gほどの体でしかないですから、体重60kgの人間に計算するとおよそ600倍になります。もしも人間が同じだけの力でパンチを繰り出せば、ゾウやライオンでさえも一撃で倒してしまうくらいの力になります。

ちょっとイメージしにくいですが、一説によると、ビルの屋上からトラックを落下させた時の衝撃くらいはあるそうですよ。

腕全体でデコピン

なぜシャコはそれほどまでに強力なパンチを繰り出せるのでしょうか。シャコパンチの原理は人間でいうところのデコピンに通ずるところがあります。

私たち人間も指一本では大した力は出せませんよね。でも力をためてデコピンすれば、指一本でもかなりの力を出す事ができます。シャコはこのデコピンの原理を、腕全体で行っていると言えるでしょう。

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シャコパンチは水上では弱くなる!?

通常であれば水中の方が抵抗が大きくなるため。パンチ力が弱くなると思われがちですが、なんと水中よりも水上の方がシャコパンチの威力は少なくなるんです。なんと水上では水中でのパンチの10分の1以下の威力しか出ていないことが分かったのです。

これはシャコが水上で本領を発揮できなくなる、というよりも、抵抗がかなり少なくなる水上では空振りした時の自分自身へのダメージが大きくなりすぎるかららしいのです。

バットの素振りでフルスイングした時に、あまりに強いスイングをする、抵抗が無く回りすぎてしまうと体に負担をかけてしまいますよね。シャコパンチも水中である程度の抵抗があるからこそ強力なシャコパンチが繰り出せるというわけです。

シャコパンチは光る

シャコパンチの際にはかなり強力なエネルギーが作り出されます。シャコパンチをよく見て見ると、いくつもの丸い気泡が出ているのが確認できます。強い衝撃波を伴うシャコパンチでは真空の泡(キャビテーション)ができ、一瞬とてつもない高温が発生し、ピカッと光ることもあります。この時に発生する温度はおよそ5500℃。これは太陽の表面温度に近い高温なんです。

このエネルギーが生み出される現象をソノルミネッセンスと呼びます。しかしまだ詳しくは解明されていない現象で、謎も多いのだとか。

シャコを水槽で飼うとガラスを割られる!?

シャコをガラス水槽に入れているとそうなるのでしょうか。シャコパンチを喰らった水槽は粉々に粉砕されてしまうのでは・・?と思ってしまいますよね。でもシャコパンチでガラスを割られることはほとんどないでしょう。ガラスの厚みが薄い小型水槽のガラス面では割られてしまうこともあるようですが、ガラス厚が6mmほどもあればそう簡単に割れないようですよ。

ダイバーの骨が折られる!?

ダイバーがシャコに遭遇した時に、ダイバーの指の骨が折られてしまった!なんていう噂も耳にします。シャコは結構臆病なところがり、ダイバーが近づくとサッと隠れてしまいます。そう簡単に攻撃されることもないので、そこまで恐れる危険生物というわけではないでしょう。しかし腕の骨が折られることはないとしても、爪が割られた、指の骨が折られた!という報告はありますので、不用意に触ってよい生き物ではないと言えるでしょうね。

まとめ

シャコはエビによく似ていますが、エビとは違う分類の生き物になります。繰り出されるパンチの速さは時速80㎞にもなり、威力は150㎏にもなります。

まともにシャコパンチを喰らうと、指の骨を折られたり、爪を割られてしまう事もあります。ダイビング時に遭遇しても危険であるとは言わないまでも、不用意に触ると危険ですので注意しましょう。