突然ですが、「ワニ」にはたくさんの種類がいるのをご存知ですか?
そりゃあもちろん、色んな種類のワニが生息しているのは言うまでもありませんが、ワニにはいくつかのグループが存在するのです。
- クロコダイル
- アリゲーター
- カイマン
- ガビアル
これらはすべて「ワニ」なんですが、これらの違いとは一体何なのでしょうか。
今回はそんな疑問に答えていきます。
この記事を読むことで、ワニの種類について少しでもモヤモヤが解消するかもしれませよ。
ワニの分類
ワニは3つの種類に分類されています。
それが、
- クロコダイル科
- アリゲーター科
- ガビアル科
ですね。
いずれのワニも、これら3つのどれかに属していることになります。
それではそれぞれの特徴や、代表的なワニの種類もご紹介していきます。
クロコダイル
クロコダイルは誰もが一度は聞いたことがある、とても有名な呼び名だと思います。
ワニの中でも特に大型になる種類であり、性格もとても獰猛なワニが多いです。
代表的なワニには
- ナイルワニ
- アメリカワニ
- イリエワニ
- オーストラリアワニ
などが生息しています。
アフリカ、オーストラリア、アメリカ、ユーラシア大陸など世界各地に幅広く生息しています。
私たちがワニと聞いて一般的に想像するワニは、これらクロコダイルではないでしょうか。
「人食いワニ」などでも有名なのもクロコダイルですね。
クロコダイルの特徴としては、鱗板に熱を感知する器官があります。
「穿孔(ピット)」と呼ばれているこの器官はクロコダイルにしか見られず、この器官のおかげで温度変化に敏感に反応することができるのです。
また歩く際には足で体を持ち上げて歩くのも特徴的です。
見た目の特徴としては、口を閉じていても歯が外に出ていて、上下の歯がよく見える状態になっていることが多いです。
口先はV字型に尖っているのもクロコダイルの特徴ですね。
アリゲーター
アリゲーターはクロコダイルよりも小ぶりなわにが多く、性格もより温厚なものが多いです。
南北アメリカ大陸に生息しているワニで、代表的なものに
- アメリカアリゲーター(ミシシッピワニ)
- ヨウスコウアリゲーター
- メガネカイマン
- クロカイマン
- コビトカイマン
などが生息しています。
もうお分かりの通り、アリゲーター科に中にはアリゲーター亜科とカイマン亜科が存在しています。
「カイマン」というのはアリゲーター科のワニの一種という事になりますね。
ですのでアリゲーターとカイマンは親戚のようなもので、それほど大きな違いはない、ということになるでしょうか。
アリゲーターの特徴としては、口を閉じた時にもそれほど歯がはみ出ていないです。
上顎の歯はややはみ出ていますが、下顎は小さいため下の歯は隠れてしまうのです。
またクロコダイルのように鱗板に熱感知器官を持ちませんので、温度変化(やけどや凍傷など)には弱い特徴があります。
歩く際はお腹を引きずるようにズルズルと歩きます。
口先はクロコダイルほど尖ってはおらず、U字型に丸っこい形状になっています。
カイマン属のワニはクロコダイルと違って小型で、2m~3mほどしかないものが多いです。
クロコダイルよりも温厚と書きましたが、アメリカアリゲーターは最大6m近くの大きさになり、稀に人を襲う事もあるくらい獰猛でもあります。
温厚とは言え、やっぱりワニはワニなんですね(笑)
ガビアル
ガビアル科に属しているのはわずか一種類のワニのみで、インドガビアルだけなのです。
ガビアルの特徴は何といっても「細長い口」です。
この細長い口の形状のお陰で、魚を捕食しやすいのだそうですよ。
またガビアルもクロコダイルに含めるという見方もあるとの事です。
また、「マレーガビアル」というワニも生息していますが、こちらはクロコダイル科マレーガビアル属に分類されているワニ。
別名ガビアルモドキとも呼ばれており、こちらのガビアル科には分類されていないようです。
なおインドガビアルは近い将来絶滅が心配されているほど数が減ってしまっているのだとか。
ワニの革製品
ワニいうと財布やバッグなどの革製品に利用されていることでも有名ですよね。
それぞれのワニ革に価値の違いなどはあるのでしょうか。
一般的に言って、クロコダイルの革の方がアリゲーターよりも高価であると言われているようですね。
クロコダイルの場合は主にイリエワニが用いられ、「スモールクロコ」と呼ばれています。
スモールクロコはきめ細かい模様が美しいと評判で、ワニ革の中では最高級品だと言われています。
アリゲーターの革も用いられていますが、鱗が大きくきめ細かさに欠けるため、クロコダイルの革製品よりは安価な傾向にあるようですね。
アメリカアリゲーターやメガネカイマンが主に使用されているのだとか。
基本的にそのワニ革も高級品です。
これにはいくつかの理由があります。
ワニ革が高級品な理由
- ワニは革が取れるくらいに成長するまで時間がかかる
- ワニ革はデリケートで加工に技術が必要であり、すべて手作業で制作する手間がかかる
- そもそもワニがワシントン条約によって保護されており、捕れる量に限りがある
- 革製品として加工できる部位が限られており、量を取ることが困難
などなど。
ちなみに、ワニ革は背の革と腹の革と両方から取ることができますが、腹の革の方がより高価になっています。
まとめ
ワニの種類は大きく分けて3種類で、
- クロコダイル
- アリゲーター
- ガビアル
がいます。
クロコダイルとアリゲーターの違いは
- 口の先がV字に尖っているか、U字に丸まった扁平型になっているか
の違いです。
また「口を閉じた時に歯がたくさん出ているか出ていないか」でも見分けることができます。
歩き方にも違いはありますが、見た目で最も分かりやすいのは口先の形状ですね。
カイマンというのは、アリゲーターの一種で、アリゲーターの親戚のような位置づけのワニです。
ガビアルはインドガビアル一種しか生息しておらず、細く長い口が特徴です。
一口にワニといっても、実に様々なワニが存在しています。
動物園でそれらの違いにも注目してみると面白いかもしれませんよ。