カワセミという鳥をご存知ですか?
美しい青色に輝く体が特徴の、小さな水辺に棲む小鳥ですね。
しかし近年では絶滅危惧種にも指定されているという、数が減少してきている種類の鳥でもあるのです。
そこで今回はカワセミの生態や生息地、鳴き声など、カワセミのあらゆる情報を詳しく調べてまとめてみました。
目次
カワセミってどんな鳥?
カワセミは水辺に生息する、青い体と長いクチバシが特徴の美しい小鳥です。
分類上ではブッポウソウ目カワセミ科カワセミ属に分類されています。
体長は17㎝程度、体重も35gくらいで、スズメよりはやや大きく、青い羽毛とお腹の目立つオレンジの色が目を惹きます。
その美しさから、「ヒスイ」、「青い宝石」、「ソニドリ(翠鳥」などと呼ばれることもあります。
オスとメスの見分け方は比較的容易で、クチバシの下が黒いのがオス、赤い色をしているのがメスという特徴もあります。
また幼鳥は体の光沢が少なく、全体的に黒っぽい色が特徴的です。
カワセミの生態は?
カワセミは水辺の鳥ですので、海岸や湖、川などのあらゆる水辺に生息しています。
自然の水辺に限らず、町中の公園の池などでも見る事ができます。
しかし生活排水、工場排水などの影響もあり、川の水が汚され町中では見かける事がなくなってしまった過去があります。
現在では環境の見直しが図られ、川の水質の改善もあり、東京都心部でも徐々に見られるようになってきたと言われています。
カワセミの寿命は?
カワセミの寿命は意外と短く、平均でおよそ2年くらいと言われています。
野鳥ですから天敵も多いでしょうし、何らかの形で命を落とすことも多いのでしょう。
しかし全く危険がない環境で暮らすことができたのなら、もう少し長く生きられるのかも知れませんね。
カワセミの鳴き声
カワセミの鳴き声は「ピィー」と自転車のブレーキ音かと思うような高い声で鳴きます。
川などの水辺で耳を澄ましていると、カワセミの鳴き声が聞こえてくるかもしれませんね。
カワセミの餌は?
カワセミは様々なものを捕らえて捕食します。
主な好物は魚で、小さなフナやドジョウなどを好んで捕食しますが、それ以外にもザリガニやオタマジャクシ、エビ、カエル、さらには水生昆虫など幅広い餌を食べているのです。
餌を捕る際には水の中にダイビングする事ができ、ゴーグル上の瞬膜を目から出すことによって水中でもしっかりと獲物を見つける事ができる能力を持っています。
捕らえた大きい獲物はそのまま飲み込まずに、一旦木の枝などに持って帰り、枝に何度も打ち付けて骨折させて動けなくしてから飲み込む習性があります。
カワセミの足の力では獲物を押さえつける事ができないので、こうして叩きつける方法で獲物を締める必要があるというわけです。
なお、飲み込んだ餌もすべて消化できるわけではなく、骨や殻などは「ペリット」と呼ばれる塊にして口から吐き出します。
カワセミの生息地
ヨーロッパやインド、東南アジアなど幅広く生息し、日本においても全国で一年中見る事ができますが、北海道においてのみ夏に見られるという特徴があります。
これだけ幅広い分布をしているカワセミですので、それ相応の亜種が多数存在し、その数は世界で100種類以上とも言われているのです。
カワセミは単独行動
カワセミは縄張り意識が特に強い鳥としても知られています。
一羽の縄張りの広さは500m~1㎞くらいとかなり広い事が多いのですが、もっと狭い場所に数匹存在している事も稀にあるようですね。
自分の縄張りに侵入してきたカワセミがオスであろうがメスであろうが、繁殖期以外であればすぐに追っ払おうとします。
餌が無くなれば死活問題ですから、この辺りは厳しい野生で生きる動物の生まれながらにして持っている本能なのでしょうね。
カワセミの繁殖期
繁殖期は春で、2月~5月くらいが多いようですね。
繁殖期にはオスとメスが接近しますが、それでも最初のうちは侵入してきたカワセミを追い払おうとするようです。
徐々に接近してお互いを受け入れられると、めでたくパートナーとなることができるのです。
カワセミの求愛は求愛給餌が有名ですね。
オスがメスに餌を取ってくる行為の事ですが、メスがオスの求愛に応じると、オスが持ってきた餌を受け取るというわけですね。
カワセミは飼育できる?
カワセミは見た目に奇麗な鳥ですが、飼育することはできるのでしょうか。
答えは「NO」です。
残念ながらカワセミなどの野鳥は、鳥獣保護法という法律で捕獲や飼育が禁止されているのです。
しかし例外もあり、傷ついたカワセミを保護した場合などには、県庁に許可を取れば一時的に飼育することは可能です。
基本的には野鳥はそっと遠目から見守るくらいに留めておくのがベストだと言えるでしょう。
まとめ
カワセミは奇麗な水辺を好んで生息している鳥です。
生活排水などで川が汚され、環境が悪くなるとカワセミは棲めなくなります。
ですのでカワセミがいるかいないかが一つの環境のバロメーターだと言えるでしょう。
またカワセミは野鳥ですので、鳥獣保護法により飼育することができません。
そっと遠くから見守るようにしましょう。
8月24日PM5時ころ札幌市北区の伏龍川(川幅40m)で鯉釣りをしていたところ、釣竿にとまり5cmくらいの小魚を食べ飛んでいきました。この日は風もなく大型の鯉が水面で口パクをあちこちでしていました。