子どもの頃に、誰もが捕まえて遊んだ経験があろうザリガニ。
日本国内でも至る所で見る事ができ、捕まえて飼う人もたくさんいますよね。
そんなザリガニですが、日本国内でよく見られるザリガニは、日本在来種のニホンザリガニではなく、外来種のアメリカザリガニである、ということはご存知でしょうか。
今回はそんなアメリカザリガニについて、餌や寿命など生態や、簡単に飼育できる方法なども合わせてご紹介していこうと思います。
目次
アメリカザリガニって何?
アメリカザリガニはその名からもわかる通り、アメリカのミシシッピ川流域を原産地とする、外国産のザリガニです。
現在では世界各地で輸入され、野生化したりと幅広く分布しているザリガニなのです。
私たちがザリガニと呼んで親しんでいるのは、実はそのほとんどがこのアメリカザリガニであると言います。
もちろん日本国内にも、国内在来種のニホンザリガニが生息していますが、環境破壊などが原因となり、棲める環境が徐々に少なくなってきていることもあり、その数を減らしているという状況なのです。
元々アメリカザリガニは、食用のカエルとして輸入されてきた「ウシガエル」の餌用としてアメリカから輸入されてきたのがアメリカザリガニでした。
この輸入されてきた年が1927年頃の事ですので、それほど昔ではないという事ですね。
しかしウシガエルが外来種だったとは正直驚きでしたね。
他にもたくさんの身近な外来生物がいるのでしょうね。
アメリカザリガニはとても丈夫で、澄んだ河川はもちろんの事、田んぼなどの泥んこの中でも生息できる生命力の強さを持っています。
対してニホンザリガニは流れがある澄んだ水のある河川にしか棲むことができないとされていて、徐々にアメリカザリガニは数を増やし、ニホンザリガニは数を減らしていったと言われています。
他にもアメリカザリガニが激増した要因があります。
それは「産卵数の違い」です。
ニホンザリガニは一度に産む卵の数は50個くらいであるのに対し、アメリカザリガニはなんと100個もの卵を産むのです。
単純に2倍近くの差があり、アメリカザリガニが増えるのは当然と言えば当然ですよね。
現在アメリカザリガニは要注意外来生物に指定されています。
ただ、特定外来生物に指定されているわけではないので、飼育や販売は禁止されていないという所がポイントですね。
アメリカザリガニの寿命は?
アメリカザリガニはどれくらい生きる事ができるのでしょうか。
実はザリガニの寿命は意外と長く、およそ4年~5年くらいは生きると言われています。
その分成長するのにもそれなりに時間がかかり、性成熟するのにも数年かかることは珍しくありません。
ちなみに、ニホンザリガニの場合は性成熟するのに4年~5年くらいかかるとされていて、寿命は長いもので10年にもなるという話もあります。
気軽に捕まえる事ができて飼育もできるザリガニですが、寿命は思っている以上に長いですので、それだけの期間しっかり飼育できるか考えたいところですよね。
アメリカザリガニの餌は?
アメリカザリガニは何を食べているのでしょうか。
アメリカザリガニは雑食性で、肉も魚も、野菜や水草などの植物でさえ何でも食べると言われています。
自然界ではオタマジャクシや小さな小魚、稲、水草などを食べているようですね。
本当に何でも食べるので、餌が少なくなってきたら色んな動物たちが少なくなっていきますが、そんな中でも最後に残るのはアメリカザリガニだと言われているくらいですので、どれだけ丈夫なザリガニだということが分かると思います。
アメリカザリガニの飼い方
それではアメリカザリガニの飼育方法について順番に見ていきたいと思います。
アメリカザリガニの飼育容器は?
