熱帯魚の飼育をする場合に無くてはならないものが「ヒーター」ですね。
このアクアリウム用のヒーターには色んな種類があって、値段もピンキリです。
その中でも、温度感知センサーが内蔵されている一体型ヒーターと、温度調節機能が付いているサーモスタットが別になっているヒーターとがあります。
これらのヒーターの良し悪しは実際にどうなのでしょうか。
今回はアクアリウム用のヒーターについて詳しくご紹介していきたいと思います。
ヒーターとしての機能は同じ
どんなヒーターであっても、ヒーターとしての温度を上げる機能はどれも同じなんです。
ですから、温度が上がりやすいとかは特に違いはなく、ただ温度管理をするだけならどれを選んでも問題なく水温調節が可能です。
でも数千円もするヒーターから、千円程度のものまで値段もピンキリですよね。
あれはメンテナンスが可能かどうかや、耐久性が優れているか否かの違いで値段も異なっているのです。
一体型ヒーターの良し悪し
一体型ヒーターと呼ばれている、サーモスタットとヒーター本体が一緒になっているタイプのヒーターは結構値段が安く販売されている事が多いです。
これらは安い反面、壊れやすいという欠点があります。
オートヒーターといって設定温度が常に26℃前後に設定されており、こちらで温度調節はできないタイプのヒーターがあります。
これらは温度感知するセンサーと熱を発するヒーター本体が近い設計になってるのが壊れる要因の一つで、温度感知センサーが頻繁に壊れてしまいます。
またヒーター本体も永遠に使い続けられるわけではなく、寿命があります。
使っているうちに何の前触れもなく壊れて使えなくなってしまうことも多々あるのです。
そして一体型ヒーターの辛いところは、この温度感知センサーのみを取り換えたり、ヒーター本体のみを取り換えるというはできないのです。
つまり、どちらかが壊れてしまったら新しいものに買い替えなければならないというわけですね。
そういった理由からも結構安い値段で売り出されているんです。
また一体型オートヒーターの温度は26℃ピッタリになる事はほぼ無くて、大体24℃から28℃の間でプラスマイナス2℃ほどの誤差が出てしまいます。
これはメーカーによっても多少異なるので、この温度の誤差が出るのはそういうものだと思って使用する必要があります。
一体型ヒーターの良いところはなんといっても安い事、そして手軽に導入できるところです。
しかしすぐに壊れてもおかしくない消耗品のため、いつ壊れても良いように予備のヒーターを常に持っておいた方が良いでしょう。
また温度調節ダイヤル付きのサーモスタットが付いている一体型ヒーターもあり、見た目はサーモスタット付きですが使い捨てという使い方はオートヒーターと同じです。
サーモスタット部分とヒーター本体は別になっているように見えますが、繋がっているので分離することが出来ません。
細かな温度調節が可能なため値段もそこそこするものが多いですが、壊れたらサーモスタットやヒーター本体単体を別々に取り換える事ができませんので注意しましょう。
サーモスタット用ヒーター
サーモスタット用ヒーターはサーモスタットとヒーターを接続して使用するタイプのヒーターです。
これらはそれぞれ分離して管理することが可能なため、どちらかが壊れたら別々に取り換える事が可能です。
ヒーター本体はやはり消耗品ですので、壊れる時は何の前触れもなく壊れます。
でもヒーター本体だけ取り換えられるのはポイントが高く、長期的に使用している場合にはお得になる事が多いですね。
初期費用でみるのであれば、サーモスタット用ヒーターは値段が高いですので、一体型ヒーターと性能の差で比べると割高に感じてしまうでしょう。
ただ注意点として、サーモスタットが別管理ですので、部分が何らかの拍子に水面から出てしまうと正しく水温を感知できずにヒーターがどんどんと温度を上げてしまうという事故が起こる可能性があります。
一体型であればこのような事故は起こりませんから、その点取り扱いには注意が必要ですね。
状況に応じておススメヒーターは異なる!?
私の見解ですが、立ち上げる水槽の種類や飼育する魚の種類によってもどちらのヒーターを選ぶべきかは異なります。
とにかくちょっと温度管理ができればいい、26℃前後で飼育できる魚を飼育するという場合はオートヒーターでも全く問題ありません。
しかし水温調節をシビアにしなければいけない熱帯魚の場合には、細かな温度調節ができるタイプのヒーターを選んだ方が良いですね。
特にサンゴを入れるのであれば、必ず24℃から26℃でなければいけませんので、オートヒーターではあまりあてになりませんので、サーモスタット用ヒーターを使用した方が良いでしょう。
またヒーターが壊れて保温できなくなった場合の事を考えると、低温飼育もある程度可能な魚の場合は壊れやすいヒーターでも問題ないかもしれません。
また低温に弱い魚の飼育には、壊れにくいサーモスタット用ヒーターを導入する方が安全ですね。
まとめ
ヒーターには一体型とサーモスタット用ヒーターとの2種類があり、それぞれメリットやデメリットがあります。
どちらも変わりはありませんが、メンテナンスなどの面で違いがあります。
一体型のオートヒーターは設置温度が一定なので、飼育温度がシビアな魚を飼育する場合は使用しない方が良いかもしれませんね。
一体型ヒーターは値段が安い代わりに壊れやすく、すべて買い替えなければならないというデメリットもあります。
しかしサーモスタットの故障で魚が全滅するといった事故は起きにくいのも特徴的です。
サーモスタット用ヒーターは別管理ができ、それぞれ買い替える事も可能ですが値段が高く、初期投資には少々辛いものがあります。
また万が一事故が起こると魚が全滅する事も考えられますので、扱いには注意したいところです。
しかしシビアな温度調節、そしてメンテナンスが可能な点ではかなり優れているヒーターと言えるでしょう。
本格的に水槽管理をするならばサーモスタット用ヒーター、手軽に温度管理したいのであれば一体型オートヒーターを選べば良いかと思います。