ホタルが飛ぶ条件とはどのようなものがあるのでしょうか。
ホタルが光りを発しながら飛び交う姿をみられる季節は、一年でも6~8月のごく短い時期に限られます。
しかも、近年では、ホタルの見られるきれいな水が少なくなってきて、より貴重な存在となっています。
仲の良い友人と、デートで、家族と一緒に・・・せっかく見に行くなら、どうせなら最高の条件でホタルをみたいものです。
ではホタルはどんな時にたくさん飛ぶのでしょうか?
今回は、ホタルが飛ぶ条件を学んで、是非実際のホタル鑑賞に役立ててください。
目次
ホタルを見るには曇りの日が一番良い
ホタルを見るのに最も良いのは、晴れでもなく、雨でもなく、曇りの日です。
ホタルは、雨が降ると飛ぶことができません。
わずかに雨がぱらついている程度ならばまだ大丈夫ですが、土砂降りでは空を舞うことは出来ず、雨のあたらない木の葉の裏や草の陰などにひっそりと静かに身を潜めます。
私たちとしても、そんな雨のたくさん降っている日に外に出たくも無いでしょう。
晴れの日は、ホタルたちにとっても絶好の日なのですが、夜月明かりが強いとホタルの光が見にくくなってしまうため、ホタルの観察に向きません。
月の光が、ホタルたちにとって光を発する邪魔になることはないようなので、晴れでもホタルをたくさん見ることができます。
しかし、真っ暗な夜で見たほうが、ホタルが光っている姿を鮮明にみることができます。
よって、ホタルを見るのに最も適した天気は曇りの日なのです。
気温は暖かいほうが良い
次に、気温は暖かいほうがホタルを見るのに向いています。
ホタルは昆虫なので、変温動物という種類に含まれます。
変温動物とは、体温を自分で調節することができない動物のことをいいます。
そのため、外気温が低くなると、ホタルの体の温度も低くなり、活動が少なくなってしまいます。
逆に、暖かい日は、ホタルの体温は高くなり活動性が増します。
気温の高い日ほど、活動的なホタルが多くなり、たくさんのホタルを見ることが出来る可能性が高くなるのです。
目安として、20度以上あれば、ホタルがたくさん飛ぶといわれています。蒸し蒸しした気温の高い夜は、ホタルを見るチャンスです。
風の無い日が望ましい
ホタルは、風の無い穏やかな気候でたくさん飛びます。
ホタルは飛びながら発光することで、コミュニケーションとり、交尾の相手を探します。
ホタルは、草の上に相手をみつけると、草の上に着地し、つがいとなります。
しかし、風が強い日は、ホタルはうまく飛ぶことが出来ず、相手を探す効率が悪くなってしまうため、風が無いか弱い日を好むのです。
私たち自身のことで考えてみても、たとえば鬼ごっこをするときに、風が強い日にやると風にあおられて体制を崩してしまったり、顔面に風があたってうまく目を開けてられなかったりと、なかなかうまく走れなくて疲れてしまいますよね。
ホタルも同じです。ホタルにとって、飛びながら発光する行為は、進化の過程で生まれた生存戦略ですから、最も効率よく子孫が残せるように、最もコンディションが整った日を選ぶのです。
まとめ
以上、ホタルの飛ぶ条件についてお話ししました。
まとめると、ホタルの最もたくさん飛ぶ条件は、曇りのじめじめ蒸し暑い日で、風の無い日ということになります。
ホタルを見に行くときは、このことを参考にして、是非ベストなコンディションでホタルの観察に望んでください。
ホタルが発光しながら飛ぶのは子孫を残すために重要な行動ですから、ホタルの気持ちになって「今日はいつもより蒸し暑いし、きっとホタルも飛びたいだろう」などと想像してみたら、きっと最高のホタル日和に巡り会えるでしょう。
この文章を読んだ皆さんが、美しいホタルの光をみることができることを祈っています。
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