「雑種犬」や「ミックス犬」という言葉をよく耳にしますよね。
近年ペットショップでは、そのような表記で販売されている犬たちがたくさんいます。
雑種もミックスも「混ざっている」という意味ですよね。よく似た、というか全く同じ意味なのでどう違うんだろうと疑問に思った人も多いはず。
いったい「雑種犬」と「ミックス犬」の違いとは何なのでしょうか。
そしてこれらの魅了とはいったい何なのでしょうか。
今回は雑種犬とミックス犬の違いや魅力について詳しくご紹介していきます。
目次
雑種犬とは?
雑種犬は遥か昔から、日本でも親しまれてきた犬です。
雑種犬の特徴としては、異なる品種の犬同士が、「自然に交配し誕生した犬」のことを指します。
昔の日本には野良犬がたくさんいました。現在では屋内で飼育されている飼い犬が9割と言われていますが、昔は屋外で放し飼いが当たり前でした。
そうした中、犬たちは飼い主の知らない中でも勝手に繁殖し、雑種犬が誕生していました。
ですので、「野良犬=雑種犬というわけではない」
です。
雑種犬はこうした経緯もあり、いろんな犬の血が入り混じりいろんな見た目の犬が存在します。
また見た目だけではなく、性格にも犬によって様々であるという特徴があります。
現在でも雑種犬のイメージとしては中型犬から大型犬が多いと思いませんか。それは日本古来からのこうした雑種犬の誕生の経緯があったためと言えるでしょう。
ミックス犬とは?
ミックス犬は雑種犬と考え方は全く同じと言って良いでしょう。
ただし、定義が異なります。
雑種犬が2種類の異なる犬が、「自然交配ではなく人工的に交配させて誕生した」という点において違いがあります。
また、「異なる純血種同士の犬を掛け合わせて誕生した一代目の犬」のことを指します。
要は自然に勝手に交雑したか、人為的に交配させたかの違いがあると言えるでしょう。
つまりミックス犬も雑種犬の一部であると言えますね。
現在のミックス犬の多くは、「異なる純血種同士を掛け合わせて誕生させた犬」が多くの割合を占めています。
またミックス犬には人間の意志が込められて誕生していると言えます。
親の純血種の良い特徴をそれぞれ受け継いだミックス犬を誕生させるため、考え抜かれて交配されるのが一般的です。
代表的なミックス犬にはチワワとダックスフントを個配させた「チワックス」、チワワとプードルを交配させた「チワプー」、シーズーとマルチーズを交配させた「マルシーズー」、ヨークシャーテリアとトイプードルを交配させた「ヨープー」などがいます。
他にも多数の組み合わせが存在し、日々ブリーディングされているんです。
それぞれ「大きな耳」「大きな目」「長い胴」などの特徴を持たせた可愛い犬を誕生させる目的で掛け合わされます。
雑種という言葉への抵抗がある?
ペットショップでは雑種という表記をせずに、ミックス犬という表記で販売されている犬が多いのも事実です。
これは「雑種」という言葉に対して抵抗があるという人への配慮のためです。
雑種と聞けばそもそも血統がはっきりせず、不安を感じる人も多いからですね。
雑種犬やミックス犬の魅力とは?
血統がしっかりしている純血種を飼育するのを好む飼い主も多いですが、雑種犬やミックス犬を好んで飼育する飼い主も多くいるものです。
では雑種犬やミックス犬の魅力とは何でしょうか。
容姿が個性的
混血種ですので、親の特徴をそれぞれ受け継いだ様々な容姿をもって生まれてくるという特徴があります。
また雑種犬はさらに複雑に血が入り混じるので、同じ容姿を持った犬が2匹といないとも言えます。
つまり完全に自分だけの犬を飼育できるという魅力があると言えるでしょう。
また雑種犬は成長するにつれて容姿が変わることも多く、成長の過程そのものを楽しめるという魅力もあります。
毛の色、模様や体格といった特徴を自分の想像と実際の成長を見比べて楽しめるのも良い楽しみ方ですよね。
丈夫で長生き
純血種の中には、血が固定されてしまっており健康状態に問題があることから比較的短命になってしまう犬もいます。
一方で雑種犬にはこういった遺伝的な問題は一切ありません。体が丈夫で健康的な犬が産まれてくる可能性が高いため、成長してからも病気にかかりにくく健康的に生活できるというメリットもあります。
また犬にはそれぞれの純血種特有の特定の病気にかかりやすいというデメリットが存在します。
雑種犬はこうした純血種特有のデメリットを薄めて解消してくれるのもポイントが高いと言えるでしょう。
犬の医療費はとても高く、犬を飼育する際にかかる費用の多くが、実は医療費であるとも言われています。
健康的な犬であれば、医療費の負担を軽減できるかもしれません。
雑種犬のデメリット
成長後の容姿が想像できない
雑種犬は混血種ですから、成長後の容姿が完全に分からないことが挙げられます。
想像していた容姿とはかけ離れた容姿に成長することも大いにあると言えます。
小型犬だと思っていたのに、想像以上に大きく育ってしまった・・なんてこともあるのです。
たとえどんな容姿に成長しても、最後まで面倒を見てあげられるかが重要なポイントでしょう。
しつけが難しいかもしれない
犬には犬種によって性格や気質が大きく異なるものです。
しつけ方法も犬の気質によって方法が異なることもあります。
親の気質をそのまま受け継ぐとは限らず、全く予想外の性格や気質を持って産まれてくることも多々あります。
こういった場合、しつけに想像以上に苦労することもあるかもしれません。
まとめ
雑種犬とミックス犬の定義の違いは以下の通り。
- 自然交配か人工的に交配して産まれたかの違い
- 純血種同士の交配で産まれた一代目の犬
- 3種類以上の血が混ざっている犬は雑種犬
- 親種には純血種の血統書が付いており、ミックス犬としてのブランドがある
どちらも混血種という意味では同じですが、このように定義が異なります。
雑種犬にもちゃんと魅力があり、健康的である、成長を楽しめるなど様々な面での魅力があります。
ただし、それはデメリットともなる場合がありますので、よく考えてから雑種犬やミックス犬をしいくしたいものですね。