あなたはメジロという鳥をご存知でしょうか。
メジロはとても美しい鳴き声で鳴く小鳥として有名なのです。
今回はそんなメジロの美しい鳴き声と特徴をご紹介し、またメジロが捕獲禁止になっている理由についても調べてまとめてみました。
メジロってどんな鳥?
メジロはスズメ目メジロ科に属する黄緑色の体をした、全長11㎝ほどの小鳥です。
生息地は日本全国に渡って分布しています。森林から市街地の公園など至る所に現れては美しい鳴き声で鳴きます。
メジロの体の最大の特徴は、目の周りの白い縁ですね。名前の由来にもなっていますので、大体はこの目の周りの縁の特徴で見分けることができます。
見た目の黄緑色からウグイスと間違う人も多くいるそうですね。メジロは花の蜜が大好物で、椿の花などに良く集まってきます。
また夫婦仲がとても良い鳥としても知られ、オスメス一緒に行動している所を見かけることも多いです。
またメジロは体も小さく、天敵もたくさんいます。天敵への警戒を強めるために、他の小鳥たちと一緒に群れを作って行動することもあるようです。
小さな小鳥は、小さなもの同士で力を合わせて生きている、ということなのでしょうか。
メジロの鳴き声は?
メジロの鳴き声はとても美しいことで知られています。
鳴き声だけでなく、見た目も黄緑色で春を感じさせてくれるきれいな色をしていますので、見た目、鳴き声どちらを取っても、とても人気が高い小鳥の一種なんです。
鳥の鳴き声には「地鳴き」と「さえずり鳴き」の2つの鳴き声があると言います。
メジロも地鳴きとさえずり鳴きの2つ鳴き方があります。
地鳴きとは、鳴く季節や年齢、またオスかメスかに関係なく、仲間とのコミュニケーションや警戒などで出す鳴き声です。
一方、さえずり鳴きとは、オスがメスに対する求愛の時に鳴く場合や、自らの縄張りを主張するための鳴き声です。
さえずり鳴きは鳥の種類によって異なり、複雑な鳴き方で長く鳴くものもいれば、単調な鳴き方を連続して鳴くものなど様々です。
メジロの地鳴き
メジロのさえずり鳴き
メジロは飼うことができる?
見た目もかわいく、鳴き声も美しいメジロですが、メジロを飼うことはできるのでしょうか。
結論から言いますと、メジロの捕獲、飼育は禁止されていますので「ノー」です。
というのもメジロの捕獲や飼育は鳥獣保護法で原則禁止になっているからです。もしも違反してメジロを捕獲すれば懲役1年以下または100万円以下の罰金を科せられますので注意が必要です。
また許可なくメジロを飼育すれば、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金というものもありますので併せて確認しましょう。
しかしながらメジロを飼うことは、昔から行われてきた日本の文化でもあったのです。
日本では古来からメジロの鳴き声の優劣を競う、「鳴き合わせ会」というものが開かれてきました。
この鳴き合わせ会では、3分回にメジロが鳴く回数の多さで勝敗を決めると言います。
3分間で700回~800回鳴くメジロは特に優秀だとされ、次第に優秀な鳴き声を持つメジロを得るために乱獲され始めたのです。
何せ、優秀なメジロだと約500万円で取引されることもあるそうですから、愛好家が優秀なメジロを欲しがるのも無理はありません。
しかし小鳥1羽に500万円なんて、唖然としちゃいますね。
こういう乱獲に遭った過去があるということから、現在ではメジロの捕獲が全面的に禁止されてしまったのです。
ですので現在飼われているメジロは、捕獲禁止になる前から飼われていた個体か、中国から輸入されている「ヒメメジロ」になるというわけです。
このヒメメジロを飼うにしても、そもそも外来種ですから、日本にいる在来のメジロとの交雑や生態系のバランスを崩す恐れも懸念されています。
ですから絶対に逃がさない、という条件のもとでのみ飼育が許可されているようです。
ケガをしているメジロを保護することは可能?
ケガをしていたりで飛べないメジロを見かけたら、保護してあげても大丈夫なのでしょうか。
実はこの場合でも都道府県知事(=実際のところでは役所)に報告しなければいけないと定められています。
もしも許可なくメジロを連れ帰った場合、無許可の捕獲として扱われてしまいますし、そのまま保護という形をとれば、無許可の飼育ということになり、前述の鳥獣保護法に違反することになってしまいます。
かわいそうだから、などの理由で安易にメジロを連れ帰るのは、思わぬトラブルになることも想定されますので注意が必要という事ですね。
まとめ
メジロはとてもかわいい姿をしており、鳴き声も美しい事から人気がある小鳥です。
鳴き合わせ会も開かれているくらい愛好家もたくさんいます。しかし現在では野生のメジロを捕獲、飼育することは法律で禁止されてしまっています。
たとえケガをしちるメジロを保護する目的であったとしても、無許可のまま保護すると罰せられる恐れもありますので、かわいそうだからと安易にメジロを保護することは控えた方が良いと思われます。
しかし現在飼育可能なメジロもいます。
中国から輸入されている「ヒメメジロ」がそれに当たります。
しかし外来種のヒメメジロは日本の生態系とはかけ離れた存在だという事を忘れてはいけません。
たとえ飼うにしても、絶対に逃がしたりしてはならないという心構えも必要ですね。