水草が育たない!
そんな悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
水草の育成には様々な条件が必要で、全ての条件が揃ってはじめて水草を育てる事ができるのです。
そんな条件の一つにあるのが「照明」です。
今回は水草の育成に欠かせない照明の重要性と上手な選び方について詳しくご紹介していきたいと思います。
照明が原因で育たない事が多い
水草が育つためには活発な光合成をする必要があります。
光合成に必要なあ条件として、非常に大事なものは「光」と「二酸化炭素(CO₂)」です。
屋外で育てている水草であれば、自然と太陽光で光合成できますが、屋内育成の場合にはそういうわけにはいきません。
太陽光の代わりに照明で光を当ててあげないと光合成ができずに育たないのです。
そして水草の元気が無い、という場合にも多くがこの光量不足が原因の事が多いです。
水草が育たないと栄養分が足りないのでは?
と肥料を多く添加してしまう人も多くいますが、実際には違う原因じゃないかと疑ってみる事も大切です。
光量が足りずに光合成が満足にできない水草にいくら肥料を施したとしても、それは無駄にしかなりません。
水草が上手く吸収できなかった肥料は、苔の発生の要因ともなってしまい、苔が大発生してしまう事も少なくありません。
照明の強さが重要
照明にもたくさんの種類があります。
昔は蛍光灯を使った照明器具が主流でしたが、現在のアクアリウムにおいては、LEDを使った寿命の長い照明が一般的になっています。
LED照明にもたくさんの種類があり、それぞれ照明の強さが異なります。
アクアリウム用の照明はどれを使っても水草が上手く育つのかと言われば、そういうわけでもありません。
水槽をきれいに照らせても、水草を育てるだけのパワーがないものもあるのです。
水草を育てるのであれば、水草育成用に作られている強い照明を選ぶ必要があります。
照明の強さは一般的に「ルーメン」という単位で表現されていますが、このルーメンの表記が無い商品も多くあります。
そういった場合は「ワット数」で判断する方法が有効です。
スペクトル
ワット数とルーメンの数値が大きい方が水草が育つのかと言えば、またそういうわけでもありません。
照明にはスペクトルというものがあます。
これは光の中に含まれている光の色の種類を「青、緑、黄色、赤」と別々にどれがどれくらい強いのかを表したものです。
水草が光合成に使う光の巣類は「青」と「赤」が多く使われています。
ですからスペクトルで見たところ、青と赤の色味が強く出ている照明を使う事で水草の光合成をより促進させることができるのです。
逆に緑の光は光合成にあまり使われないものですので、水草の育成には向かない照明という事になりますね。
LEDと蛍光灯
LEDの魅力はやはり長寿な事です。
ほぼメンテフリーで運用できますのでとてもおすすめです。
とはいえ、寿命はあるのですが、だいたい10万時間は使えるほどとても長いので、一日8時間の点灯だとしても、数十年は持つ計算となります。
またLEDはとても薄い設計のものが多く、軽くて省スペースなのもスタイリッシュで良いですね。
ただし、上記のスペクトルの観点からみると、明るさは問題なくても水草の育成に向かない光を出すLED照明もありますので、注意が必要です。
蛍光灯は昔から水槽の照明としても長く使われてきたので、実績があります。
しかしLEDに比べて寿命は短く、1年単位でのメンテナンスが必要になるのがネックです。
また蛍光灯の光には光の種類は満遍なく含まれているので、LEDのようにスペクトルに気を遣う必要はありません。
光量にさえ気を付けていればおおよそ問題なく水草育成ができるため、LED主流の現在でも蛍光灯を愛用しているアクアリストも多くいます。
LED照明を選ぶポイント
LEDは光量が多く、光のスペクトルに注目して水草に合ったものを選ぶ必要があります。
スペクトルに関しては表記が無いものが多く、購入時に確認できるものは少ないかもしれません。
最も簡単で確実な方法は、口コミによる評価でしょう。
水草がちゃんと育つという口コミがあればほぼ間違いないと判断できます。
必要なワット数
水槽の大きさによって必要なワット数は異なります。
30㎝水槽・・・5ワットから20ワット
45㎝水槽・・・10ワットから50ワット
60㎝水槽・・・20ワットから100ワット
これくらいが目安ですが、水槽の大きさだけが判断基準にはなりません。
実際には水草の種類によっても必要な光量が違いますので、育てている水草にどの程度の光量が必要なのかを確認して選ぶと良いでしょう。
まとめ
水草の生長や光合成には光がとても大切です。
光にも特徴があって、水草の光合成に効果的な光を出す照明でなければ水草を育てる事は難しくなります。
照明の強さはルーメンとワット数で確認できますが、光のスペクトルにも配慮しなければいけません。
LED照明が主流の現在では、光量とスペクトル両方意識して照明を選ぶようにしましょう。