シマウマと言えばだれもが知っている有名な動物ですよね。
アフリカのサバンナに生息しており、群れを成して行動している草食動物の代表格でもありますね。
そんなシマウマですが、「ウマ」という名前が付いているけれども、実際には「馬ではなく、ロバの仲間である」と言われています。
果たして本当なのでしょうか?
今回はシマウマについてのあれこれや、ロバと馬の違いについても詳しく調べてまとめてみました。
目次
シマウマの分類について
まずはシマウマについて知っておきましょう。
シマウマは哺乳綱ウマ目ウマ科ウマ属に分類されている動物です。
ウマ科ウマ属ですので、確かに馬の仲間である事は確かですよね。
しかしウマ属と言っても、そこからさらに系統が枝分かれしており、細かく分けられています。
この表を見る限りでは、確かに馬系統というよりはロバと同じ系統に属しているかのように見えます。
馬とロバはほとんど同じ
馬とロバとほとんど同じ動物だという声もあるようです。
それもそのはずで、馬とロバの遺伝子は97%が同じなのだそうです。
しかしそこはやはり違う種類の動物である事に変わりありません。
それでは実際に、シマウマの特徴と、ロバ、馬の特徴などを照らし合わせて比較してみたいと思います。
馬とロバの違いについて
まずは馬とロバの違いについて見ていきましょう。
耳の大きさ
ロバの耳はひと際大きく、良く目立ちます。
対して馬の耳はロバほど大きくなく、小ぶりな印象ですね。
体格
馬は結構大きい体をしていますが、ロバはかなり小柄です。
小さな子供が乗れるくらいの背丈くらいしかありません。
尻尾の毛の違い
尻尾の先を見ると馬とロバの違いが良く分かります。
馬の尻尾は付け根から長い毛のような尻尾が垂れ下がっているのですが、ロバの尻尾はまるで筆のような形状をしているのが特徴的です。
ライオンのなどのような尻尾の先に毛がフサッと付いています。
たてがみの違い
馬のたてがみは長く、垂れ下がっています。
一方ロバのたてがみは短めであり、垂れさがらずにピンと立っています。
蹄の違い
馬に比べてロバの蹄は小さくて硬いという特徴があります。
走る速さの違い
サラブレッドなどに代表されるように、馬は走るのがとても速い動物です。
ロバは走るというよりは早歩きのような感じで走ります。
当然ロバの方が圧倒的に走るのは遅いのですが、持久力でいうとロバに軍配が上がると言われています。
鳴き声の違い
馬の鳴き声と言えば、「ヒヒーン」ですよね。
しかしロバはヒヒーンとは鳴かず、全く違った鳴き方をします。
シマウマの特徴
それではシマウマの体の特徴を順番に見ていきましょう。
果たして、馬とロバのどちらによく似ているのでしょうか。
耳、たてがみ
大きいですね。
頭の大きさに対して、耳が大きいように思います。
たてがみは短くピンと立っていますね。
尻尾
尻尾の先だけ筆のような毛が生えていますね。
鳴き声
馬とは全く違う鳴き声をしていますよね。
いかがでしょうか。
シマウマの特徴を改めて確認してみると、馬の特徴と言うよりは明らかに「ロバに近い特徴」を持ってますよね。
シマウマはロバであるというわけではないのですが、馬と言うよりはロバに近い種類の動物だというのは間違いなさそうですね。
シマウマは人に馴れない!?
馬と言えば、馬車に代表されるように、人間との関わりがとても深い動物です。
乗馬や競馬なども昔から人々の楽しみとして親しまれていますよね。
では、シマウマも同じように人に馴れたり、懐いたりといった事はあるのでしょうか。
これに関しては、「シマウマは人に馴れる事は難しい」と言えます。
アフリカにおいては、連れてきた馬がことごとく病気にしてしまうという問題があり、19世紀からシマウマを馬の替わりに家畜にして活用する試みがありました。
しかしシマウマを家畜化して運搬用や騎乗用に仕込むのは難しく、ほとんど成功していません。
シマウマの性格として、年齢を重ねるにつれて気性が荒くなっていくという特徴があります。
幼い頃のシマウマは、比較的穏やかな性格をしているらしく、まだ扱いやすいようです。
しかし成長して家畜に活用できるくらいの年齢になると、気性が荒くて手に負えなくなり、家畜としては使えないというのです。
シマウマとロバのハイブリッド、ゾンキー
世の中にはいろんな交雑種である「ハイブリッド種」が存在しています。
なんとシマウマとロバにもハイブリッド種が存在するようです。
その名も「ゾンキー」。
体は茶色く、脚の部分に縞模様が入っているのが特徴です。
この種は自然交配で産まれたのではありません。
クリミア半島で産まれたシマウマに交配相手がいなかったため、ロバと一緒にしてみたところ、交配に成功して誕生しました。
まとめ
いかがでしょうか。
これでかなりシマウマとロバ、馬との違いや特徴については理解できたのではないかと思います。
しかし動物園などでよく見る身近な動物でも、こんなに知らない事があるとは驚きです。
動物の世界はまだまだ知らない事がたくさんあって面白いものですね。