ノコギリクワガタ

ノコギリクワガタと言えば、誰もが知っている日本でも代表的なクワガタムシの一種ですよね。

むしろクワガタムシと言えば、ノコギリクワガタを指すことが多いのではないでしょうか。

小学生の頃に、カブトムシと戦わせて遊んだという思い出がある人も多い事だと思います。

そんなメジャーなノコギリクワガタですが、一口にノコギリクワガタと言っても、日本国内だけでも数種類のノコギリクワガタが存在するのをご存知ですか。

またノコギリクワガタに関して、詳しい事は実は良く知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「THE クワガタ」とも言えるノコギリクワガタの特徴、寿命やショップでの値段などについても詳しく調べてまとめてみました。

 

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ノコギリクワガタの特徴

ノコギリクワガタの特徴として、その大アゴがギザギザが「ノコギリ」に似ている事が挙げられますね。

ノコギリクワガタ属に分類されているクワガタムシはすべて、大アゴの内側の歯がたくさんギザギザに並んでいるという特徴があります。

子供心に、「痛そうだなぁ」と良く思ったものです。

 

ノコギリクワガタの水牛タイプとは?

またノコギリクワガタの特徴として、大きいサイズのオスと、小さいサイズのオスとでは見た目が全く異なるようになるというものです。

本当に同じノコギリクワガタとは思えないくらいの差があり、特に大アゴにその違いがよく現れます。

小さいノコギリクワガタのオスは、大アゴがシュッとまっすぐな形になり、見た目が「ノコギリ」そのものです。

この事から小さなオスを「真ノコ」と呼ぶことがあります。

逆に大型のオスになると、大アゴがぐにゃっと湾曲し、まるで水牛の角にように見える事から「水牛タイプ」等と呼ばれて区別されているのです。

また、小型と大型の中間くらいのオスは中途半端な形の大アゴを持っており、「半ノコ」などと呼ばれているようですね。

 

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ノコギリクワガタの大きさ

ノコギリクワガタのオスは大きいものでは77㎜に達する個体がいるくらいですので、どちらかと言えば大型のクワガタに属するのではないでしょうか。

反面小さな個体だとわずか25㎜程度しかいないものもいるのも事実です。

クワガタは総じて大型の個体が人気が高い傾向にありますが、真ノコと呼ばれている小さな個体も密かに人気があるのもノコギリクワガタならではの特徴かと思います。

 

ノコギリクワガタの寿命は?

ノコギリクワガタの寿命に関しては、やや複雑なものがあり同時に面白いものがあります。

カブトムシの場合、成虫になってからの寿命はわずか数か月でしたが、ノコギリクワガタの場合は全然違います。

まず卵から成虫までのライフサイクルを順を追って確認してみましょう。

生み落とされた卵は約1か月で孵化し、幼虫になります。

その後の幼虫の期間は個体によって異なるのです。

早く成熟するものだと約1年でさなぎを経て成虫になることができます。

しかし成熟が遅い個体であれば、なんと3年間も幼虫として生きるものもいるようですね。

さなぎになると、約1か月後には成虫になるのですが、成虫になる時期によっては、成虫の寿命が変わってくるのも面白い所なのです。

夏の初めに成虫になった個体はそのまま地上に出てきて活動を開始し、この場合カブトムシと同じく秋には死んでしまいます。

しかし夏の終わりや秋に羽化してしまった場合は、その年には活動を開始せず、冬を成虫のまま地中で過ごします。

そのまま次の夏を待ってから活動を開始するわけですね。

地中にいる間はまったく餌も食べずにただただじっとしています。

活動しないので消費するエネルギーもかなり少ないのでしょうね。

 

ノコギリクワガタの値段は?

ノコギリクワガタは雑木林などで採集してきて飼育するスタイルが一般的でしたが、近年ではペットショップや専門店でも販売されていますよね。

値段はとても幅が広く、オスのサイズによってずいぶん値段が違うようですね。

小さいオスとメスのペアだと数百円で販売されているようですが、オスが60㎜を超えるようなら1,500円くらいになるようです。

また、70㎜を超えてくるようですとさすがに珍しいのか、ペアで10,000円以上になる場合もあるようですよ。

 

ノコギリクワガタの種類は?

日本国内に生息しているノコギリクワガタは実は数種類存在します。

それぞれ色などに微妙に違いがあるのが特徴的です。

代表的なものをご紹介します。

 

本土ノコギリクワガタ

ノコギリクワガタは本土など日本の広い地域に分布している一般的なノコギリクワガタです。

 

ハチジョウノコギリ

ノコギリクワガタの中でも大アゴが発達していなくて、もっとも小さなノコギリクワガタだと言えます。

大きな個体でも60㎜に満たないと言われています。

八丈島のみにしか生息しておらず、あまり馴染みのないクワガタかもしれませんね。

 

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アマミノコギリ

ノコギリクワガタの中では最大種ともいえるクワガタで、大きな個体では79㎜に達するものもいるようです。

体の色が黒いのが特徴ですが、亜種によってはオレンジ色など派手な色の個体がいるのも特徴的です。

有名な亜種にトカラノコギリクワガタがいます。

トカラノコギリクワガタはきれいなオレンジ色が強い事で人気がある種類です。

分布は奄美群島をはじめ、トカラ列島や沖縄諸島などに生息しています。

 

ヤエヤマノコギリ

名前から良く分かりますが、八重山諸島の石垣島と西表島に生息しているノコギリクワガタです。

多くが50㎜前後の中型個体が多いようで、大型になる個体がそう多くないのが特徴的です。

60㎜を超えれば超大型個体と言えるでしょう。

大型個体であっても、本土ノコギリクワガタのように大きく湾曲して水牛と呼ばれるような形の大アゴにはならずに、緩やかに湾曲したような形になるようですね。

 

まとめ

ノコギリクワガタにはいくつかの種類が存在し、それぞれに独特な特徴があります。

寿命に関しては、やや複雑なところがあり、羽化した成虫は羽化した時期によって活動を開始する時期が異なります。

ノコギリクワガタは一般的なクワガタですので、野生でも普通に採集することが可能ですが、ショップでも販売されています。

やはりサイズによってはとても高価になる傾向があり、70㎜以上のサイズは10,000円もする事からも珍しいようですね。

湾曲したカッコいい大アゴを持つノコギリクワガタ。

調べてみれば、実は奥が深いクワガタムシだと思います。