ダンゴムシと言えば、誰もが知っている触ると丸くボール状になる、あの虫ですよね。
草むらや家の庭など、本当に至る所で見ることができるごくごく一般的な虫です。
そんなダンゴムシですが、実は「虫ではない」という事をご存知ですか?
じゃあ一体何なのでしょうか。
また生態や餌は何を食べているのでしょうか。
今回はダンゴムシについてのあれこれや飼育方法も併せて詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
ダンゴムシとは?
ワラジムシ目に属する動物で、触られるなどの刺激を受けると身を守るためにボール状に丸くなることができるものの総称です。
つまりダンゴムシの種類は一種類だけではなく、いくつかの種類が存在します。
まだ解明されていない部分も多く、新種がいるのではないかという声も多数あるようです。
私たちが普段ダンゴムシと呼んでるものは、「オカダンゴムシ」という種類のダンゴムシであるようですね。
餌は?
ダンゴムシは雑食性だと言われています。
落ち葉や木クズ、根などを主に食べているようですが、カツオブシを食べることから雑食であると言われています。
土壌を分解し、豊かにしている
落ち葉などを食べるダンゴムシは「土壌の分解者」と呼ばれていることもあります。
落ち葉を微生物が分解しやすいように、細かくしてくれるダンゴムシは、土壌にとっては豊かになりやすい環境にしてくれる存在でもあるのです。
しかし中には農作物の葉や茎などを食害するため、農家にとっては害虫として扱われている側面もあるのです。
虫ではない
「ダンゴムシ」とう名前が付けられていますが、実際には虫ではありません。
節足動物で甲殻類の仲間になります。
甲殻類と言えば、エビやカニなどを思い浮かべますね。
実はダンゴムシも大きなくくりで見ればエビやカニの仲間と言えるのです。
ちょっと信じられませんよね(笑)
甲殻類ですので、大きくなる際には繰り返し脱皮をして成長していきます。
ワラジムシとよく似ている
ダンゴムシに良く似ている虫・・もとい動物に「ワラジムシ」というものがいます・
ワラジムシは見た目は本当にダンゴムシそっくりなのですが、一切丸まることができません。
分かりやすい違いはこの一点ですので、実際に触ってみて丸まるかどうか確かめてみればすぐにわかりますよ。
ダンゴムシのオスとメスの見分け方
もちろんダンゴムシにもオスとメスがいるのですが、見分け方はあるのでしょうか。
一応見分け方があるのですが、オスの背中はより光沢があって黒いです。
一方メスの背中には、オスには見られない黄色い斑点があります。
良く見ないと分からない違いかもしれませんが、知っておくと一応見分けることができますね。
夜行性
あんまり知られていない事かもしれませんが、ダンゴムシは「夜行性」です。
よく植木鉢とかをどけると、下からダンゴムシが出てくるのは暗い所を好むからなんですね。
採集するのであれば夜の方が良い・・のかもしれませんが、昼間でも石などをどけると普通に出てきます。
なので別に夜でなくても採集することは十分に可能ですね。
ダンゴムシは頑丈!?
ダンゴムシと言えば団子のように丸くなる特徴ですが、これは身を守るために他なりません。
防御力はいかがなものなのでしょうか。
土壌の上などでは踏みつけられても、潰されずに結構な確率で生き残ることも可能です。
しかし土壌が硬めのところだとやはり潰されてしまいますね。
またアリなどに襲われれる事も多いのですが、脚では絶対に勝てませんから、ボール状になって防御態勢をとってやり過ごします。
しかし巣に運ばれてしまってはどうしようもありませんよね。
また鳥や爬虫類などにも襲われることがありますが、この場合は・・ボール状になってもほとんど意味がないようにも思えますね(笑)
色々と考えてみると、ボール状になって防御力を上げたところで、あんまり意味がないのでは・・?
なんて思ってしまいました。
ハリネズミやアルマジロなどもボール状になって防御態勢を取りますが、効果があるかどうかを考えると、それらとはちょっと違いますよね。
ダンゴムシの飼育方法
ダンゴムシは非常に簡単に飼育することができます。
夏休みの自由研究などでも使えるかもしれませんので、ぜひやってみましょう。
それでは必要なものを確認しながらご紹介していきます。
プラケース
一般的な虫かごでOKです。
ダンゴムシは壁を登ることもできないので、脱走の心配もありません。
また一番小さいプラケースでも十分に飼育可能ですよ。
床材
床材は土をいれましょう。
10㎝くらいの深さで敷いておけば問題ないです。
土はダンゴムシを採集してきた場所の土を使っても良いですが、プランター用の土も活用できますし、落ち葉や朽木などが細かくなって混ざった状態の腐葉土があればなお良いでしょう。
土の上には落ち葉を多めに敷いてあげると、そのまま落ち葉や腐葉土が餌になります。
落ち葉は少なくし過ぎないように注意してください。
多めにしておかないと、すぐに死んでしまうといった報告例もあります。
また湿度も高めにしておきます。
乾燥にはとても弱いので、日々のお世話においてこの点だけには注意してください。
土を握っても水が出ないくらいの湿り気があると良いでしょう。
また野菜の切れ端などを細かく刻んだものを入れてあげると長く飼育できます。
もし野菜などを入れる場合には、小さめのエサ皿を用意してあげると床材が傷まずに済みますのでおススメですよ。
まとめ
ダンゴムシはワラジムシと同じ仲間であり、大きな括りでは虫ではなく、エビやカニなど甲殻類と同じ仲間なんです。
日本全国どこでも見ることが出来ますので、簡単に採集もできます。
ワラジムシと一緒にいる事も多いですが、見分け方は丸くなるかならないかです。
雑食性で何でもよく食べますので、非常に簡単に飼育することができます。
脱皮して大きくなるのですが、飼育しているとそうした一面も見ることができるかもしれませんよ。
一見地味な生き物ではありますが、夏休みの自由研究などで観察してみると意外と面白いかもしれませんね。