コクワガタと言えば、日本国内においてはもっとも身近な存在のクワガタムシなのではないでしょうか。
子どもの頃に一度は捕まえて飼育したことがある人も多いのではないかと思います。
そんなコクワガタですが、寿命はどれくらいあるのでしょうか。
またメスは他のクワガタムシと見分けがつきにくい事でも有名です。
今回はコクワガタの飼育方法や、メスを見分ける際に確認すべき特徴についても詳しく調べてまとめてみました。
コクワガタとは?
コクワガタはその名の通り、「小さなクワガタ」です。
日本国内では最も小さな部類に入るクワガタムシで、オオクワガタやヒラタクワガタと同じ「ドルクス」という黒い色をした種類に属するクワガタムシです。
生息地は日本全国で、本当にどこででも見つける事ができる、一般的なクワガタムシだと言えます。
容姿はとてもスリムで、小さいながらも大型の個体になればそれなりにカッコいいフォルムを持っているので人気があるクワガタでもあります。
大きさは、オスだと17㎜~55㎜くらいと幅がありますが、大きいサイズでも50㎜くらいですから、その小ささが分かるかと思います。
コクワガタの性格は?
コクワガタはイメージそのもので、戦いが嫌いなクワガタムシです。
クワガタムシがそもそも好戦的かどうかはわかりませんが、ノコギリクワガタやミヤマクワガタ、ヒラタクワガタといった他のクワガタムシと比べると、性格は穏やかなのは確かです。
基本的に争わないので、ケンカになってもすごく弱く、すぐに追い払われてしまう事がほとんどです。
また戦わずしてすかさず逃げる事の方が多く、基本的に逃げ回る傾向にありますね。
ですのでケンカをしてケガをするという事も少なく、飼育する場合は長く飼育できるクワガタであるとも言えるでしょう。
コクワガタの寿命は?
クワガタムシには越冬するものと越冬しないものとが存在します。
ノコギリクワガタや、ミヤマクワガタは活動開始してからは越冬することができず、その年の秋には死んでしまいます。
しかしドルクスという部類に属している、コクワガタやヒラタクワガタ、オオクワガタなどは活動開始した後でも越冬する事ができ、成虫になってからも数年間生きる事ができるのです。
コクワガタはおよそ3年くらい生きる事ができると言われています。
しかし越冬にはエネルギーを消費しますので、しっかりと栄養をとって力を蓄えておかないと、再び起きる事ができずにそのまま死んでしまうこともありますので注意が必要です。
コクワガタのメスの見分け方
コクワガタはじめ、ドルクス系のクワガタムシのメスはどれも同じような外見をしているので、正直言って見分けるのが困難です。
しかし注意深く見れば、細かい箇所で違いがありますので、全く見分けがつかないという事もないようです。
ではコクワガタを見分けるポイントを、ヒラタクワガタとオオクワガタのメスと比較しながらご紹介します。
コクワガタのメス
コクワガタのメスの背中には、細かな刻点がわずかながらに確認することができますね。
また前足の部分の太くなっている箇所が、先端にまっすぐ伸びているのが特徴です。
ヒラタクワガタのメス
ヒラタクワガタのメスは、前足の太くなっている箇所が先端に向かうほど、太くなっている特徴があります。
また背中の刻点がありません。
良く見なければ分からないかと思いますが、じっくり見ればわかると思います。
オオクワガタのメス
オオクワガタのメスは全体的に光沢が強く、背中の刻点がはっきりと確認できるかと思います。
コクワガタとオオクワガタは実際に、ごく近い種族のようで、見分けが難しいところがあります。
一方ヒラタクワガタとの区別は、刻点や光沢などの有無からも比較的簡単に見分けることができそうですね。
まとめ
コクワガタは私たちにとって、最も身近なクワガタと言っても良いくらいに良く見つけることができます。
大きさは大きくても50㎜少々ですが、大アゴや体のフォルムはとてもカッコよく、ファンが多いのも特徴的です。
クワガタムシにしては戦いが嫌いで、ケンカをせずに逃げ回るような性格をしています。
ガチのケンカになることはほとんどないので、ケガをして死んでしまう事はほとんど起きません。
同じドルクス族のオオクワガタやヒラタクワガタと形が似ていますが、オスの見分け方は簡単です。
しかし、メスの見分けが少々厄介で、特徴をしっかり把握していないと、この三種を見分ける事は困難でしょう。
ドルクス族のクワガタに共通することは「成虫の活動後にも越冬することができる事」であり、コクワガタの場合は長ければ3年くらい生きる事ができると言われています。
どこにでもいるような珍しくはないコクワガタですが、改めて見てみるとなかなか興味深いカッコいいクワガタムシですね。