ファンシーラットというネズミをご存知ですか。
ペット用のネズミと言えばハムスターが一般的ですが、ハムスター以外にもペットとして飼育できるネズミがいるのです。
今回はペットとして飼いやすいとされている、ファンシーラットについて詳しく調べてまとめてみました。
目次
ファンシーラットとは
ファンシーラットとは、ペット用に品種改良された「ラット(ネズミ)」の総称です。
私たちの認識ではネズミは大きく二種類に分類され、小型のネズミはマウスと呼ばれていますね。
マウスとはハツカネズミの事を指します。
ラットとはマウスよりも大きなサイズのネズミの事を指します。
具体的にはドブネズミやクマネズミなどのネズミの事を指しますが、実験用に使われているハツカネズミの事をラットと呼ぶこともあるようですね。
ここでのラットは、ドブネズミをペット用に品種改良されたネズミとして解説していきます。
毛色や模様は多種多様
ファンシーラットの魅力の一つは、「カラーバリエーションが豊富」である事です。
もともとはドブネズミであるファンシーラットですが、見た目が地味なドブネズミとは違い、本当に可愛らしい色や模様をしている個体がいるのが特徴的です。
自分のお気に入りの個体を産出して育てる事ができるのもラット飼育の魅力だと言えるのでしょう。
ファンシーラットの大きさ
ファンシーラットは体長10㎝~15㎝くらいあり、尻尾を含めると20㎝くらいになります。
体重は300g~600g程度で、マウスと比べるとやはり大きい体をしていますね。
オスとメスにも大きさに違いがあり、オスの方がメスよりも1.5倍くらい大きいようです。
ファンシーラットの寿命
体は比較的大きいファンシーラットですが、寿命は意外と短めです。
ハムスターやハツカネズミとさほど変わらず、2年~3年くらいとあまり長生きは期待できません。
しかしあくまでも平均寿命ですので、実際には飼育環境や食べている餌によっても寿命は大きく変わってきます。
飼育する場合はなるべくストレスの少ない環境で飼育してあげると、寿命はやや長くなるかもしれませんね。
ファンシーラットの性格
ネズミなので臆病でビビリな性格かと思いますよね。
しかしファンシーラットはペット用に品種改良を繰り返されて誕生したネズミです。
人間にも良く懐き、穏やかな性格だとされています。
また頭も良くて、簡単な芸であれば覚えてしまうくらいの知能を持っているのです。
またファンシーラットの特徴の一つとして、個体ごとの性格が全く異なることが挙げられます。
同じような性格の個体がいないのでは、と言われるくらいに性格による個体差は多種多様だと言われています。
こうした性格の違いもファンシーラットの魅力の一つですね。
ファンシーラットの販売店や値段の相場は?
ペットとして品種改良されたファンシーラットですが、一般的なペットショップで販売されている事は少ないかもしれません。
小動物専門店やエキゾチックアニマルを取り扱っているショップであれば購入する事ができるでしょう。
値段の相場は、1,000円~数千円の間で購入できます。
珍しい毛色や模様の個体はやや高価になる傾向があるようですが、そこまで高価な値段設定にはなっていないようです。
また、ラットは爬虫類専門店などで、ヘビなどの爬虫類の生き餌用としても販売されている事があります。
この場合は500円くらいから販売されていますので、それらを購入するという手もあります。
当然ペットとして販売されているラットよりも懐かせるのは根気がいるかもわかりませんが、優しく飼育してあげれば次第に懐いてくれるようになるでしょう。
ファンシーラットのケージ
大きめのハムスター用ケージでも飼育できます。
水槽でも飼育できますが、大きさは幅60㎝以上ある物を選ぶ方がストレスなく飼育できるでしょう。
セット販売されているものもありますので、これらを利用すればお得な価格で飼育グッズを揃える事ができますのでおススメです。
床材
ファンシーラットの床材は頻繁に取り換える前提で選ぶ方が良いです。
最も経済的なのが新聞紙をシュレッダーにかけたものですね。
市販の床材を使用するのなら、ウッドチップが良いでしょう。
ウッドチップには広葉樹と針葉樹のものがありますが、基本的にはどちらを選んでも構いません。
ただし、ハムスターの中には針葉樹のウッドチップにアレルギー反応を起こすものがいるという報告があります。
心配だという人は広葉樹チップを選ぶと良いでしょう。
広葉樹チップには白樺マットなどが有名どころですね。
トイレ
ファンシーラットは一応トイレを覚えます。
トイレを設置しておけばそこで排泄をするようになるので、床材の汚れを最小限にとどめることができますのでおススメです。
しかし個体の性格によってトイレを決まった場所でしないものもいるので、確実に覚えてくれるわけではないという事を覚えておきましょう。
巣箱
隠れ家でもあり寝床でもあります。
あってもなくても飼育には問題ありませんが、隠れる場所が全くないというような環境であれば、巣箱を一つ用意してあげるとストレスも軽減できる事でしょう。
餌は?
ファンシーラットは雑食性ですので、基本的に何でも食べます。
飼育下ではハムスターの人工餌を与えておけば問題ありません。
時々野菜や果物もバランスよく与えるとなお良いですね。
何でも食べるからといって、人間用の食べものは与えないでください。
中には中毒を起こすものもあったり、塩分を含んだものなど味付きのものはラットには良くありません。
水は給水器を利用する
水を与える際は小動物用の給水器を利用しましょう。
水が入った容器を直接床に置くと衛生的にも良くありません。
夜行性である
ファンシーラットは夜行性です。
夜になると活動する性質ですので、餌も夜に食べる事が多いです。
餌や水の補給は夕方に行うと、新鮮な餌を食べる事ができますのでおススメです。
たまに遊んであげる
ときどきケージから出して遊んであげるようにしましょう。
どれだけケージが広くても、ずっとケージの中だとどうしてもストレスが溜まってしまいます。
少なくとも週に2~3回は遊んであげる時間を作ってあげると良いですね。
ただ、ケージの外に出す場合は脱走に注意してください。
ネズミですのでかなり素早いです。
扉などが開いていると、簡単に脱走してしまう恐れがあります。
また齧歯目なので齧る癖もありますので、齧られては困るものが部屋の中にないかどうかよく確認してからケージから出すようにしましょう。
まとめ
ファンシーラットはドブネズミをペット用に品種改良して産出されたペット用のネズミです。
あまり流通量は多くはないですが、ペットとして人気は高くなりつつあります。
性格もおとなしく穏やかで、人にも懐きやすくペットに向いていると言えるでしょう。
飼い方もハムスターと同じような環境で飼育が可能なため、初心者でも簡単に飼育することができます。
もとはドブネズミとはいえ、性格や特徴に個体差が大きく、カラーバリエーションが豊富なファンシーラット。
懐いてくれて、芸も覚えるくらい頭が良い事も魅力的です。
お気に入りの一匹を飼育して、ブリードを楽しめるのもファンシーラット飼育の最大の魅力ですね。