タランドゥスオオツヤクワガタというクワガタムシをご存知ですか?
近年では国内産のクワガタムシだけではなく、外国産のクワガタムシもたくさん流通しています。
タランドゥスオオツヤクワガタもそんな外国産クワガタムシの中でも、人気の高い種類のクワガタムシです。
そんなタランドゥスオオツヤクワガタの特徴や飼育方法などを、詳しく調べてまとめてみました。
目次
タランドゥスオオツヤクワガタの特徴
タランドゥスオオツヤクワガタはアフリカ西部のコンゴに生息しているクワガタムシで、黒光りする光沢のあるボディーが特徴の外国産クワガタムシです。
体長は90㎜を超えるほどの大きさを誇り、アフリカ原産のクワガタムシの中では最大で、なかなかの迫力があります。
まるで漆を塗ったかのような艶があるのが特徴的で、ここまで黒光りするクワガタはタランドゥスオオツヤクワガタの他にもレギウスオオツヤクワガタという種類のクワガタムシがおり、両種はとても似通った姿形をしています。
別名クロツヤオオツノクワガタとも呼ばれており、昆虫愛好家の間でも親しまれています。
タランドゥスオオツヤクワガタの特徴の一つとして、ケンカや威嚇の際に携帯電話のバイブレーションのような振動を起こすという変わった特徴も持っています。
タランドゥスオオツヤクワガタの値段は?
外国産クワガタムシがあまり流通していなかった頃はとても高額な値段で取引されていたのですが、近年では流通量も増え、値段も落ち着きを見せています。
相場とされる値段は、ペアでおよそ10,000円~25,000円くらいが多いようです。
個人でも類題飼育が可能になってきてからは、さらに値段も下がり始めており、10,000円を下回る値段で販売されることもあるようですね。
もちろんオスのサイズによって値段の違いはありますが、これくらいの値段であれば、まだ気軽に買えるのではないでしょうか。
成虫は高くても、幼虫であればさらに安価な値段で購入することも可能です。
幼虫であればわずか2,000円~3,000円くらいの値段で入手することができますのでおススメです。
タランドゥスオオツヤクワガタの寿命は?
寿命は羽化してからおよそ半年~1年半くらいは生きてくれます。
ケンカさせたり飼育環境が悪いと寿命は短くなってしまうので、長く飼育するのであればケンカなどはさせず、大切に飼育しましょう。
タランドゥスオオツヤクワガタの飼育方法
タランドゥスオオツヤクワガタの飼育はとても簡単です。
用意するものから順番にご紹介します。
プラケース
飼育ケースは一般的な昆虫飼育用のプラケースで大丈夫です。
ちょっと大きめサイズのものがゆったり飼育できて良いでしょう。
おススメはコバエシャッターというプラケースです。
コバエシャッターはコバエの侵入を防いでくれる、クワガタ飼育にはとても高機能なプラケースです。
マット(土)
マットはクワガタ、カブト飼育用の昆虫マットであればどんなものでも使用可能です。
いろんなものが販売されていて迷うかと思いますが、成虫の飼育であれば特に気にすることはありませんので、お手軽なものを選んでおいて問題ありません。
止まり木、落ち葉
止まり木というよりは、転倒防止用に入れておきます。
クワガタムシはひっくり返ると、周りに何もない状態だと自力で起き上がることができないので、起き上がる際に足を引っかけることができる木や落ち葉を入れてあげると自力で起き上がれます。
起き上がれないとイタズラに体力を消耗し、そのまま死んでしまうこともありますので、転倒防止材は必ず入れてあげましょう。
餌
飼育下におけるクワガタムシの餌は専ら昆虫ゼリーです。
昆虫セリーもいろいろなものが市販されていますが、食い付きが良ければ基本的にどのようなものでもOKです。
ただし、繁殖させる際のメスの餌はできるだけ高タンパクのゼリーを与えるようにすると良いです。
飼育管理温度は?
タランドゥスオオツヤクワガタはアフリカ原産の外国産クワガタですので、日本の冬の厳しい寒さには適応できません。
寒くなる季節にはヒーターによる温度管理が必要不可欠になります。
飼育管理温度は20℃以上を常にキープしておかなければ、生きていく事ができません。
クワガタのヒーターは爬虫類専用のパネルヒーターなどが最もお手軽でおススメです。
ぺアリング
クワガタ飼育の中でも、いずれは挑戦したいのは繁殖でしょう。
タランドゥスオオツヤクワガタの繁殖に成功すれば、きっと喜びもひとしおでしょう。
繁殖のためには、十分に成熟したペアを用意しなければいけません。
羽化後半年くらいたってからでも十分繁殖できますので、半年くらいたった個体を選んでおけば成熟に関しては問題ないでしょう。
オスとメスを一週間ほど同居させておくだけでペアリングはOKです。
ヒラタクワガタほどに気性は荒くはありませんので、メス殺しもそれほど多くないです。
産卵セット
タランドゥスオオツヤクワガタの繁殖で注意すべき点は、クワガタの産卵で使用するクヌギやコナラなどの産卵材では産卵しないということです。
タランドゥスオオツヤクワガタの産卵にはカワラ材やレイシ材を使わないくてはなりません。
これまではこのことが分かっておらず、繁殖は不可能だといわれていましたが、カワラ材やレイシ材で産卵することが分かり、繁殖のハードルが一気に下がったのです。
カワラ材やレイシ材は皮を剝いておきます。
大き目のプラケースにマットを4㎝~5㎝の深さで入れ、その上にカワラ材やレイシ材を寝かせて置きます。
昆虫ゼリーを入れてセッティングはOKです。
あとはメスを入れて産卵を待ちましょう。
昆虫ゼリーはなるべく高タンパクゼリーを与えるようにしましょう。
産卵中や産卵後のメスは、タンパクを必要とします。
タンパク質不足になればせっかく生んだ卵や幼虫を食べてしまう恐れもありますが、タランドゥスオオツヤクワガタは卵や幼虫を傷つけにくいとも言われていますので、死なせてしまうリスクは高くないでしょう。
産卵セットは一か月くらい設置して、メスを取り出しましょう。
また、産卵セットの管理温度は25℃くらいが適温です。
成虫の飼育温度よりもやや高温に設定すると、産卵しやすく、より多くの幼虫が採れると思います。
幼虫の飼育方法は?
幼虫や卵は最初のうちは小さなプリンカップで保管します。
その後カワラタケやレイシの菌糸を用いて飼育すれば簡単に成虫に育てることができます。
ボトルは1000L~1500Lくらいの容器で十分です。
注意点として、カワラタケやレイシの菌糸でないと幼虫が育たないということです。
また幼虫の飼育温度は20℃~27℃の範囲で管理しましょう。
幼虫の期間はそれほど長くはなく、およそ半年~1年ほどで成虫に持っていくことができます。
菌糸ボトルの交換は必要ないくらいですので、カワラタケやレイシの菌糸を使うという注意点さえ守っていれば、とても簡単に育てることができます。
まとめ
タランドゥスオオツヤクワガタは外国産クワガタですが、飼育のポイントをしっかりと抑えておけば、とても簡単に飼育することができます。
繁殖も注意点さえ知っておけば、容易に産卵させることができますし、幼虫飼育も簡単です。
昔は繁殖が難しいといわれていたクワガタでしたが、現在はとても簡単に飼育繁殖させることができます。
国内産のクワガタに飽きた、という人はタランドゥスオオツヤクワガタの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。