クサガメ

クサガメはカメの中でもとても飼いやすい種類の水棲ガメとして有名です。

ペットショップでもゼニガメという名前でクサガメの幼体が販売されています。

値段も一匹当たり500円程度で販売されています。入手もしやすいのが特徴的ですねそんなクサガメですが、繁殖となるとそう簡単にはいかない、と言われています。

飼うのは簡単ですが、産卵させるのは難しいといわれているクサガメ。今回はそんなクサガメの繁殖、産卵について詳しく調べてまとめてみました。

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クサガメのオスとメスの見分け方

クサガメのオスとメスの見分け方をご存知ですか。クサガメの場合は比較的簡単に性別を見分けることができるんです。

実はオスはメスのよりもずっと小さいという特徴があるのです。

大人のオスは15㎝くらいにしかなりませんが、メスは20㎝以上、大きいものですと30㎝に達する個体もいると言われています。

一つの目安は大きさで判断可能ですね。また尻尾の付け根を見ればオスとメスで微妙に特徴が違います。参考にしてみてください。

 

交尾をさせる

クサガメに産卵させるために最も難しいとされるのが、交尾をさせることです。

クサガメはオスとメスの相性が良くないと交尾できませんし、発情期をちゃんと迎えていない個体であれば、交尾はまず成功しません。

まずはクサガメにしっかりと発情期を迎えてもらい、交尾できる準備を整えてあげましょう。

オスとメスを一緒にする時期は春先が良いです。交尾を確認できるまで一緒に飼ってみましょう。

ここで注意すべき点があります。

相性が良くなく、交尾をしないペアの場合、そのまま一緒にしていても交尾をすることはありません。

相手を替えて再チャレンジしてみましょう。

 

交尾後はメスを単独にする

交尾が確認できたら、メスだけにしてメスが産卵に集中できる環境を作ってあげましょう。

オスが一緒にいるとストレスにもなってしまうようですね。この頃に産卵場所を整えます。

適切な産卵場所は浅い水辺と広くスペースを取った柔らかい砂場です。

 

クサガメの産卵時期は?

クサガメの産卵期は6月が多いです。

5月の半ばくらいから良く餌を食べるようになり、産卵できる体を作り始めます。

6月になれば食欲が一気に落ちます。お腹に卵が溜まってきていて、餌を食べられなくなるのです。

この状態になれば産卵は近い合図ですので、産卵場所を用意してあげましょう。

 

クサガメの産卵場所は?

クサガメは砂場で穴を掘って産卵します。

砂はやや水気を含んだくらいの湿り気で構いません。

産卵を控えたメスは産卵場所を探してウロウロ歩き出します。そのうち穴を掘って卵を生みます。

生む卵の数は大体5個~20個くらいの卵を生むことが多いようです。

 

産卵後のメスは良く食べる

産卵を終えたメスは餌をとても良く食べます。

産卵にはたくさんの栄養を消費し、メスの体はボロボロな状態なのです。

ですので産卵後は栄養補給が必要になるのです。産卵後のメスには栄養豊富な餌をたくさん与えて休ませてあげましょう。

 

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クサガメの産卵には冬眠が大事!?

クサガメは寒さに弱い特徴があります。

ですので飼育下においてはクサガメを冬眠させずにヒーターを導入して飼育する方法が一般的です

しかしこのヒーターを使った飼い方ではクサガメを繁殖させることは困難なのです。

その理由は発情の促進にあります。

クサガメは冬眠をしないと季節を感じることができないため、発情しづらくなってしまうのです。

また上手く発情出来て産卵できたとしても、産卵数が極端に少なくなってしまうなどのデメリットがあります。

本気で繁殖させ対場合には、産卵数減少は致命的ですよね。またクサガメは孵化率が非常に低いと言われています。

しっかり冬眠させてしっかり産卵させる方法がベストなのです。

 

卵の孵化

産卵したら、メスを取り出して卵だけを育てるようにします。

普通クサガメの卵は産卵後2か月~3か月で孵化します。しかしそのままでは孵化率は極めて悪く、ほとんど孵化することが無い場合も多々あります。

ですので孵化させるための対策をしていきましょう。

 

卵の孵化率を上げる方法とは?

卵を高い確率で孵化させるためには、卵の孵化器を利用するのが望ましいです。

市販の孵化器が販売されています。何でも便利なものがあるのですね。

少々値は張りますが、効果は抜群ですので、本気で孵化させたい場合はぜひ導入してみましょう。

 

孵化器(爬虫類用)

孵化器を使用しない場合は、温度と湿度に気を付けながら卵を管理しましょう。

温度は26℃~30℃の間で管理するのが最も確実だとされています。霧吹きで時々湿り気を与えてあげる事も忘れないようにしましょう。

卵を置くのは湿らせた水苔の上が良いでしょう。トレーに苔を敷き詰め、卵を置いて管理します。

卵には上下があります。産み落とされた状態の卵の上下を確認しておき、マジックなどで印をつけて分からなくなるのを防ぐようにします。

これはなかなか大事なことなので必ず行うようにしてください。

また卵を管理するケースの中はいつも清潔な状態に保つようにしてください。ずさんな管理をしていると、卵に簡単にカビが生えたりして孵化しなくなってしまいます。

 

オスとメスの産み分けができる

クサガメの産卵で面白いところは、オスとメスの産み分けが簡単にできてしまうことです。

もちろん卵の管理方法に依存しますが、方法さえ知っていれば比較的簡単に産み分けができますので、ぜひ試してみてくださいね。

方法は簡単です。

卵の管理温度を26℃~27℃で行えばすべてオスになります。また28℃~29℃で管理すれば半々の確率で誕生します。

さらに30℃~の温度で管理した場合はすべてメスになるというメカニズムです。

これにはちゃんとした理由があるのですが、難しい話になりますので興味があったら調べてみてくださいね。

 

まとめ

クサガメは飼育し安い種類のカメですが、繁殖産卵となれば結構難しいと言われています。

とはいえ、要所要所のポイントさえ抑えておけば難しい事はありません。一つ目は交尾を成功させることです。

そのためにはしっかりと冬眠させる事が重要になりますね。

また卵の孵化には温度と湿度が大事になります。

適当に管理していては孵化しませんから、孵化器を使うか注意点をしっかり抑えて卵の管理を行いましょう。

クサガメはとても長生きです。繁殖させたとして、すべてのカメのお世話ができるのかなど良く考えたうえで繁殖産卵させたいところですね。