犬がケガをしてエリザベスカラーをつけなければいけなくなった・・
でもいざ付けると、めちゃくちゃ嫌がる・・
何か良い対処法はないかなぁ?
こんな悩みを持っていませんか?
エリザベスカラーは従来から、手術の後などに患部を舐めたりしないようにするため、犬の首周りに装着する医療器具です。
でも犬は基本的にエリザベスカラーが大嫌い。
なかなか付けさせてくれない事も・・
何かいい方法がないでしょうか。
今回はそんな疑問に答えます。
目次
エリザベスカラーは犬にとってすごくストレス
基本的に言って、というか普通は犬にとってエリザベスカラーはとてもストレスになってしまいます。
犬によってはエリザベスカラーの装着をめちゃくちゃ嫌がることもありますし、どの程度かというのは犬の性格によるところも大きいです。
犬がエリザベスカラーを付けると、問題点としては以下のようなことがあります。
- 突然歩けなくなる
- 餌を食べなくなる、水を飲まなくなる
- トイレに行けなくなる
- 挙動不審になる
- エリザベスカラーが何かに当たるたびに音に驚いて跳び上がる
- 特に変化なし・・?
概ねこういった感じです。
これらはすべてエリザベスカラーの装着で行動が制限されることによるストレスが原因です。
稀に普通に落ち着いている犬もいるようですが、最初はどの犬も強いストレスを感じてしまい、こういった行動をするようになります。
ですので、いかにエリザベスカラーによるストレスを軽減させてあげられるかが重要なポイントになってきます。
ストレスを軽減する方法や工夫
ストレスを軽減する方法は実際にはたくさんあって、工夫次第でいくらでも出てくると思います。
代表的なストレス軽減方法をご紹介します。
- 時々外してあげる時間を作る
- 犬の注意を惹き、一緒に遊ぶ
- 犬が夢中になれるものを見つけて与えてみる
- ストレス軽減を考慮したエリザベスカラーを付ける
- エリザベスカラーの代わりにエリザベスウェアを着せる
- エリザベスカラーに慣れさせる
こういった感じです。では順番に解説します。
時々外してあげる時間を作る
エリザベスカラーは、基本的にケガが完治するまでいつも付けておくのが理想的ですが、外せるタイミングを見て一時的に外してあげるという方法も良いでしょう。
そのタイミングとは、飼い主が一緒にいて見ていてあげられるときです。長時間目を離さなければいけない場合には使えない方法ですが、家にいて一緒にいてあげられるのであれば、その間はエリザベスカラーを外す時間を作っても良いでしょう。
ただし注意点として、一度外すと次に装着しようとした際にさらに嫌がる傾向にあります。装着しようとすると逃げ回るくらいに嫌がる犬の場合は、次に付けさせてもらえなくなる恐れがあるので外さない方がいいこともあります。
犬の注意を惹き、一緒に遊ぶ
犬の注意を惹くことでエリザベスカラーから注意を背けることができます。具体的な方法としては「一緒にたくさん遊んであげること」です。
ただし、仕事に行っていたり外出しなければいけあかったり、ずっと一緒に遊んであげられるわけでもないですよね。ですので一緒にいることができる時間であればできるだけ一緒に遊んであげるようにしましょう。
犬が夢中になれるものを見つけて与えてみる
新しいおもちゃを与えてみる、というのも意外と効果的だったりします。一緒に遊んで構ってあげることが大切ですが、家を空ける際などはひとりで遊んでもらわなくてはいけません。
こういった場合にひとりでも夢中になって遊んでくれるものを用意すれば、エリザベスカラーから注意を背け、ストレス軽減につながります。
ストレス軽減を考慮したエリザベスカラーを付ける
エリザベスカラーはプラスチック製のラッパのような形状をしたものが一般的でした。そしてこうした素材や形状がストレスになっていました。
しかし現在ではこうしたストレスを軽減することを目的に開発された新しいタイプのエリザベスカラーが存在します。例えば「布製」「スポンジ製」「空気を入れて膨らませるタイプ」のエリザベスカラーです。
こうした新しいものは、犬の拘束感をやわらげ、自由度を高めることでより開放感を得られるような工夫がされています。
また、プラスチック製のものと違い、ぶつかっても音がしにくいので驚くということも少なくて済みます。
