アメンボ

アメンボ

 

夏になると、学校のプールや道路の水たまりなどでも頻繁に見かける昆虫がいますよね?

そう!アメンボです。

よく見る昆虫なだけに、よく観察してみたという経験がない人が大半だと思います。

そんなアメンボですが、どのような生態で、そもそもどうして水に浮くことができるのでしょうか。

そこで今回は実はあまり知られていないアメンボについて、詳しくご紹介していこうと思います。

 

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アメンボって何の仲間?

アメンボはカメムシ目のアメンボ科という分類に属している昆虫です。

カメムシの仲間なんて誰が想像したでしょうか。

確かに、カメムシを極端に細長くしたような体つきをしているようにも見えますよね。

カメムシ目に属している昆虫の中では、アメンボは最大サイズの昆虫だそうですよ。

 

 

 

アメンボという名前について

アメンボという名前はちゃんと由来があります。

アメンボとは漢字で書くと「飴棒」と表記されます。

私はてっきり、「雨ん坊」だと思っていただけに、結構衝撃的でした(笑)

 

どうしてそんな漢字が当てられているのかというと、アメンボの匂いを嗅いでみると、何か飴のような甘い香りがする、というのです。

本当かどうかは試したことが無いのでわかりませんが、「飴」という字が当てられているのはこのためだとか。

 

そして「棒」ですが、これは読んで字のごとく「棒のような細長い体をしているから」だそうですよ。

 

 

アメンボは水棲昆虫?

よくアメンボは水棲昆虫だと言われています。

水棲昆虫とは、水辺の近くなどで生活している昆虫の事ですね。

基本的に水の中にいる事が多い昆虫たちの事を指します。

 

アメンボも水たまりや田んぼ、プールなど水の上でよく見かけますよね?

ですからアメンボは水棲昆虫である、と言われているのも無理はないですよね。

 

しかしよく考えてみると、水棲昆虫が水たまりやプールにいるでしょうか。

水たまりなんて、そのうち干上がってしまいますし、そんなところでは生きていけませんよね?

実はアメンボは水棲昆虫ではないのです。

アメンボが水の上にいるのは、わざわざ餌を食べるためにそこへやってきた、というだけの事なのです。

どうやってやって来るのか、ということですが、アメンボは翅を持っており、空を飛んで移動することもできるのです。

 

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アメンボの餌

アメンボは水の上に落ち出来た昆虫や動物の死骸などに針を突き刺し、消化液を注入し、溶かして食べているのです。

餌を捕まえる際に、アメンボは小さな前脚二本で獲物を捕まえます。

まるでカマキリのようですね。

アメンボはパッと見たら左右で足が二本ずつのように見えますが、顔の横辺りに比較的短い2つの前足がちゃんと確認できると思います。

 

ちなみに水面を少し揺らしてあげると、餌と間違えたアメンボが寄ってきますよ。

 

 

アメンボはどうして水に浮くの?

アメンボが水の上に浮いていられる理由をご存知でしょうか?

まず、アメンボはとても軽いのです。

体重はわずか40mg(ミリグラム)と言われており、1gにも満たない軽い体をしているのです。

 

それだけではありません。

アメンボの長い4本の脚の先には毛が生えており、さらにそこから油が分泌されているのです。

このおかげで水をはじくことができる為、水面に浮き続けることが出来るというわけなのです。

つまり、アメンボの脚の先から分泌されている油をふき取ってしまうと、当然ながら沈んでしまうのです。

 

またアメンボが足の先から油を出し続けるのは大変で体力がいるらしく、疲れると陸に上がって休むのだとか。

アメンボは成虫のまま冬眠する生態をしているのですが、冬眠は陸上の落ち葉の中や、泥の中などで行います。

 

 

なぜ水の上にいるのか

アメンボ

陸上にいる方が楽なアメンボなのに、なぜ水の上に飛んでくるのでしょうか。

それは餌を食べるため、繁殖のために尽きます。

 

餌となる昆虫は水に濡れると動きが鈍くなり、捕食しやすくなるのでアメンボにとっては格好の餌場になるわけですね。

またオスがメスと出会うのも水面になります。

オスがメスを呼ぶ際に、振動を出して水面を伝ってメスがそれをキャッチします。

メスも振動を送り返して交尾に至るという繁殖行動を取るため、水棲昆虫というわけではないアメンボにとって、やはり水辺は無くてはならない場所なのです。

 

 

まとめ

アメンボは水棲昆虫と言われていますが、陸上で過ごす事も多い昆虫です。

空を飛ぶことも可能で、冬眠する際や疲れた時には陸上に移動して休みます。

もしもアメンボを飼育する場合や、観察する場合は疲れないようにちゃんと陸地も用意しておいてあげるのが望ましいですね。

 

またアメンボが水に浮いていられるのは、脚の先から分泌されている油のおかげです。

この油のお陰と表面張力でアメンボは水面に浮いていられるのです。

アメンボは4本足ではなく、昆虫ですのでちゃんと6本の足があります。

短めの前足が前方についていて、まるでカマキリのように獲物を掴んで食べます。

 

どこでも見ることが出来るアメンボ。

夏休みの自由研究などで、体の構造やしぐさ等をちょっと観察してみるのも、面白いかもしれませんね。