マントヒヒとマンドリル。
この2種類の動物の名前を聞いたことがあるでしょうか。
どちらも「サル」の仲間なのですが、どっちがどっちか分からなかったり、ごっちゃになっている人が結構多いのではないでしょうか。
もしくは「一緒なんじゃないの?」って思っている人もいるかも・・
そこで今回は、そんなモヤモヤを解消すべく、「マントヒヒとマンドリルの違い」について焦点を当て、特徴などの違いを詳しくご紹介していきたいと思います。
マントヒヒ
マンドリル
分類の違いは?
どちらも「サルの仲間」で、オナガザル科に分類されている点は共通しています。
ですから基本的に似ていても不思議はないというわけですね。
・・違うか(笑)
生息地の違い
どちらもアフリカ大陸に生息している点は共通していますが、地域や場所は全く異なります。
マントヒヒはアフリカ北東部のイエメン、エチオピア、サウジアラビア、ジブチ、スーダン西部、ソマリアに分布し、棲みかとするのは草原や岩場などです。
一方マンドリルの方はと言うと、アフリカ西部のガボン、カメルーン、コンゴ共和国、赤道ギニアに分布しています。
棲みかとしているのは岩場などではなく、熱帯雨林になります。
こうしてみると、東と西で全く生息地が違うし、棲んでいる場所も全く違いますよね。
名前について
マントヒヒという名前は、「マントをまとっているように見えるヒヒだから」というのが名前の由来になっています。
一方マンドリルと言う名前は、「マン(=人間)に近いドリル(サルの一種)」という意味です。
つまり、2種をごっちゃにしてしまいがちな原因とも言える、同じ「マン」という文字が頭にありますが、全く意味は違うという事ですね。
大きさの違い
マントヒヒの大きさは、オスで70~80cm、メスで50~60cmあり、体重はオスで20kg、メスで10kgくらいです。
マンドリルの大きさは、オスはおよそ80cm、メスはおよそ55cm、体重はオスで約25kg、メスで約12kgくらいです。
マンドリルのオスとメスの体格の差が目立ちますよね。
メスはオスのわずか半分程度の大きさしかありません。
こうしてみると、マントヒヒとマンドリルは大きさ的にはどちらもほほ同じという事ができますね。
顔の違い
実際に見てみると一目瞭然ですが、全く違いますね(笑)
マンドリルのカラフルな顔がとても目立ちます。
ところで、マンドリルのこの顔。
どこかで見たことはありませんか?
そう!
「ライオンキング」に登場する、「ラフィキじいさん」ですよね!
ちなみにマンドリルのこの派手な顔の色ですが、派手であればあるほど「メスにモテる」のだそうです。
実際に派手なオスがたくさんのメスを引き連れて、ハーレムを作っているようですね。
また昼間でも暗い熱帯雨林の中でも仲間を見つけやすくするために、派手な色の顔をしているとも言われています。
食性の違いは?
どちらも雑食性で、果実、種子、昆虫類、小動物、爬虫類などを食べています。
基本的に何でも食べるあたりは、霊長類といったところでしょうか。
群れを作る
どちらも「群れ」を作って集団生活をしている点でも共通しています。
ただ、マントヒヒは一頭のオスに対してメス数頭と子供たちで構成される、比較的小規模な群れを作るのに対して、マンドリルは250頭ほどの大規模な群れを作ります。
この大きな集団の中では、1頭のオスに20頭ほどのメスがハーレムを作っています。
言わばハーレムの集まり、ですね。
性格の違い
マントヒヒの方が気が荒い傾向にあります。
決して凶暴である、と決めつけるわけではありませんが、マンドリルと比べると確かに短気のようですね。
マンドリルは気性が荒いという事は無く、穏やかな性格をしていると言われています。
触れ合うならマンドリルが良いでしょうね。
どっちが強い!?
もしもマントヒヒとマンドリルが戦ったら、どっちが強いのだろうか?
こんなことを考えている人が結構多くいるそうですね。
気性が荒く、喧嘩っ早いのはマントヒヒですが、大きさで言うならマンドリルの方が優性ですよね。
とある情報によると、「人間とマンドリルが戦ったら、マンドリルが勝つ」と言われているみたいですね。
マンドリルは温厚だとは言え、やる時にはやる、できるサルなのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしょうか。
見た目も名前も全く違う2種類のサルですが、なぜか混同されがちなのはどうしてでしょう?
実際に生態を調べてみると、同じオナガザル科ですので似通った部分は多いです。
しかし群れのつくり方や生活環境などは全く異なっているようですね。
また、見分け方に関しては顔が全く違いますので、どっちがどっちかを知っていれば、まず間違う事はなさそうですよね(笑)