バッタ

夏から秋にかけて現れてくる「バッタ」。

でもよく耳にするものに、「イナゴ」という虫がいますよね。

イナゴと言えば、「イナゴの佃煮」などで食用にされているということでも知られています。

そんなバッタとイナゴですが、両者の違いはいったい何なのでしょうか。

そう言われれば良く知らないという人も結構多い事だと思います。

そこで今回は、バッタとイナゴの違いについて、詳しく調べてまとめてみました。

 


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バッタとは?

バッタという昆虫は、バッタ目バッタ科という分類をされています。

日本でよく見かけるバッタの仲間では、「オンブバッタ」、「ショウリョウバッタ」、「トノサマバッタ」などが身近な存在だと思います。

バッタは大きく分けて2種類に分ける事ができ、植上性のものと地上性のものがいます。

植上性のバッタはトノサマバッタやカワラバッタなどがおり、植物にくっつくやすいように爪の間に吸盤を持っています。

これのおかげでガラスなどの滑るような面でもくっつく事ができます。

一方地上性のバッタにはこの吸盤がなく、地上を移動し、普段は草原などの草むらに生息しています。

オンブバッタやショウリョウバッタなどがこれに当たりますね。

ちなみにバッタは漢字表記では飛蝗と書きます。

 

イナゴとは?

イナゴはバッタ目バッタ亜科イナゴ科に分類されるバッタの仲間と言っても良い昆虫です。

実のところ、イナゴもバッタの一種という事になり、バッタ亜目という表現の仕方も、バッタにごく近い種というような意味ですので、広い意味ではイナゴもバッタの一種なのです。

イナゴは漢字表記では蝗と書きますが、稲穂にいる稲子という意味からイナゴという名前になったと言われています。

水田に生息しており、せっかく作った稲を食い荒らしてしまうので、農家の人たちからすれば害虫として駆除対象にされることもしばしば。

また日本では古くからイナゴを食用として用いられてきたという歴史もあり、現在でもイナゴの佃煮として食されています。

一般的にイナゴと言われているのは、多くがコバネイナゴの事です。

バッタが飛蝗(飛ぶイナゴ)と表記されていることから、実際にはイナゴがバッタの一部というよりは、バッタがイナゴの一部じゃないのか、と思ってしまいますよね。

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バッタもイナゴもバッタ!

イナゴもバッタもどちらもバッタ目に属する昆虫ですので、結局のところどちらバッタなのです。

バッタという言葉は「バッタ目」の昆虫の総称である、という事ですね。

 

食用になるのがイナゴ!?

イナゴは食用にされるのに、バッタが食用にされるというのは聞きませんよね。

どうしてイナゴだけが食用にされているのでしょうか。

これは稲を食い荒らしてしまうのはイナゴだけであり、稲をダメにされた人間は、代わりに大発生した害虫のイナゴも食するようになった、ということらしいのですが実際の所はどうなのでしょうか。

イナゴは虫とは言え貴重なタンパク源ですから、イナゴが大発生した時の食料としてはもってこいだったのでしょう。

またイナゴを捕って食べる事で、稲を守る事にもなりますから、農家の利害が一致した結果イナゴを食用にするようになったとも考えられますね。

 

コバネイナゴとトノサマバッタの違い

トノサマバッタとコバネイナゴは、パッと見の外見がよく似ています。

しかし違いはちゃんとありますので、見分ける事は比較的簡単だと言えます。

コバネイナゴは名前からもわかる通り、翅が短い特徴があります。

また目の横からずっと茶色い色の線が入っているのも特徴的です。

一方でトノサマバッタはコバネイナゴよりも翅が長く、おしりを覆い隠すくらいに伸びています。

飛翔能力が高いので、翅が長く伸びているのです。

また頭の方は緑色をしており、翅の部分から茶色になっているという特徴があります。

また後ろ足の半分くらいがオレンジ色をしているのも見分ける特徴の一つです。

ただし、色が褐色のトノサマバッタも存在しますので、色に関しては100%これに当てはまるとは限りませんので注意が必要です。

また捕まえてみないとできない判別方法にはなりますが、喉ぼとけのような突起があるかないかで判別ができるという方法もあります。

裏返してみると、イナゴには口の下あたりに小さな突起があり、バッタにはこれがありません。

ちょっと不思議な話ですよね。

 

イナゴと言われていてもバッタであることもある

イナゴと呼ばれているからイナゴである、とは言えないようです。

というのも、ナキイナゴと呼ばれている昆虫がいるのですが、これは分類上はイナゴではなく、バッタになるというものです。

ややこしい話ではありますが、どんなことにもやはり例外というものはあるようですね。

 

蝗害

蝗害という言葉があります。

あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、「こうがい」と読みます。

これはイナゴによる稲の被害の事なのですが、実は蝗害はイナゴではなく、バッタが引き起こしていることが多いとも言われているのです。

トノサマバッタやワタリバッタなどは時に大量発生し、食べ物を求めて集団で大移動を行い、行く先々の田畑を荒らしまわってしまうというものです。

バッタには面白い特徴があり、バッタの幼虫は仲間がすくない密集していない状態の場合は孤独相と呼ばれる、単独行動を行う普通の成虫に成長します。

しかし密集し過ぎてしまうと、集団行動を行う群生相と呼ばれるタイプの成虫に成長します。

この生息密度によって体が変化する事を相変異(そうへんい)と呼びます。

群生相のバッタは、孤独相に比べて後足が短く翅が長くなる傾向にあり、高い飛翔能力を得るという特徴があります。

育つ環境で体の仕組みを変える事ができるなんて、すごい事だと思いますよね。

生き残るための生物の知恵なのでしょうね。

 

まとめ

イナゴもバッタもバッタ目に属する昆虫ですので、イナゴもバッタの一種だと言えます。

またイナゴという名前が付いていても、バッタに分類されるものもいますので、両者の区別は実にあいまいなものがあります。

トノサマバッタとコバネイナゴはちょっと似ていますが、良く見れば体の特徴が違いますので変別することは比較的容易です。

イナゴは食用にされている事もありますが、バッタは苦みが強く、食用には向かないとの声もありますね。

イナゴの佃煮、なかなか美味しいとの評判もありますので、気になった方は一度食べてみてはいかがでしょうか。

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