
砂漠に棲んでいて、尻尾の毒針で刺されると死んでしまう!というイメージを持たれがちなサソリ。
しかし実際のところ、サソリは砂漠に棲んでいるものばかりではないですし、猛毒を持つものはほんの一部でしかありません。
むしろサソリは近年ではペットにされるくらい人気の高い生き物になっているのです。
そこで今回は、そんなサソリの飼育方法について、詳しく調べてまとめてみました。
目次
サソリの生態や種類について
サソリの生態や、種類、サソリの持つ毒などに関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
ペットにしやすいサソリとは?
サソリは全世界に2000種類も生息していますが、ペットとして飼育しやすい種類というものも存在します。
飼育しやすいサソリとは以下の条件に当てはまるものを言います。
1.凶暴でなく、大人しい
2.毒性が弱い
また、ペットにされやすい3つ目の条件としては、見た目、見栄えが魅力的なもの、というのもあるようですね。
これらを満たしているサソリはズバリ、「ダイオウサソリ」になります。
ダイオウサソリはアフリカの熱帯雨林に生息している世界最大のサソリで見栄えも良く、大きいながらも毒性は弱く、性格もいたって大人しいという、まさにペットとしてピッタリな条件を持っています。
色は黒いので多少地味なのですが、飼いやすさとしては文句なしのサソリです。
サソリは2種類に分けられる!?
サソリは生息地によって2種類に分ける事ができます。
一つ目はダイオウサソリなど熱帯雨林に生息し、高温多湿を好むもの。
もう一つはデザートへアリースコーピオンなどに代表される、砂漠などの乾燥地帯に生息しているサソリです。
それぞれ生息環境が極端に違いますから、両者で飼育方法が大きく異なるのです。
サソリの販売価格は?
種類にもよりますが、流通しているダイオウサソリなどは3,000円~5,000円もあれば購入する事ができます。
逆に珍しいサソリなどは入手が困難で、見つかったとしてもかなり高額であることがほとんどですね。
サソリの飼育に必要なもの
それではサソリの飼育に必要なものを確認してみましょう。
飼育容器
昆虫飼育用のプラケース、水槽、爬虫類飼育用のケージなどが使用できます。
どれを使用しても問題ありませんが、爬虫類飼育ケージなどは見栄えも良く、温度管理も簡単なのでおススメしたいところですね。
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床材
多湿系のサソリにはヤシガラなどの床材を、乾燥系のサソリには乾燥しやすいように砂を用意してあげましょう。
どちらもショップにで販売されていますので、簡単に用意することができますよ。
床材は3㎝~5㎝くらいの深さで入れてあげると良いでしょう。
水のみ場
サソリは水を頻繁に飲みます。
水飲み場は浅いものがあれば良いです。
爬虫類用の水飲み場が販売されていますので、それを利用してもよいでしょう。
ヒーター
サソリの飼育適正温度はおよそ30℃とされていますので、ケージ内は常に保温しておく必要があります。
ペットヒーターがあれば使いたいところですが、パネルタイプのヒーターであれば自動で温度管理ができますので最もお手軽です。
ピンセット
餌をあげたり、ケージの清掃などで活躍します。
爬虫類用の木製のピンセットがありますので、持っておくと便利ですよ。
霧吹き
ケージの湿度の管理に必要です。
多湿系のサソリの適正湿度は75%くらいですので、必ず霧吹きでの湿度保持が必要になります。
サソリの餌は?
サソリはそれほど餌をたくさん食べない生き物ですので、餌の回数は週に一回程度で十分だったりします。
特に乾燥系のサソリの場合、さらに絶食に耐えうる体を持っていますので、二週間の絶食でも大丈夫だったりします。
餌となるのは昆虫がメインになりますが、大きさはサソリの大きさに合わせてあげる必要があります。
コオロギやデュビア(ゴキブリの一種)、ミルワームなどが代表的で、ペットショップなどで簡単に入手できます。
与え方は飼育ケースに数匹入れてあげるだけで、あとは適当に食べてくれるくらい簡単に給餌できます。
大きくなってくると、ピンクマウスなんかも食べるようになります。
また偏食が嫌いだという情報もあり、餌が偏ると食べなくなるという話もあります。
できれば餌のバリエーションは数パターンほど用意しておくようにしましょう。
また食べカスやサソリの脱皮後の皮は、ダニの発生の要因になってしまいますので、その都度取り除いてあげましょう。
すごく小食で、餌のストックはそれほど必要ありませんので、冷凍のコオロギやミルワームなど保存ができるようなものにするのも有効ですね。
生き餌以外を与える場合は、ピンセットなどでサソリの前へ餌を持って行ってあげると食べやすいです。
飼育環境を整える
多湿系、乾燥系どちらのサソリも適温は30℃前後です。
しかし多湿系のサソリの場合は湿度を75%程度に維持しなければいけませんし、乾燥系のサソリは湿度が高くなれば死んでしまいます。
温度を上げるにはパネルヒーターをケージの底半分ほどに敷いて使用します。
逃げ場を作ってあげるようにすれば、自分である程度の温度調節をしてくれます。
または暖突などのヒーターを使用すれば、空間そのものを温める事ができますが、サーモスタットを併用しないと温度が上がり過ぎてしまうリスクがあります。
湿度の保持をするためには、タッパーに穴を開けたものの中に、濡らしたミズゴケを入れておきましょう。
これだけでお手軽に湿度を維持できますのでおススメです。
サソリの寿命は?
サソリはゆっくり成長し、3年かけて成体になると言われており、寿命は10年くらいが多いでしょう。
しかし飼育環境によっても寿命は大きく左右されますし、大切に飼育すればもっと長く生きてくれる可能性も持っています。
まとめ
サソリは思っている以上に危険度が低い生き物で、簡単にペットとして飼育できるお手軽さも持っています。
飼育のポイントは飼育環境の準備です。
飼育するサソリhが多湿系のサソリか、乾燥系のサソリであるかを把握しておけば、サソリはとても簡単に飼育できるのです。
ちょっと珍しくもあり、どこかカッコいいサソリ。
一度飼育、観察してみてはいかがでしょうか。