金魚は水槽で飼育する魚の中では最もポピュラーな種類の一つですよね。
いろんな種類の金魚が存在しますが、そもそも金魚の飼育にヒーターは必要なのでしょうか。
また金魚の飼育適正温度とは何度でしょうか。
今回は金魚の適正水温と、ヒーターの必要性について詳しくご紹介していきたいと思います。
金魚に適正な水温とは
金魚の生存できる水温は意外と幅が広いものです。
5℃から30℃の幅広い間の温度帯で飼育する事ができます。
水槽で飼育する場合、大抵の場合は屋内で飼育するでしょうから、よっぽどでない限り5℃を下回る事は無いかと思います。
ではそもそもヒーターは必要ないのではないか、と思いますよね。
しかしヒーターが必要になる場合もあるので、そう簡単な問題ではありません。
ヒーターを用意した方が良い場合とは
金魚は水温が極めて低くなると冬眠状態に入りますが、冬眠はとても体力が必要な危険な賭けだと言って良いでしょう。
充分に体力を蓄えられなかった金魚が冬眠に入ると、そのまま死んでしまうケースも良くあります。
体力を蓄えるのに必要な事は、たくさんの餌を食べる事です。
しかし水温が低くなると金魚が餌を食べる量は少なくなってしまいます。
体力の少ない小さい金魚の場合、冬眠の際に死んでしまうリスクがより一層高くなってしまいます。
こういう金魚の場合にはヒーターを使って水温が低くなり過ぎないようにするべきです。
また金魚にもいろんな種類がいます。
海外の金魚、特に熱帯地方の出身の金魚の場合だと、もともと低温に弱い性質があります。
東南アジアなどから入ってきた金魚も多くいるので、そういった種類の金魚は日本の寒い冬には適応できないため、ヒーターは必要だと考えます。
ヒーターを導入すると
ヒーターで年中保温してあげると、金魚は活発に泳ぎ回ります。
水温が低くなると金魚は動かなくなりますし、極めて水温が低くなった時には全く動かなくなります。
こうなると水槽を眺めてもあまり楽しくないですし、やはり金魚が元気に泳いでいた方が見映えも良いですよね。
ただし、ヒーターで年中一定の温度で飼育した場合にもデメリットがあります。
金魚を繁殖させたい場合は、ヒーターの使用はあまりおススメできません。
というのも、金魚の繁殖は春先に行われ、冬の寒さを経験してからでないと繁殖モードに入らないという特徴があるのです。
年中ヒーターで飼育すると、年中金魚が泳ぎ回りますが、繁殖しないというデメリットがあるので、繁殖させたい場合は冬に少し水温を下げるなど工夫をしなければいけません。
ヒーターの種類
ヒーターには色んな種類があります。
中には金魚専用のヒーターとして販売されているものもありますよね。
そういったヒーターの多くは20℃で水温を固定するタイプの簡易ヒーターが多いように思います。
これはとてもお手軽に導入できるのが良いところですが、温度設定が一切コントロールできないのが難点ですね。
他にも26℃前後で固定するヒーターもあります。
これもオートヒーターですので温度設定はできませんが、26℃は金魚の飼育には問題ない水温ですので適しているといえます。
26℃という温度設定はそもそも熱帯魚の飼育温度に合わせて設計されている為です。
もしも熱帯魚との混泳を考えている場合や、熱帯魚飼育に流用したい場合にはこちらのヒーターが良いでしょう。
とても高機能で便利なのが、サーモスタット付きヒーターです。
こちらはサーモスタットで設定した水温になるまでヒーターのスイッチをオンにし、設定温度に達したら自動でオフにできる便利なものです。
シビアな温度管理をしたいという場合にはこちらのヒーターがおススメです。
特に金魚の繁殖を考えていて、細かな温度設定をしたい場合はサーモスタット付きヒーターは必須かも知れません。
しかし注意点として、サーモスタットもヒーターも壊れやすい消耗品だという事です。
サーモスタット付きヒーターはそれなりに高価になりますし、サーモスタットとヒーターどちらかが壊れれば両方とも買い替えという事になります。
サーモスタットとヒーターがそれぞれ分離できるタイプのものもあり、こちらはより高価になりますが、どちらか一方が壊れた場合、それを換えれば済むので長い目で見ればお得感があります。
また、サーモスタットとヒーターどちらかが壊れても大丈夫なように、予備をそれぞれ持っておいた方が安心できます。
ヒーターのパワー
ヒーターにもパワーがあり、ワット数を見ればそのヒーターのパワーをある程度知ることが出来ます。
基本的に大きな水槽に使用する場合ほど、パワーの強いヒーターが必要になります。
しかし、水槽の規格以上にパワーが強すぎるヒーターの場合は、サーモスタットが付いていても上手く細かな温度管理ができない事もありますので注意しましょう。
まとめ
一般的な日本の金魚飼育にはヒーターは必須ではないと考えます。
しかし、体力の少ない小さな金魚や、熱帯地方の金魚を飼育するのであればヒーターによる保温が必須になります。
また冬にも元気に泳ぎ回る姿が見たい場合などにもヒーターによる保温がおススメですが、一定の温度で飼育すると繁殖ができない事もある事は覚えておきましょう。