タランチュラと聞くと、どのようなイメージがあるでしょうか。
毒がある?
大きくて怖い?
色々なイメージをもたれる事かと思います。
しかしタランチュラは近年では、ペットとして飼育されているくらい人気があるのも事実なのです。
そこで今回は、タランチュラとはどういうクモなのか、また寿命や値段はどれくらいなのか。
はたまた種類はそれくらいいるのかなどを詳しく調べてまとめてみました。
目次
タランチュラとは?
そもそもタランチュラというクモは存在しません。
これは「トンボ」や「セミ」といった名前の昆虫が存在せず、シオカラトンボやアブラゼミなどといったように、個別に名前があるのと同じですね。
クモのなかでも、オオツチグモ科に属しているクモの事を主にタランチュラと呼ぶことが多いようですね。
実際にはオオツチグモ科のクモ以外のクモでもタランチュラと呼ぶことがありますので、明確な線引きはされていないようです。
タランチュラの寿命は?
タランチュラの寿命の特徴的なところは、オスよりもメスの方が遥かに長生きである、ということです。
オスの平均寿命が3年ほどであるのに対し、メスはなんと10年くらい生きると言われています。
実際には交尾の際にメスがオスを食べてしまうことがあったりと、オスの寿命が短いのではなく、そういった理由でメスの方が長生きである、と言えるのかもしれませんね。
タランチュラの値段は?
タランチュラは今やメジャーなペットとして、ペットショップで普通に販売されています。
値段もお手頃な価格で購入できますので、気軽に飼育を始められますよ。
値段は安いものだと1,000円~3,000円くらいから販売されています。
珍しい高いものだと10,000円を越えるような個体も存在しますが、奇麗だから高いというような事はなく、奇麗な模様を持つ個体であってもお手頃価格で入手できるところが、タランチュラの魅力の一つであるようですね。
タランチュラには毒がある?
気になるところと言えば、タランチュラには毒があるのかどうか、という事でしょう。
結論から言えば、タランチュラには毒があります。
毒とは言っても、人間の生死にかかわるほどの強烈な猛毒であるわけではなく、極めて弱い毒ですので心配ありません。
タランチュラが毒を持っているのは「身を守るため」であると言われています。
獲物を攻撃するために毒を持っている生き物は比較的危険だと言われていますが、タランチュラの場合はまだ可愛らしい毒のようですね。
毒は牙から注入されたり、体の毛を飛ばすなど様々な使い方をします。
噛まれても皮膚がやや腫れるくらいで済むことが多く、基本的には心配いらないのですが、アナフィラキシーショックというものには注意しなければいけません。
タランチュラに限ったことではなく、スズメバチに代表される「2度目以降に刺されたり噛まれたことによるショック症状」が怖いと言えます。
この場合呼吸困難になったり意識不明になったりといった命の危険に関わる重大な事故になり兼ねない可能性もありますので油断はできません。
しかしタランチュラによる死亡事故は過去にわずか1件だけという報告があるのみで、重大事故になることはやはり稀であるようですね。
タランチュラはなつく?
そのそも虫であるタランチュラには「なつく」という事はあり得ません。
警戒心が少なく、大人しくて攻撃性があまりない種類のタランチュラであればハンドリングが可能、というレベルの話です。
ですので餌付けであったり、呼べば寄ってくるなどといった期待は全くできません。
タランチュラの種類は?
オオツチグモ科のクモの総称がタランチュラですので、世界中には実にたくさんのタランチュラが存在しています。
そんなタランチュラは大きく分けて3種類のタイプに分類ができます。
3つのタイプとは、
1.地表凄
2.地中凄
3.樹上凄
の3タイプに分かれています。
地表凄とは、主に地表を徘徊するように活動をし、獲物を捕るタイプのクモ。
地中凄とは、地中に巣を作ってそこを拠点に獲物を待ち構える、捕らえて食べるタイプのクモ。
樹上凄とは、主に木の上を中心に活動し、徘徊するタイプのクモ。
それぞれのタランチュラは上記のどれかのタイプに分類することができ、飼育する場合はそれぞれに合った飼育方法で飼育する必要があるというわけですね。
主なタランチュラの種類
では具体的にどんなタランチュラがいるのか、もう少し詳しく分類してみましょう。
タランチュラはさらに以下の4つのタイプに細かく分ける事ができるようですね。
バードイーター
地表凄の大型のタランチュラが多く、その名の通り鳥をも捕食してしまう事があるくらいにダイナミックな食事方法を取ります。
アメリカ大陸に生息しているタランチュラの総称をバードイーターと呼び、最大級のサイズを誇るゴライアスバードイーター、飼育の入門種として有名なローズヘアーやメキシカンレッドニーなどがこの種類に属します。
意外に大人しい性格ですので、手に乗せたりといったハンドリングもしやすい事も特徴ですね。
バブーン
アフリカ大陸に生息しているタランチュラの総称をバブーンと呼びます。
バブーン(baboon)は英語でヒヒという意味があります。
見た目がサルの手のようであるということからこの名が付いたとも言われていますが、どうなのでしょうか。
地中凄のタランチュラが多く、色も地味な個体が多いのが特徴的です。
また気性が荒く攻撃的なものが多い印象ですので、取り扱いには特に注意したいところです。
バードイーターに比べて攻撃的ですので、ハンドリングには向きませんので、観賞賞として楽しむ分には良いかもしれませんね。
5年~7年でようやく成熟すると言われているくらい、成長が遅いことでも知られています。
キングバブーン、ウサンバラオレンジバブーンなどがこの種類に属しています。
アースタイガー
アジアに生息しているタランチュラで、気性も荒めなことが多いです。
地中に巣を作る地中凄ですが、木に登ったり獲物をしつこく追いかけ回したりもすることから、半地中凄、半樹上凄と呼ぶ方がふさわしいのかもしれません。
コバルトブルーやシンガポールブルーなどがこの種類に属しています。
ツリースパイダー
アジアや南米に生息しているタランチュラで、主に木の上で生活しています。
巣は作らず、動きも素早い事が特徴です。
また色彩が美しい種類が多いのも特徴ですが、凶暴で毒性が強い種類も多く含まれているという特徴も併せ持っています。
素早いことから、飼育する際には脱走に注意しなければいけません。
大きく分けてアジアに生息しているオーナメンタルと、南米に生息しているピンクトゥーの2種類が存在します。
インディアンオーナメンタル、アンティルピンクトゥー、ガイアナピンクトゥーなどがこの種類に属しています。
まとめ
一口にタランチュラといっても、その数はかなり多く、様々なタイプのタランチュラが存在します。
また毒性は私たちが思っている以上に強はなく、それほど心配は要らないのですが、アナフィラキシーショック症状には注意しなければなりません。
今やタランチュラは多くの種類が流通していますので、一般的なペットショップでもお手頃な値段で購入する事ができます。
クモでありながら、ハンドリングも楽しめるタランチュラ。
良く見てみると、なんだか可愛らしく思えてきませんか?