フトアゴヒゲトカゲはとても丈夫で、トカゲの中では一番飼いやすいと言われている種類のトカゲです。
普通に飼育していればほとんど病気になることもありませんし、それほど病気の心配もいらないかと思います。
しかしそんな丈夫なフトアゴヒゲトカゲであっても病気になるときはなりますし、病気になっていても気付かないということも大いにあるのです。
そこで今回はフトアゴヒゲトカゲが掛かりやすい病気をいくつかピックアップし、その対処法や予防方法などを詳しく調べてまとめてみました。
なおフトアゴヒゲトカゲの飼育方法に関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
病気を隠そうとする習性がある
そもそもフトアゴヒゲトカゲなどの爬虫類は、たとえ自分の体調が悪くても元気なように振る舞い、病気を隠そうとします。
これは弱っているところを天敵に襲われないようにするためである、とも言われています。
このためペットが体調不良であっても、飼い主が気付きにくく、気付いた時には既に手遅れになっていた、というケースも多いのです。
少しでも体調が悪いと感じたら何かしらの対策を取る必要があります。
消化不良
フトアゴヒゲトカゲの病気で多いのはこの消化不良です。消化不良とは、食べた餌が上手く消化されずに腸の中で詰まってしまうと起こります。
消化不良を起こすと、ぐったりして餌を食べなくなり、長い間腸が詰まった状態になると腸が壊死してしまい、死んでしまう事もあります。
原因としては飼育環境の温度が下がって、消化機能が低下したことが挙げられます。
爬虫類は変温動物ですので、自分で体温調節ができません。
体温は外気温に左右されてしまいますので、温度が下がり過ぎないように温度調節をしっかりおこなってあげましょう。
食欲不振
餌の食いつきが悪くなってしまう事があります。
原因としてはストレスであったり、気温の低下が挙げられます。
フトアゴヒゲトカゲは気温に敏感ですので、部屋の中は暖かくても、外の外気温が寒いだけでも食欲不振に陥ってしまう事があるそうです。
ストレスになりにくい環境をつくり、温度管理を見直しましょう。
クル病
フトアゴヒゲトカゲに限らず、爬虫類の飼育全般に注意すべき病気が「クル病」です。
爬虫類は紫外線を浴びて体の中でビタミンD1を生成し、カルシウムを吸収します。
これによって骨を形成したりと重要な役割を担っていますから、日光浴はフトアゴヒゲトカゲには必須であると言えるでしょう。
日光浴させてあげられない環境の場合は、紫外線ライト(バスキングライト)を設置して人工的に日光浴させてあげる事が大事です。
しかしバスキングライトだけでは十分にカルシウムを生成できない事があるので、やはり定期的に日光浴させてあげるのが望ましいです。
また注意点としてバスキングライトは消耗品です。
ライトは点いていても、紫外線照射量は低下していきますので、定期的に交換することが必要になります。
脱皮不全
フトアゴヒゲトカゲは脱皮を繰り返しながら大きく成長していきます。
脱皮不全は、脱皮の際に上手く皮を脱ぐことができずに皮膚に皮が残った状態になることを指します。
脱皮不全になると、残った皮によって締め付けられ、皮膚が壊死してしまう事があります。
脱皮不全になってしまう原因としては、湿度不足による乾燥であることが多いです。
フトアゴヒゲトカゲは脱皮の前には皮膚の色が薄く変化したりと何かしらの兆候があります。
この脱皮のサインを見逃さないようにチェックしましょう。
脱皮が近い状態であれば、飼育環境の湿度を高めにするために、霧吹きをしてあげたり対策を立てましょう。
もし脱皮不全になってしまったら、その部分を水で濡らしてふやかし、ゆっくり剥がしてあげましょう。
皮が固まってしまうと取れなくなってしまいますので、固まる前の早期発見がとても重要になることを覚えておきましょう。
熱中症
フトアゴヒゲトカゲも熱中症になります。
ヒーターで温めすぎて温度が上がり過ぎたり、日光浴のさせ過ぎでも熱中症になってしまいます。
熱中症になると口を開けて呼吸をしたり、口から泡を吹いたりといった症状が現れます。
熱中症になってしまった場合はとりあえず温度を下げてあげるようにしましょう。
最も良い方法は水をかけてあげたり、涼しい場所に移してあげることです。
日光浴中や、夏の暑い期間は特に注意してあげましょう。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲにもかかりやすい病気があります。
ここで紹介したもの以外にも病気は多々あるのですが、主な病気と原因と対策を知っておけば怖いものはありません。
原因のほとんどが、間違った飼育方法によることが多いのです。
病気にならないようにこれらの病気の原因を把握し、病気になってしまった場合にもしっかりと対処できるようにしておきたいものですね。
凄く勉強になります。
ありがとうございます