ブラックダイヤメダカ

今やブームとなっているメダカ飼育。色んな種類のメダカが出回るようになり、年々新たな品種が次々と誕生しています。魚を飼ったことがないという初心者の人にも簡単に飼育することができる事からも人気がありますよね。そんなメダカですが、どの品種が飼いやすいのか、とても迷いますよね。

今回はメダカを飼育してみたいけど、どのメダカがおすすめなのか分からない、という人にとっても参考になるかと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。実際にメダカをたくさん飼育しているブリーダーでもある私がおすすめするメダカをご紹介していきたいと思います。

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おすすめのメダカはブラックダイヤ

私がおすすめするメダカはズバリ「ブラックダイヤ」という品種のメダカになります。
ブラックダイヤは2018年頃に作出されたメダカで、特徴は何といっても真っ黒なボディに、きれいなキラキラとしたラメが散りばめられている宝石のような美しさであると言えるでしょう。

私がなぜこのブラックダイヤをおすすめするのかを、実際に飼育していて思ったことなども踏まえてご紹介していきます。

ブラックダイヤは高級メダカの一種である

ブラックダイヤは数多くいるメダカの中でもいわゆる高級メダカと呼ばれている品種になります。高級メダカというだけあって、見た目が美しい個体であれば値段も高い傾向にあります。メダカを飼育していると必ずと言ってもいいほど陥る事があります。それは安いミックスメダカなどでは満足できなくなり、美しい高級メダカを飼ってみたくなる、ということです。

メダカ飼育に慣れてくると、必こういった衝動に駆られることになりますので、初めから高級メダカで始めてみるというのも悪くないのかなと私は感じています。もちろん初めて飼育する人で安いメダカで飼育の練習をしてみたいという場合はそれでも全然OKだと思います。

しかし近年ではメダカ飼育に関する情報は溢れかえっており、全くの初心者でも比較的簡単にブリードが楽しめるにまで情報収集がし易くなってきています。ですから初めから高級メダカでスタートするのも全然OKだと思うのです。

見やすい真っ黒な色をしている

ブラックダイヤメダカ
ブラックダイヤメダカ

ブラックダイヤは「オロチ」という全身真っ黒なメダカをベースに作り出されたメダカですので、基本色は漆黒のような黒さです。一般的に黒メダカと言われている黒っぽい色のメダカもいますが、こちらは白い容器に入れるとメダカが持つ保護色という機能から色が抜けて黒っぽさが失われる特徴があります。しかしオロチメダカは黒い色素しか持たないため、どのような容器で飼育しても色が薄くならずに真っ黒なままという特徴があります。

もちろんオロチメダカの特徴を受け継いだブラックダイヤもこういった性質を持っており、どのような容器で飼育しようと色が薄くなることがありません。ですので黒が見やすい白い容器で飼育することをおすすめします。

またブラックダイヤの子供も真っ黒な特徴があります。生まれてすぐの針子と呼ばれている稚魚でさえ真っ黒なんです。小さいので見失いやすい稚魚ですが、ブラックダイヤの稚魚であれば容易に発見することができ、稚魚管理もしやすいと言えます。

産まれてすぐの針子が黒っぽい品種はブラックダイヤだけではなく、有名な幹之メダカの稚魚の一部も黒っぽい特徴があります。しかし比べてみるとやはり違いはありますので見分けることが簡単です。

ブラックダイヤメダカ
ブラックダイヤメダカの針子
幹之メダカの針子
幹之メダカの針子

いろんなメダカを飼育していると、稚魚のうちは異なる品種同志が混じってしまうことも少なくありません。こうなれば大きくなるまで品種の特定が困難になるのですが、ブラックダイヤの稚魚はほぼ99%見分けが付きますので、混じってしまう確率も少なくできるでしょう。累代飼育を視野に入れている場合、メダカの品種が混じってしまうのは御法度ですから、混じることがないようにしっかり管理することが重要なのです。

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上見でも横見でも楽しめる

メダカは本来庭で飼育することが一般的で、上から見て楽しむものだといわれていることが多いです。しかしブラックダイヤは横から見てもきれいなラメが楽しめる品種ですので、水槽での横見にも適しているメダカと言えるでしょう。インテリアとして室内に美しい水槽を立ち上げてメダカを入れたいという場合には横見できるメダカは大変重宝します。黒いメダカははどことなく高級感もあり水槽レイアウトを引き立ててくれますので、ブラックダイヤは室内水槽にもうってつけのメダカだと言えるでしょう。

また庭でビオトープを立ち上げて飼育する場合にもブラックダイヤは大変美しく見えます。ビオトープには底に底床を敷きますが、たいていの場合赤玉土が使われる事が多いのではないでしょうか。赤玉土でなくても良いですが、茶色いソイルなどを底床に使い、緑の水草を入れると、真っ黒なブラックダイヤとの色の相性は抜群です。

アクセントとして赤くなる水草も少し入れるとさらに美しくなる事でしょう。またメダカはグリーンウォーターと呼ばれる青水で飼育する事が推奨されますが、グリーンウォーターに入れてもブラックダイヤはとてもきれいに見えますのでおすすめできます。

