
ジャコウネコという動物がいるのをご存知でしょうか。
日本ではジャコウネコという名前には馴染みが薄いかもしれませんね。
ネコと名が付くのだから猫の一種?と思うかもしれませんね。
でもジャコウネコは猫とは全く違う生き物です。
しかもこのジャコウネコ。
なんと世界一美味しいと噂されているコーヒー、「コピ・ルアック」を作るのに欠かせない存在なのです。
今回はそんなジャコウネコとコーヒーについて、詳しくご紹介していきたいと思います。
ジャコウネコは猫じゃない?
ジャコウネコは猫という名前であるにも関わらず、猫とは違う全く別の動物です。
見た目は猫よりもどちらかと言えばイタチのような容姿をしていると言えるでしょう。
ネコとイタチの間のような動物、と言えば分かりやすいでしょうか。
日本ではあまり聞かない名前かもしれませんが、実は日本にもジャコウネコの仲間が生息しているんですよ。
その動物とは、「ハクビシン」です。
野生動物ですが、まれに人家にも現れて害獣として扱われることも多いので、駆除対象にされることもしばしばあるようですね。
ちなみに、ハクビシンに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
ジャコウネコは、古くから地球上に姿を現したネコ目の動物であり、原始的な動物の特徴を色濃く残した動物だと言われています。
世界中には多くのジャコウネコ科の動物が生息しており、アフリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、スリランカ、フィリピンなどに分布しています。
それぞれの種によって特徴も異なり、肛門周辺に臭腺(肛門腺)を持つものが多いようですね。
ジャコウネコとは漢字表記で「麝香猫」と表記され、ジャコウネコの臭腺から分泌された液が香料などに用いられたことからこの名が付いたと言われています。
ジャコウネコと世界一美味しいコーヒーとの関連性とは!?
ジャコウネコと言えば、「世界一美味しいコーヒー」を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
と言っても、もしかしたら一部のコーヒー通の人だけかもしれませんが。
そうなんです!
ジャコウネコとコーヒーには関係があります。
世界一美味しいと噂のコーヒーに「コピ・ルアック」というのがあります。
コピ(Kopi)というのはインドネシア語でコーヒーを意味します。
そしてルアック(Luwak)とはジャコウネコの事を指します。
つまりジャコウネココーヒーですね。
この世界一美味しいコピ・ルアックはジャコウネコを原料として作られていたんです。
ジャコウネコが原料とは言っても、ジャコウネコ自体を原料としているわけではありません(笑)
コーヒーは豆から作られますが、コピ・ルアックもちゃんとコーヒー豆から作られています。
ただし、普通のコーヒーとは少し製法が異なります。
ジャコウネコはコーヒーの実も食しますが、その中でも特に良いものだけを選んで食べるというちょっとグルメな特徴があります。
ジャコウネコに食べられたコーヒーの実は種だけは消化されずに糞として排出されます。
この糞として出されたコーヒーの実を洗って乾燥、焙煎させたものがコピ・ルアックのコーヒーの実(豆)となるのです。
ジャコウネコの腸内の消化酵素によってアミノ酸が分解され、コピ・ルアックの独特の風味が生まれるのだそうです。
ジャコウネコは美味しいコーヒーの実を選ぶということ、そしてこのジャコウネコを利用した独特のコーヒー豆の製法が合わさった独特の製法で作られていたとう事ですね。
コピ・ルアックは超高価!?
独特の製法で造られるコピ・ルアックですから、それほどたくさん造るのも難しいはず。
ですので値段もとても高価になってしまうのは仕方がありませんね。
ちなみに一匹のジャコウネコから一日に取れるコピ・ルアックの豆の量は、わずか3gなんだそうですよ。
また産地やグレードによっても値段は異なる傾向にありますが、高価である事に変わりはないですね。
しかし入手方法は意外にも簡単で、インターネットでも簡単に見つけることができます。
値段を調べてみたところ、70gで8,000円くらいのものがありました。
他にも色々なコピ・ルアックが販売されていますが、1gあたりで計算すると、40円~120円くらいの間の値段でしょうか。
いずれにせよ、やはり高価なコーヒーですね。
コーヒー通の人にとっては、一度飲んでみたいコーヒーなのかも知れませんね。
ジャコウネコはペットにできる?
ジャコウネコはペットにもされていることがある動物です。
しかも日本においてもペットとして意外と人気が高く、輸入された個体が飼育されている事もあるのだとか。
ジャコウネコの仲間でも特にペットとして人気が高いのは、ジェネットと呼ばれている種類のものたちです。
ただし猫のように人馴れしやすい動物ではなく、野生動物ですから大人のジャコウネコを馴れさせるのはほぼ無理なようですね。
しかし赤ちゃんの頃から飼育すれば馴れる場合もあるようですね。
トイレのしつけは可能ですので、この点に関してはそれほど苦労することも少ないでしょう。
餌に関しては、キャットフードで代用できますが、それだけでは不十分ですので、冷凍のウズラなどの生餌も用意して合わせて与えると良いでしょう。
基本的に飼育はケージの中になります。
フェレットによく似た感じでしょうか。
ただし樹上性ですので上り下りもできる環境にしてあげる事が大切です。
馴れていないジャコウネコだと、完全に観賞用として割り切って飼育することになりそうですね。
ちなみに、ジャコウネコの飼育には特別な許可を得ずとも飼育することは可能です。
しかしやはりネコやイヌとは違い、ペットとして飼育するにはかなり敷居が高いと言えるでしょう。
まとめ
ジャコウネコはネコとうよりはイタチのような生き物です。
日本ではハクビシンがジャコウネコ科として知られています。
コピ・ルアックという世界一美味しいと言われているコーヒーは、ジャコウネコの糞の中から採取されたコーヒー豆から造られています。
簡単に入手できますが、価格は非常に高価でなコーヒーとして知られています。
ジャコウネコの中でもジェネットという種類のものはペットとしても人気が高く、稀に輸入されて飼育されています。
ただし、野性味を強く残した動物である事には変わりがないため、ネコやイヌのように人馴れしやすいという事はありません。
ジャコウネコをペットにするならば、ネコを飼育する方がずっと簡単なように思えますね。