ただし注意点があります。自由度が高いということは、場合によっては患部に犬のマズル(鼻、口)が届いてしまい、患部を舐めたり噛んだりしてしまう可能性があることです。こうなっては全く意味がありませんので、マズルが届いていないかをよく観察してください。
また透明なエリザベスカラーの方が、装着時により周りを見渡せるのでストレスが掛かりにくいです。
当然ながら、重たいものよりもできるだけ軽いものを選んだ方がストレスが軽減できますので、小型犬に装着する場合にはできるだけ軽い素材のものを選んでください。
エリザベスカラーの代わりにエリザベスウェアを着せる
近年では、エリザベスカラーに代わるアイテムとして「エリザベスウェア」というものが出てきています。
これはケガや術後の患部を服で覆って保護しようというタイプのものです。「術後ウェア」とも呼ばれていて、今後はこちらが主流になっていくのでは?とも思います。
エリザベスカラーに慣れさせる
普段の何もない時からエリザベスカラーを付ける練習をしておくと、いざ装着しなければいけなくなった場合に効果的です。普段から付ける必要性があるのかと言われればそれまでですが、少しの工夫という点で試してみると良いでしょう。
方法は簡単です。「エリザベスカラーを装着した際におやつをあげる」。これだけです。
つまり、エリザベスカラーを装着している時に良いことがあると思わせるわけです。
こういった習慣をつけておくことで、いざという時にすんなりエリザベスカラーを装着することができますのでわりとおススメだったりします。
可哀そうだからと外すのはNG
エリザベスカラーは犬のケガや病気をできるだけ早く治療するために装着するものです。可哀そうだからと外してしまうと患部を舐めたりして余計に治癒までの時間がかかってしまい、結果としてエリザベスカラーを装着する期間が長くなってしまいます。
可哀そうと思うなら、できるだけ早くエリザベスカラーが取れるようにできるだけ早い治癒を考えてあげるべきです。
エリザベスカラーを装着している時の工夫や注意点
エリザベスカラーを装着している時の生活における注意点や工夫についてご紹介していきます。
エリザベスカラーの装着方法やサイズに注意
サイズを選ばないといけない場合は、適切なサイズかどうかをしっかり確認してから装着するようにしてください。
一般的なエリザベスカラーはボタンやマジックテープで止めるようになっています。正しい位置で装着しないと、違和感が強くなり犬が暴れてしまいます。結果位置がずれてしまい、患部を舐めてしまうといった事例もあります。
飼育環境への配慮
エリザベスカラーを装着していると、どうしても何かにぶつかってしまいます。そのたびに犬にとってはストレスに感じてしまいます。部屋の中にそうしたぶつかる要因になるような障害物が多い場合には、一時的に撤去してあげる、家具の配置を変更してあげるなどの配慮をしてあげましょう。
またエリザベスカラーが大きい形状のものであれば邪魔になってしまい餌が食べにくかったり水が飲みにくかったりします。
そのままにしておくと、エリザベスカラーがひっかかったり、餌入れを押してしまい全く食べられなかったり、食べようとして食器をひっくり返してしまったり、水が飲めなくて気付けば脱水症状を引き起こしていたなど何かと問題があります。
対処法としては、「食べやすいとされる少し高い位置に餌入れを置いてあげる」「餌入れの下に滑り止めを敷いてあげる」といった方法が効果的です。
比較的高い位置の方が食べやすいですし、滑り止めを敷くことで、餌入れが滑って食べれないといった事態を防ぐことができます。
水が全く飲めないという犬も稀にいますが、そういった場合には「水分を含んでいる餌を与えてみる」「フードをふやかして与えてみる」といった方法が効果的です。また、食事の間はエリザベスカラーを外してあげるという方法もよいですね。
まとめ
エリザベスカラーの装着は犬のケガや病気を早く治癒させるためのものですので、可哀そうだからと、むやみに外すのは治癒を先延ばしにしてしまうことになりよくありません。
装着しながらもストレスをできるだけ軽減してあげる工夫が重要になります。
現在では様々な形状や素材のものがありますし、エリザベスウェアを着せる方法もあります。
またその気になれば手作りすることもできますので、自分の犬に合ったものを手作りしてあげるという方法も良いですね。