金魚

金魚が水面で口をパクパクしているのを見かけたことはありませんか?

一般的に「鼻上げ」と言われている行動です。

この鼻上げにはいろんな意味があり、場合によってはすぐに対処しないと金魚が全滅してしまう可能性すらあります。

今回は金魚の鼻上げの意味と、危険な鼻上げの見分け方、対処方法などを詳しくご紹介していきたいと思います。

 

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餌が欲しい場合の鼻上げ

金魚が腹ペコ状態で、餌が欲しい時に水面で口をパクパクする事があります。

また人が近寄ると「餌のおねだり」で鼻上げをするという事もあります。

口をパクパクしていたら、餌をあげてみましょう。

喜んで食べる姿を見られるかとも思います。

この場合の鼻上げでは何の問題もありません。

 

 

酸素不足

水面をパクパクする事で水面が揺れ、酸素が水中に溶け込みやすくなります。

つまり金魚が酸欠状態になっている状態、という事です。

通常金魚飼育でブクブク(投げ込み式フィルター)を入れている場合は酸素不足になることはありません。

もしブクブクを入れていない状況だとしても、自然に水面から酸素が溶け込みますのでそう簡単に酸素不足に陥ることはないです。

根本的な問題となるのは、水槽(飼育容器)に対して、飼育している金魚の数が多すぎである事でしょう。

酸素不足で鼻上げをしている場合、そのほとんどが金魚の入れすぎによるものです。

金魚は私たちが思っている以上に、一つの水槽で飼育できる数が少なめなのです。

金魚すくいで取ってくるような小さな金魚の場合、30㎝水槽では多くても5匹、45㎝水槽では10匹程度が限界だと思ってよいでしょう。

大きめな金魚の場合では、30㎝水槽で飼育できるのは1匹くらいなもので、45㎝水槽でも3匹程度が限界でしょう。

たくさん泳ぐ姿が見たい!とこれらの指標の2倍くらい入れてしまっている!という場合は確実に多すぎです。

今すぐにでも別水槽を用意するか、さらに大きな水槽で飼育するように飼育環境を改善する必要があります。

また水草を入れすぎていても酸素不足になる事があります。

水草も夜間には光合成を行わずに呼吸をしますので、夜間には酸素が消費されていきます。

 

水面のバクテリアを食べる

水面にはバクテリアの死骸などが漂う事があります。

これが多くなると、水槽の水面に見られることがある「油膜」が発生します。

またこれを食べようと水面に集まってパクパクしているという光景を結構目にしますので、この場合もそれほど問題視する必要もないでしょう。

 

酸素不足かどうかの見分け方について

実際に酸素不足で鼻上げをしているのか、ただ単に餌のおねだりをしているかどうかの見分け方があります。

まず、おねだりは人に馴れていないと行いません。

近づくと鼻上げをし、また人が隠れて姿が見えなくなると鼻上げをしなくなる事があります。

それに腹ペコだから鼻上げを行いますので、餌をあげると勢いよく食べだすはずです。

もしも餌をあげても目もくれずに水面をパクパクし続けている個体が多いのであれば、これは間違いなく酸素不足です。

すぐに対処しなければ金魚が体調を崩し、最悪の場合全滅も考えられます。

 

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酸素不足の対処法

いくつか対処法がありますのでご紹介します。

 

エアレーションを行う

エアレーションを行う事で、水中に酸素が溶けやすくなるので簡単に酸素供給を行えるようになります。

しかし先ほども述べた通り、金魚の数が多すぎる事が原因となっている場合が多いですので、金魚の入れすぎの場合のエアレーションは応急処置程度にしかなりません。

またエアストーンを使って単純にエアレーションを行う方法とブクブクを入れる方法があります。

ブクブクならフィルターによる水質浄化効果も期待できますし、お手軽なのでおススメです。

 

金魚を減らす、水槽を大きくする

水槽のキャパオーバーなので、その水槽で飼育を続けるのであれば金魚を減らすしかありません。

一般的には別水槽を用意して、小分けにして飼育する事になりますね。

または30㎝水槽から60㎝水槽にサイズアップして飼育する等の方法があります。

 

水換えをする

金魚を飼育していると、排泄物や餌の食べ残しから有害なアンモニアが発生します。

これがろ過バクテリアによって亜硝酸に、さらに毒性が低い硝酸塩へと変化していきます。

水草を入れていれば、ある程度の硝酸塩は養分として吸収されますが、吸収仕切れなかったものは水中に滞留します。

そして亜硝酸、硝酸塩が溜まった水は汚れた水ということになります。

この亜硝酸は酸欠の要因となったり、藻の発生の要因ともなります。

ですので定期的な水換えはどうしても必要になってきます。

長い間水換えをしていなくて水が汚れている場合も鼻上げをすることがありますので、水換えをしてみるのも良いかと思います。

ただし、水換えは急激な水質の変化によるpH(ペーハー)ショックを引き起こす可能性があります。

すべての水を一度に換えるのではなく、3分の1程度の水を換えるくらいに留めておきましょう。

また新しい水と飼育水の水温も同じになるように調整して行うとより金魚が死ぬ危険が少なくできます。

 

まとめ

金魚が水面で口をパクパクしている(鼻上げ)原因は以下の通り。

  • 餌やおやつをねだっている
  • 水面のバクテリア(微生物)を食べている
  • 酸素不足
  • 水質が悪化している

餌をやおやつをあげても食べない場合は、酸素不足や水質悪化が原因です。

水槽に入れている金魚の数が多すぎないかチェックし、水槽を分けるなどの対処が必要です。

また数は多くない場合は、水草を入れすぎていないかのチェックもしてみましょう。

そうでもない場合は水質悪化の可能性が高いので、水換えをしてみて下さい。