突然ですが、こちらの動物は「ヤギ」でしょうか、それとも「ヒツジ」でしょうか?
答えは「ヤギ」なのですが、山羊(ヤギ)と羊(ヒツジ)ってなんか似ていると思ったことはありませんか?
モコモコしてるのがヒツジで、毛が少ないのがヤギでしょ?
いやいや。
そうでもない場合があるんですよ。
そこで今回は「ヤギと羊の特徴や違い」について、詳しくご紹介していこうと思います。
これを読めば、ヤギなのかヒツジなのかがより詳しく分かるかもしれませんよ。
目次
分類の違いは?
生物学上の分類は、ヤギもヒツジも偶蹄類のウシ科ヤギ亜科に分類され、されぞれヤギ属、ヒツジ属という分類になっています。
つまり、大きな分類ではどちらもウシの仲間という事になり、さらに細かく分類すると、ヤギもヒツジもどちらもヤギの仲間という事にあるのです。
どちらもヤギ亜科なので、そりゃあ似ているのは無理もないですよね。
英語でなんて言う?
ヒツジを英語で「Sheep(シープ)」って言いますよね?
では、ヤギはなんて言うのでしょうか?
答えは「Goat(ゴート)」です。
Sheepは知っていてもGoatは知らない、っていう人も実は多いのではないでしょうか。
ちなみに、寝る時にヒツジを数える風習がありますよね?
あれは元々英語で「寝る」を意味する「Sleep(スリープ)」とヒツジを意味する「Sheep(シープ)」がよく似ている単語だから、という理由があると言われています。
ですので、いくら日本語で「ヒツジが一匹、ヒツジが二匹・・」と数えても、あんまり意味がない・・という事になりますよね(笑)
しかしヒツジってどうして一頭、二頭・・と数えるのではなく、一匹、二匹・・というように数えるのでしょうか。
数え方の方法に関しては、以下のページに詳しく紹介されています。
毛が多く生えているのがヒツジ?
ヒツジの特徴と言ったら、なんと言っても長いモコモコの毛ですよね。
刈られた毛が衣服にも活用されているのはあ有名ですよね。
ではモコモコしているのがヒツジである、という事でいいのでしょうか。
確かに日本国内のヤギやヒツジであれば、毛があるかないのかで見分けることは比較的簡単と言えます。
しかし実はそのような事はなく、世界には毛がモコモコしていない短い毛しかないヒツジもいます。
また逆に長い毛をもっている「アンゴラ」や「カシミア」と言ったヤギも存在します。
カシミアと言えば、生地の原料になりますよね?
聞いたことありませんか?
あごひげで見分ける
あごの下に毛がフサっと垂れ下がっているのを見たことがありませんか?
ヤギには基本的にあごひげが生えていますが、ヒツジには見られない事が多いです。
しかしこの特徴も絶対的なものではなく、あくまでも参考程度にしかなりません。
というのも、あごが生えているのはオスのヤギである事がほとんどなのですが、メスのヤギには生えていない事が多いです。
ごくまれにあごひげのあるメスのヤギもいるらしいのですが。
そして厄介なことに、あごひげを持つ種類のヒツジも存在しているらしいのです。
ほとんどの場合、これで見分けることはできそうですよね。
尻尾で見分ける
ヤギとヒツジでは尻尾の長さが違う、という特徴があります。
ヤギの尻尾は短く、ピョコっと上向きに生えている印象ですが、ヒツジの尻尾は長く垂れ下がるほどあります。
ですので長い尻尾を持っているのであれば、それはヒツジであると言って良いでしょう。
しかし家畜のヒツジに関しては、「断尾」といって尻尾を切ってしまう習慣があるらしく、尻尾が短いヒツジもいますのっで何とも・・
ちなみに断尾する理由は、排泄物などが尻尾についてしまって、毛が汚れるのを防ぐためなのだとか。
野生のヒツジであればそのような事はありませんので、尻尾で見分けられそうですよね。
ツノがあるかないかで見分けられる?
