アルマジロという動物をご存知でしょうか。
くるりと丸まってボールのようになり、敵から身を守るというイメージがあるのではないかと思います。
まるでダンゴムシのようですね。
今回はそんなアルマジロについて、ペットとして飼育できるのか、はたまた販売されている場合の値段など、詳しく調べてまとめてみました。
目次
アルマジロとは?
アルマジロとは、大きな分類でいうと「アリクイ」の仲間ということになっています。
哺乳類であり、被甲目に分類されている動物の総称を「アルマジロ」と呼んでいます。
現在現存しているアルマジロは、アルマジロ科に属している約20種類のみです。
かつては「グリプトドン」というとても大きなアルマジロのような動物が生息していました。
「アルマジロ(armadillo)」という名前は「武装したもの(armado)」を意味するスペイン語が語源になっています。
たしかに鎧を身に纏っているように見えますよね。
アルマジロの生息地
北アメリカの南部から南米のアルゼンチンにかけて分布しています。
アルマジロの寿命
およそ15年くらいと言われていますが、飼育下では20年以上生きたという例が報告されています。
実際には飼育環境などが寿命に大きく関わってくるのでしょうね。
ボールのようになる?
アルマジロと言えばボールのように丸くなれる、というイメージを持たれがちですが、実際のアルマジロの多くは完全に丸くなることはできません。
完全にボールのようになれるのは、ミツオビアルマジロ属に属している「ミツオビアルマジロ」と「マタコミツオビアルマジロ」の2種類のみなのです。
アルマジロの装甲
アルマジロの固い背中は鱗甲板といって、体毛がウロコのように変化したものだそうです。
この鱗甲板はとても硬く、なんと弾丸をも跳ね返すほどの防御力を持っているのです。
ですから、猛獣に襲われた際にも、爪などでは全く太刀打ちできないということになりますね。
アルマジロの大きさや重さ
オオアルマジロなどは1m近くの大きさになりますし、最小サイズのヒメアルマジロだとわずか10㎝ほどにしかなりません。
ただし、重さに関してはちょっと特殊です。
30㎝くらいのサイズのアルマジロであっても、体重はそれに見合わない重さで、およそ6㎏程度とかなり重めです。
鱗甲板がそれだけ頑丈で強固であるには、それくらいの重さになってしまうのでしょうね。
アルマジロはペットにできる?
アルマジロはペットにすることは可能です。
日本国内でも特に規制されていることは無く、特別な申請や許可も必要なく、生体さえ入手できれば飼う事はできるのです。
アルマジロは近年ペットとしても人気が出てきていて、犬や猫のように人に懐きやすいという特徴があります。
アルマジロの値段は?
珍しい動物になりますので、取り扱っているショップを探す事自体が大変です。
もし販売していた場合の販売価格はおよそ30万円~50万円くらいと、ペットとしては犬や猫並みと言えるかもしれませんね。
アルマジロの性格や特徴
自然界のアルマジロは単独行動をし、基本的に夜に活動をする夜行性です。
日中の大半を寝て過ごすのですが、飼育下においては昼に活動するようになったり、一日中起きていたりと生活リズムが狂ったようなスタイルになることもあるようです。
正しい生活スタイルにするためには、ライトで日照時間をコントロールするなどすれば問題ないようですが、そもそもそういった生活スタイルの変化は問題ないようですので、あまり気にする必要もないでしょう。
アルマジロの餌は?
自然界のアルマジロは雑食性ですが昆虫類やヘビ、ミミズなどを主に食べています。
つまりほぼ肉食であるというわけですね。
飼育下で与えるべき餌は「動物性タンパク」を摂取できる餌が望ましく、市販されているものでも代用することが可能です。
代表的なものではドッグフードやキャットフード、またはフェレットフードなどが挙げられますね。
食虫動物用のフードも販売されています。
近年では便利なものがたくさんあり、珍しいペットでも飼育しやすくなってきていますね。
また、時々で良いので生き餌も用意してあげると喜びます。
生き餌で手に入りやすいものは、コオロギやミルワームです。
どちらもペットショップに行けば普通に売っていますので、おやつ間隔で時々与えると良いでしょう。
トイレや飲み水
飲み水はボウルに入れて与えましょう。
トイレはあちこちで排泄しますので、しつけを行う事は不可能です。
汚れた場合はその都度掃除してきれいに保ってあげる事が必要です。
飼育ケージ
あまり運動量が多くはないため、そんなに広いケージは必要ないですが、幅90㎝程度の大きさがあるケージの方が窮屈にならずおススメですね。
アルマジロの大きさにもよりますが、犬や猫用のケージでも飼育できますし、大き目の水槽のようなケージでも飼育できます。
運動量が少ないとはいえ、時々散歩をさせてあげると良いでしょう。
温度管理
アルマジロは寒さに弱いですので、温度管理には注意したいところです。
年中温度変化がほとんどないように、一定の温度で管理できる環境を作ってあげる必要があります。
ペットヒーターやサーモスタットの導入を視野に入れた飼育方法を考えないといけませんね。
25℃くらいの温度帯をキープできれば、快適に飼育することができるでしょう。
床材
土を掘る習性がありますので、穴を掘れる環境があればなお良いですね。
ただしそのような環境を作るのは難しいと思います。
ですので新聞紙などを深く敷き詰めて、潜れるような環境にしてあげると良いでしょう。
まとめ
特に飼育の規制などはされていませんので、生体の入手さえできれば飼育することはできます。
しかしアルマジロはペットとしての人気が高まってきているとはいえ、まだまだ珍しい動物と言わざるを得ません。
もし病気にかかった場合などに診てもらえる病院もほとんどないというのも覚えておきましょう。