犬 散歩

犬の散歩のタイミングは餌の前か後のどちらが良いのかご存知ですか?
色々調べてみた結果・・

食前のお散歩がよいという情報があったり、
食後のお散歩がよいと言われていたり・・
果たしてどっちが正しいのでしょうか。
そもそも散歩のタイミングには意味があるのでしょうか。

今回はこういった疑問にお答えします。
この記事を読めば、犬を散歩に連れていくベストなタイミングを知ることができますよ。

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犬の散歩のタイミングは餌をあげる前でも後でもどちらでも構わない

実は、犬を散歩に連れていくこと自体は、食前でも食後でも全く問題ありません。
でもそれじゃ解決になりませんよね。

餌の前がよいとか、餌のあとがよいとか言われているのには、それ相応の理由があるんです。
その理由というのが以下の通り。

  • 食後に散歩させると胃捻転になるリスクがある
  • 空腹のまま運動させると太りやすくなり、肥満のリスクがある

どちらをとってもそれぞれにリスクがあるから、意見が分かれているんですね。
それではそれぞれのリスクについて詳しく解説します。

餌の後に散歩する場合

食後の散歩で注意しなければいけない事がひとつあります。
それは、
食べて直後に散歩に行くこと
これは絶対にしないようにしてください。
食べた食後に運動する事によって、胃捻転という症状を引き起こすリスクが圧倒的に高くなります。

胃捻転とは?

胃捻転とは簡単に言うと次の通りです。
胃拡張胃捻転(いかくちょういねんてん)とも呼ばれていて、胃が揺さぶられることにより胃がねじれたりひっくり返ったりしてしまう事を言います。
これにより

  1. 他の臓器を圧迫してしまう
  2. 食べたものが胃から腸へ移動する事もできず、吐こうとしても吐けない
  3. 胃の中では急激にたくさんのガスが発生して胃が膨らんでしまう
  4. 上記により激しい痛みが伴う

こういった感じです。
胃捻転は致死率がたいへん高い病気で、体重25㎏以上の大型犬に多く見られるのが特徴です。
レトリバー、セントバーナード、シェパード、グレートデン、ドーベルマンなどを飼育している方は特に注意すべき病気です。

胃捻転にならないためにはどうすればいいのでしょうか。
注意すべきポイントは以下の3つです。

胃捻転にならないためのポイント

  • 食後に十分な休憩時間を置く
  • 大量の水を一気に飲ませない
  • 早食いさせない

食後に休憩時間を取るのは誰にでもできることですが、この中でも注意すべきは早食いです。
早食い防止のための食器も販売されていますので、愛犬が早食い傾向にあるなという方は導入してみてはいかがでしょうか。

  • お腹が膨らんでいる
  • 吐きそうだが何も吐かない
  • 呼吸が荒い

こういった症状が見られたら要注意ですので、すぐ病院に行って診てもらいましょう。

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食後の散歩なら1時間から2時間後がベスト

食後の散歩なら1時間から2時間後が最もベストだと言われています。
これは犬の食べたものの消化時間に関係しているからです。
犬の場合、食べたものの消化時間は胃で2時間、小腸で1時間、大腸で1時間と言われています。
つまり食べてから4時間程度でウンチとなって体外に出るということになります。

食べてからすぐだと、胃の中に食べたものが入ったばかりなので血糖値が上がっていない状態です。
食後1時間経てば、徐々に胃から腸へと食べたものが移動し、血糖値が上昇し始めます。
このタイミングで散歩などの適切な運動をすれば、糖代謝が効率よく行われるためダイエット効果が高くなると言えます。

犬によっては食後に歩きまわることもありますので、できれば食後すぐにケージに入れて動き回らないようにし、しっかり休憩時間を置くのが良いでしょう。

餌の前に散歩する場合

食前に散歩に行くメリットは先ほど述べた「胃捻転」や「胃拡張」のリスクが少ないことです。
しかし散歩の前の食事にも注意点がありますのでしっかり把握しておきましょう。

空腹状態のまま運動しようとすると、エネルギーを節約しようと体が省エネモードになります。
この状態で散歩をすると、糖分が脂肪として蓄えられやすくなり、脂肪の燃焼が抑えられてしまいます。

さらに散歩の後に餌を食べることで、今度はしっかりエネルギーを蓄えようとします。
これが肥満になってしまうメカニズムだと言われているんですね。

ただし、犬と言っても個性がありますので、すべての犬にこの体質が当てはまるわけではありません。

肥満の原因は「散歩の順番」より「食事の量」

食べる前の散歩によって肥満になってしまう、というのは少し違います。
食べる前に散歩に行く習慣がついても、肥満にならない犬もたくさんいるからですね。

そもそも肥満になってしまう原因の多くが「食べすぎ」によるものなんです。
犬の種類や状態によって1日に必要なエネルギーというものは決まっています。
毎日必要なエネルギーの量以上に、ドッグフードやおやつを与えすぎると肥満になってしまうんです。

ですので肥満の予防をするのであれば、餌や散歩のタイミングを考えることよりも、餌やおやつを与えるの量を見直し、管理を徹底する方がはるかに効果的だと言えます。

また高齢犬や小型犬、仔犬といった場合には、少しだけ食べさせてから散歩に行った方が良いと言われていますね。
空腹のまま散歩に行くと、血糖値が上がらず低血糖になってしまい、体温を上げることができずに震えてしまうということがあるからです。

肥満対策には「散歩の順番」より「食事の量」を意識しましょう。

場合によって散歩のタイミングを調整することも、飼い主の仕事だということですね。

まとめ

もう一度まとめると、以下の通りです。

  • 犬の散歩のタイミングは食前食後のどちらでも可
  • 食後に散歩させるなら食後最低1時間後、できれば2時間後がベスト
  • 食前に散歩させるなら、体に脂肪がたまりやすくなることにも注意
  • 低血糖になりやすい老犬、小型犬、仔犬の場合は食後に散歩に行くのが望ましい

飼い主としては適切な散歩のタイミングを知って、健康的な生活をさせてあげたいですね。

なお、仔犬の散歩デビューに関しては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。