選別が容易で分かりやすい

メダカの飼育の醍醐味はやはり累代飼育になります。より見た目の美しい個体を親に選んで、見た目の良いメダカ同士を掛け合わせることで、さらに美しいメダカを誕生させるのはやはり楽しいものです。そんなメダカのブリードですが、ブラックダイヤの選別は比較的簡単だと感じています。大まかには以下の通りです。

・ラメがより多くキレイに出ている個体を選ぶ

・色が薄くなく、真っ黒な個体を選ぶ

・背曲がりなど奇形ではない個体を選ぶ

・その他好みの体型の個体を選ぶ

大体こんな感じです。
ブラックダイヤの選別は「より黒く、よりラメが多い個体を選ぶ」ようにすれば基本的に問題ないので比較的簡単です。ブラックダイヤの中には色がやや薄く生まれてくる個体も一定数いるので、そういった個体を早い段階から見つけ出して選別漏れにすることもできますので、良質な個体の選別を素早く行うことができます。ただし、後から徐々にラメが増えてくるので、選別漏れにしてもなかなか良い個体に育った!という事例も少なくありません。こういうところもメダカのブリードの楽しさの一つですね。

ブラックダイヤのラメは体の側面に入りやすく、通常横見をしてラメの確認をすることが多いですが、ラメが多い良質な個体になればなるほど背中にもラメが乗るようになります。つまり、まずは上見で確認して背中にラメが多い個体を選んで選別するだけで、全体的にラメが多く散りばめられたきれいな個体を比較的楽に選別することができるというわけです。

ただし奇形などの体型の良し悪しに関しては、さすがに横見も交えながらでないと判別は難しいですが、ラメに関しては簡単にふるいにかけることができるので、今後大量に増えて大量に選別しないといけない場合にも効率よく選別ができると言えるでしょう。

ちなみに選別を怠るとラメが徐々に消えてしまい、そのうちラメのないただのオロチメダカに近い個体が多くなってしまう傾向にあります。ブラックダイヤの良さはやはりきれいなラメですので、選別作業はしっかりと行うことをおすすめします。また背曲がりなどの奇形は次の代にも遺伝しやすいですので、いくらラメがたくさん入ったきれいな個体でも、できるだけ背曲がりなどの奇形は親にしない方が良いでしょう。

ブラックダイヤメダカ
ブラックダイヤメダカの背曲がり個体
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多産な品種である

メダカによってはなかなか産卵してくれない、という品種もいますので、増えにくくブリードを楽しみにくいといった声もあります。しかしブラックダイヤは比較的多産な品種であると感じています。もちろんすべてのブラックダイヤに当てはまるとも言い切れないですが、私のブリードしているブラックダイヤはかなり多産です。

毎日何十匹という数の卵を産んでくれますし、かなり短期間で大量に増やすことも簡単です。美しい個体作出のために、ワンシーズンに何世代もブリードしたいといった場合にも問題なくブリードすることができることでしょう。

ブラックダイヤの飼育に関するデメリット

ブラックダイヤを飼っていてデメリットに感じることは多くはないですが、強いて言えば「容器によっては見にくい」ということです。メダカ容器として販売されている飼育容器は黒色のものが多く、
黒色容器で飼育しているとブラックダイヤは実際かなり見にくいです。こればかりは仕方ありませんが、赤玉土など茶色の底床を敷くことでかなり見やすく改善することができますのでぜひおすすめします。

またブラックダイヤは高級メダカだけあって、親個体になる成魚で購入すれば最初からきれいな良い個体を入手できますが、比較的高価なのは言うまでもありません。買うところによってはペアで5,000円を超えてくることもザラです。稚魚クラスでも結構高価な場合も多く、最初は購入を躊躇してしまうかもしれません。

おすすめな買い方はネットオークションです。ブラックダイヤを多く飼育しているブリーダーから購入すれば、比較的安価に入手することも可能です。ちなみに私はヤフーオークションでブラックダイヤの卵を購入して育てました。ヤフーオークションにはメダカ詐欺の不安もあるのは事実ですが、しっかりと販売者を見極めることさえできれば詐欺に合わないで済みますし、とても安価に高級メダカを入手できる唯一の場所と言っても過言ではないでしょう。

まとめ

ブラックダイヤは高級メダカでとても人気が高く、飼育していても楽しい品種のメダカです。上見、横見どちらでも楽しめる特徴を持ち、比較的多産なので簡単に増やすことができます。

生まれたての稚魚の頃から真っ黒なので見つけやすく、品種ごとの管理がしやすいのも特徴的です。黒い色素しか持っていないため、どんな容器で飼育しても色が薄くなることがなく真っ黒な色を維持できますので、白い容器でも飼育する事ができます。

また選別もとても簡単に行うことができ、上見でラメが多く乗っている個体を見つけて選別していくだけで、基本的には良質な個体を残して累代飼育する事ができます。

メダカ専用容器には黒い容器が多いので、黒い容器そのままで飼育すると鑑賞性が低いですが、赤玉土や茶色のソイルを底床に使うと見栄えはかなり良くなります。

高級メダカにして管理やブリードもしやすいメダカですので、ミックスメダカに飽きてしまったという人にはぜひ挑戦してもらいたいメダカですね。