飼育容器は少し大きめの昆虫用のプラケースでも飼う事ができますが、できれば水槽を用意する方が飼いやすいと思います。
水槽の大きさは、飼育するザリガニの数に合わせて大きさを選びましょう。
目安は30㎝幅の水槽で2匹程度、60㎝水槽だと4匹くらいが妥当なところでしょう。
これ以上の過密環境になってくると、ザリガニが共食いを始めてしまうなど良くありませんので、入れすぎには注意したいところです。
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隠れ家
アメリカザリガニは放っておくと共食いをしてしまう傾向が強く、できれば共食いさせずに飼育したいものです。
共食いさせないための対策として有効なのが、隠れ家を用意する事です。
ザリガニが身を隠せるようなシェルターのようなものであれば、どんなものでも大丈夫です。
例えば植木鉢を割ったようなものでも大丈夫ですし、茶碗を割って使うのも良いでしょう。
他にも竹筒を使う方法もありますし、塩ビパイプを使用するのも良いでしょう。
また隠れ家は飼育するザリガニの数だけの隠れ家を用意するようにしてください。
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飼育水
アメリカザリガニはとても丈夫なザリガニですので、飼育水は水道水でも十分飼育することができますが、一応カルキ抜きをしておいた方が良いでしょう。
カルキ抜きの方法は簡単で、一日バケツに水を汲み置きしておくだけでOKです。
水はあまり入れない方法と、たっぷり入れる二通りの飼育方法がありますが、どちらの方法でも問題ありません。
あまり入れない場合は水槽のメンテナンスや水替えの手間がほとんどかからないので楽に飼育できます。
しかしザリガニは水をすぐに汚してしまうので、少ない水だとすぐに水が汚れて臭くなってしまいます。
実はザリガニ自体は臭くはないのですが、ザリガニが汚す水が臭いニオイの元だったのです。
水を少なめにする場合は、水替えを頻繁に行い、水質の劣化を防ぎましょう。
たっぷり入れる場合は、エアポンプやフィルターを入れて酸素不足や水質の劣化をを避けなければいけません。
ザリガニはエラ呼吸もできますが、空気中から直接酸素を取り入れる事も出来る特徴を持っています。
ただし、あまり深い水深だとエラ呼吸で取り入れられる酸素が少なくて、死んでしまうこともありますので注意が必要です。
ザリガニの場合のエアポンプは、投げ込み式のもので十分です。
フィルター機能が一緒についているタイプのものであれば一石二鳥ですね。
また夏場にの水温には注意しましょう。
暑い夏には水質が悪化しやすく、水温も30℃を超える事もありますので、ケースは日陰の涼しい場所で管理するようにしましょう。
底砂
ケースの底に敷くのは細かめの砂が最も良いです。
ザリガニは脱皮を繰り返して大きくなりますが、この脱皮の際に砂が必要になるので、砂は入れてあげて下さい。
入れる砂は金魚やメダカ飼育用の砂で構いません。
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石や流木
レイアウトとして入れるのと、登って呼吸するために入れたりと様々な場面で活躍します。
ザリガニは結構脱走が得意ですので、石や流木を登って脱走できないように、一応フタを用意しておくのが良いのではないでしょうか。
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水草
水面に浮かべておく方法や、植え付ける方法などいろいろありますが、水草は餌不足の際の非常食にもなりますのでおススメです。
餌
飼育下におけるザリガニの餌は「市販のザリガニの餌」で問題ないです。
今では便利な餌がたくさん出ていて、とても簡単に飼う事ができますね。
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まとめ
私たちがザリガニと言って親しんでいるのは、その多くがアメリカザリガニであり、外来種のザリガニです。
アメリカザリガニはとても丈夫ですので、簡単に飼育することができます。
ポイントはあまり過密な環境にしないということと、隠れ家を飼うザリガニと同じ数だけ用意するという事です。
餌は市販のザリガニの餌がありますので、それを利用すると良いでしょう。
また水はとても汚れやすいので、小まめな水替えを行うか、フィルター導入で水質悪化を防ぐようにしましょう。
寿命は4年~5年と結構長いので、一度飼育すれば長い付き合いになるという事も忘れないようにしたいですね。