
サソリといえば、毒を持っていて刺されると死ぬ!と思われている人もいるのではないでしょうか。
しかし実のところ、毒をもっているサソリはそんなにいないとも言われており、しかもサソリの持つ毒は人間への殺傷能力が無い、とも言われているのです。
本当なのでしょうか。
またサソリはペットとして飼育することはできるのでしょうか。
今回はそんなサソリの生態などについて詳しく調べてまとめてみました。
サソリってどんな生き物?
サソリは節足動物であり、ザリガニのようなハサミや容姿を持っていることから甲殻類のエビやカニのような仲間だと勘違いされている事もしばしば。
しかし実際のところはクモ綱サソリ目という分類をされている生き物で、クモの仲間という事ができるみたいですね。
サソリの歴史は相当古く、さそり座などがあるように古代から人間と深い関わりがあった生き物であることが分かりますよね。
なんと4億3千万年前からすでに地球上に姿を現しており、節足動物の中では世界最古とも言われているのです。
サソリの分布は?
サソリは世界中に分布しており、1000種以上のサソリが生息しています。
日本国内では南西諸島にわずか2種類が生息しているのみなのですが、一応日本にもサソリはいたんですね。
生息地は至る所に広がっており、湿地に生息するものもいれば、砂漠のような厳しい環境に生息している種類もいるのです。
太古のサソリは元々水生生物であったらしく、いつからか陸で生活するようになったようです。
サソリの毒は強烈?
サソリには毒があるというのは定説ですが、人に影響を及ぼすほどの殺傷能力を持っているのは1000種を超える中でもわずか25種類ほどだと言われています。
またサソリが毒を持っているのは、獲物を捕らえるためであり、相手を殺傷するためのものではないという事です。
サソリの捕食は、獲物をハサミで捕らえ、尻尾の先から出る毒で弱らせてから小さくちぎって食べる、という方法を取ります。
ですので多くの場合、サソリの毒は餌となる獲物を弱らせる程度の毒でしかありません。
小さなコオロギなどの昆虫を弱らせる程度の毒ですので、体の大きな私たち人間がサソリの毒で死に至るという事は通常ではあり得ない事なのです。
ただし先述の通り、人間にも危害を及ぼす強力な毒を持っている種類のサソリは25種も存在しており、これらのサソリによって死亡している事故は年間1000件くらいだと言われています。
毒の弱いサソリであっても決して油断して良いというわけではなく、スズメバチに刺された時と同じように、アナフィラキシーショックを発症して死に至るという事もありますので、注意が必要なのです。
ちなみに、特にペットとして普及しているような毒が弱いサソリに刺されたとしても、腫れて痒くなる程度である事が多く、それほど心配は要りません。
サソリの種類
前述の通り、サソリの種類は1000種以上と多いですが、日本で見られるサソリはわずか2種類です。
ヤエヤマサソリとマダラサソリの2種がそれで、小笠原諸島や南西諸島にのみ生息が確認されています。
その他サソリはペットとして飼育されている事も多く、ペットとして良く飼育されているものに、世界最大のサソリであるダイオウサソリがいます。
その他にもペット用として販売されているサソリは多数存在していますが、やはり大型で、毒性が弱いダイオウサソリは見ごたえもあり、人気が高いようですね。
サソリは小食
あまり知られてはいない事かもしれませんが、サソリはとても小食だという話もあります。
サソリは砂漠のような厳しい環境に生息しているものも多く、そのような環境ではなかなか餌にありつくことができないことも多いものです。
そんな中でも生きていく事ができるように、サソリは少ない餌でも生き延びられる能力を持っています。
一週間の間、昆虫一匹食べただけで充分であるとも言われ、サソリの中にはなんと一年もの間の絶食に耐える事ができる種類も存在していると言われているのです。
こうした飢餓に強い体の特徴からも、はるか太古から生き延びてきた種であることが伺えますよね。
また、こうした事情からもサソリはあまり活発な生き物と言うわけではありません。
普段は物陰などに隠れていて、餌を捕るとき以外は動かずにじっとしているくらい、動かない生き物なのです。
こうすることで無駄なエネルギーを消費せずにすみますからね。
サソリはペットにできる?
サソリはダイオウサソリに代表されるように、一部のサソリはペットとして飼育することができる事でも有名です。
特にペットとして普及しているものは、毒性が弱く、性格も大人しく、見栄えが良いものが多く、ダイオウサソリなどは大きくて性格も大人しく、毒性も弱い、特にペットとしてはおススメできるサソリという事ですね。
しかし中では、猛毒を持つサソリを好んで飼育しているサソリ愛好家がいるのも事実です。
まとめ
いかがでしょうか。
サソリは砂漠にすみ、猛毒を持っており、刺されると死ぬ!というイメージは無くなったのではないでしょうか。
サソリはたくさんの種類が存在し、その数だけ生息地も様々であり、生態も様々です。
刺されると危険なサソリはわずか25種類ほどしかいなく、ほとんどのサソリは毒性が弱くて刺されたとしても少々腫れて痒くなる程度です。
またペットにできるサソリもいくつか出回っており、ペットショップで普通に購入する事ができるくらいに普及しています。
良く見るとなんかカッコいいサソリ。
一度飼育してみたくなりませんか?