チンアナゴ

チンアナゴという魚がいるのをご存知ですか?

水族館でも大人気になっている、とっても愛嬌のある魚です。

ここ最近ではその人気はとどまるところを知らず、チンアナゴを飼育する人も見かけるようになりました。

そんなチンアナゴですが、いったいどんな生き物なのでしょうか。

今回はチンアナゴの種類、またその生態などを調べてまとめてみました。

 

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チンアナゴって何の仲間?

ウナギ目アナゴ科に属する海水魚です。

生物学上の分類では、アナゴの仲間なんですね。

漢字で書くと「狆穴子」や「珍穴子」と書きます。

ちなみにチンアナゴの名前の由来は、日本犬の狆(チン)によく似た顔つきをしているからだと言われています。

似てますでしょうか?チンアナゴは別名「ガーデンイール(garden eel)」とも呼ばれます。

その名の由来は、砂から顔を出すチンアナゴの姿が、庭に生えている草木に似ているからと言われています。

 

チンアナゴの特徴と分布

日本では高知県から南西諸島にかけて幅広く分布しています。

割と暖かい海域を好む魚のようですね。

体の特徴は、全長40㎝くらいある細長い体ですね。

太さは約1㎝ほどでかわいらしい顔つきをしています。

チンアナゴが生息しているのは水深10mくらいのサンゴ礁の砂底です。

群れを作って集団生活をしているのが特徴です。

生息水深がそれほど深くないので、ダイビングでも頻繁にチンアナゴを見かけることができるのですね。

ちなみにチンアナゴが砂から顔を出しているのは、およそ10㎝程度です。

しかし体は40㎝ほどありますので、体のほとんどが隠れている状態だったんですね。

 

チンアナゴの寿命

チンアナゴの寿命はおよそ3年~5年と言われています。

長いものだと5年以上生きるものもいるようですね。

 

チンアナゴの性格は?

チンアナゴはとても警戒心が強いのが特徴的です。

敵が近づくと、すぐさま砂に潜り込んで隠れてしまいます。

集団で生活しているため、海底の砂の中にコロニーを形成しています。

基本的に砂から出ることはないので、すごくビビリな性格にも見て取れますね。

極端なほど臆病な性格ですので、チンアナゴを飼育する際には他の魚とは一緒に飼うことが難しいです。

なんとヤドカリが動いただけでも、びっくりして隠れてしまうほどの臆病者なのです。

さらに怯えて出てこれない状況が続いた場合、どれだけ空腹で飢え死にしそうな状況であっても、決して砂から出てこないことでも知られています。

結果、砂の中でそのまま餓死してしまうこともあるのです。繊細すぎるにもほどがありますよね。

 

チンアナゴの移動

チンアナゴは基本的にずっと砂に潜ったままで過ごします。

つまり移動することがない、というくらい移動しません。

しかし全く移動しないというわけでもありません。

時々砂から出てきて少し泳ぎ、新しい場所を見つけると、底に潜り込みます。

チンアナゴが砂に潜るときは尻尾の部分からクネクネと潜り込みます。

決して頭から潜るわけではなかったのですね。

またチンアナゴはまっすぐに砂に潜っているわけではなく、ジグザグに潜っているようですね。

こうすることで体を支えているのだそうです。

 

 

チンアナゴの餌

海中の動物性プランクトンを食べています。

チンアナゴは水流に乗って流れてくるプランクトンを捕食します。

ですのでプランクトンが流れてくる水流の方向を向く習性があります

たくさんのチンアナゴが一斉に同じ方向を向いている姿はなんだか面白いものがあります。

 

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チンアナゴの仲間にはいろんな種類がいる

チンアナゴにはいくつかの仲間がいますので、その一部をご紹介します。

 

ニシキアナゴ

インド洋から太平洋に生息するチンアナゴ亜科の魚です。

日本でも琉球列島近海で見かけることがあります。

チンアナゴと違いカラフルな色をしており、オレンジと白色が特徴的です。

チンアナゴとほとんど同じ生態をしているため、水族館でもチンアナゴと同じ水槽で飼育されていることが多いです。

 

ゼブラアナゴ

名前の通り、ゼブラ模様をしているアナゴ科の魚で、全長35㎝、体の太さは1.5㎝くらいです。

インドネシアやパプアニューギニアに生息し、日本では西表島でも見ることができるようです。

 

ブラックガーデンイール

灰色や茶色の体をしているのが特徴です。

全長50㎝、体の太さは2.5㎝くらいあり、やや大き目な体つきをしています。

インドネシア、フィリピンイ分布しています。

 

ホワイトスポッテッドガーデンイール

かなり大きい種類で、最大のもので全長70㎝の個体もいるほどです。

頭の部分にある白い斑点を持ち、砂から体をかなり長く出すのが特徴的なようです。

他の種類よりもやや大きい口を持っています。

 

チンアナゴの日

チンアナゴをたくさん飼育展示している「すみだ水族館」では、11月11日はチンアナゴの日とされていて、親しまれているのです。

 

チンアナゴの歌

なんと「チンアナゴの歌」なるものまで存在します。ちょっとビックリですね。

 

チンアナゴの飼い方

チンアナゴの飼育方法に関しては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

まとめ

チンアナゴは、まだ謎を多く残した生き物です。

似たような種類の仲間も多くいて、日本でも南西諸島を中心に数種類を見ることができます。

水族館でも頻繁に見かけるようになって人気も急上昇中で、飼育したいと思う人も多くなっているようですね。

これからさらにチンアナゴの生態が詳しく分かってくるのではないでしょうか。