ヤギにはツノがあって、ヒツジにはツノがない、と言われていることがあるようです。
しかしヤギにはツノがあるものと、ないものが存在します。
またヒツジにもツノがある種類のものも存在します。
つまりツノの有る無しで見分けることも難しいと言えますね。
しかし!
ヤギにはちょっとした特徴があり、ツノがないヤギにはツノがあるべき位置に骨瘤(こつりゅう)と呼ばれるコブのようなものが見られます。
ちなみにツノの無い種類のヒツジには骨瘤(こつりゅう)が見られません。
つまり、ツノもしくは骨瘤(こつりゅう)の有る無しによって、ヤギかヒツジかを見分けることはできそうですね。
ただ、遠くから離れて見分ける場合は良く分からないかもしれませんね(笑)
性格の違い
見た目の違いとは異なりますが、性格にやや違いがあるようですね。
ヤギは気が荒くて攻撃的な性格に対して、ヒツジは穏やかな性格だと言われています。
ヤギの攻撃は頭突きでツノを使って相手を攻撃します。
ではすべてのヤギやヒツジがそうなのかというと、どうやらそうではないようですね。(笑)
世界にはいろんなヒツジがおり、ツノが立派なビッグホーンと呼ばれているヒツジがいます。
どうやらこのヒツジ、ヒツジのくせに気が荒く、攻撃的だと言われています。
高い所に登るのがヤギ!?
ヤギは崖のような険しいところでさえ好んで登るくらいに高い所が好きです。
木の上に登ることもあるらしいのですが、本当なのでしょうか。
ヒツジにはそんな事はありませんので、高い所にいるものはヤギだと言っていいでしょう。
そもそもヤギって「山羊」って書きますしね。
言われてみればそうですよね。
食べ物の違い
どちらも草食動物ですので、基本的に草などを食べて生活しています。
しかし若干食性に違いがあるようですね。
「手紙を食べたヤギ」なんて歌がありましたよね?
ヤギは木の芽や樹皮なんかも好んで食べる傾向にあります。
ですから手紙=紙も元々は紙ですから、食べても消化することができるのです。
手紙を食べるヤギというのは、あながち間違ってはいないという事ですね。
しかし一方でヒツジの方はと言うと、ヤギと違って草以外のものを消化することができません。
ですので食べるのは草のみである、という食性の違いがあるのです。
ちなみに、ヤギは紙も食べることはできるのですが、むやみやたらに紙を食べさせるのはよくありません。
昔の紙であれば純粋に草木のみでできているのですが、現在ではインクが付いていたりとヤギが消化できない成分も多く含んでいる紙も多いと言われています。
紙だからといってヤギにむやみやたらに食べさせるのはやめた方が良いようですね。
鳴き声に違いはある?
ヤギもヒツジもどちらの鳴き声も「メェ~」という感じで鳴きます。
同じなのでしょうか、
実際に聞いてみると良く分かるかもしれませんね。
ヤギの鳴き声
ヒツジの鳴き声
鳴き声が高いか低いか、の違いがあるのでしょうか。
何にせよ、やっぱりよく似ています。
またヤギやヒツジの種類の違いによっても鳴き声はかなり違うようですので、実際に鳴き声だけで区別するのは至難の業かもしれませんよ。
ヤギを利用したヒツジの誘導術!?
家畜のヒツジの群れの中に、リーダーとして一頭のヤギを混ぜる方法が取られている事があるようです。
これは自分から積極的に動こうとしない性格のヒツジを動かすために、活発な性格のヤギをリーダーとして混ぜておくことで、ヤギを誘導すれば自然とヒツジの群れも動かすことができる、というものです。
よく考えたものですよね。
これもヤギとヒツジがよく似ているからこそできた方法なのでしょうね。
まとめ
ヤギとヒツジは同じウシ科ヤギ亜科に属する動物ですので、似ているのは当たり前です。
見分ける方法はたくさんありますが、どれも絶対的なものというのは無く難しいのかもしれません。
しかし日頃から家畜として飼ってる人であれば簡単に見分けることができるのでしょうけどね。
昔から私たち人間の生活には欠かせない存在となっているヤギとヒツジ。
動物園などで見かけることがあったら、両者を良く見比べてみるのも面白いかもしれませんね。