アザラシ

アザラシ

アザラシ、アシカ、オットセイ。

これらの種類の動物たちは、動物園やショーなどでもよく見かけるくらいメジャーな生き物です。

しかしこれらの動物は、かなり似ていると思いませんか?

似ていると言っても、やはり別の生き物あのですが、明確な違いは何なのかご存知でしょうか。

今回はそんな疑問を解消すべく、これらの違いや見分け方について、特徴も併せて詳しくご紹介していきたいと思います。

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分類の違い

まずは、生物学上の分類についてですね。

まずは「アザラシ」ですが、これはアザラシ科に分類されています。

そしてアシカとオットセイですが、これらはどちらとも「アシカ科」に分類されています・

つまりオットセイはアシカと同じ仲間である事になりますね。

アザラシはアシカ科ではありませんので、アシカとオットセイとは全く違う生き物という認識になります。

アザラシの特徴

アザラシの最大の特徴は、体全体がずんぐりとしていることですね。

水中を泳ぐことに特化している体つきをしていますので、水中で泳ぐのはとても得意です。

しかし後ろ脚のヒレは小さく、これを使って陸を歩くことはできません。

ただ、動けないわけではなく、前ヒレには5本のかぎ爪があり、これを使って這うように移動することができます。

またアザラシの耳には耳介がありません。

耳介とは、私たち人間でいうところの耳たぶなどのことであり、アザラシの耳はただ耳の穴だけが空いている構造になっています。

アシカとオットセイの特徴

オットセイ

では続いて、アシカとオットセイの特徴を確認してみましょう。

アシカとオットセイは共にアシカ科の動物ですので、どちらも似通った特徴をもっています。

まずは体つきはアザラシのようにずんぐりしておらず、すらっとしたスリムな体型をしています。

また後ろのヒレは左右に開く事ができ、脚として使う事ができます。

また体の下にしまい込むこともできます。

前のヒレにはアザラシのようなかぎ爪はありませんが、大きいですので体を起こす際に支える事ができるつくりになっています。

ただ、泳ぐことはできても、アザラシのように素早く泳ぐことはできないようです。

また、アザラシにはなかった耳の穴の周りの耳介ですが、アシカとオットセイにはしっかりと耳介があります。

実際にアシカ科の動物は「walking seals(歩くアザラシ)」であったり、「eared seals(耳の有るアザラシ)」と呼ばれています。

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アシカとオットセイの違いは?

アシカ

アザラシ科とアシカ科の違いは分かったかと思いますが、アシカとオットセイの違いは何なのでしょう。

どちらもアシカ科の動物という事もあり、よく似た特徴を持っていますが、それでもやっぱり別の動物。

ちゃんと違いはあるのです。

まず一つ目の違いは「耳」にあります。

どちらにも耳には耳介がありますが、アシカの耳介は小さく、それほど目立ちません。

対してオットセイの耳介はアシカに比べて大きく、良く目立ちます。

二つ目の違いは、「体の表面」です。

アシカの体はつるっとした毛並みになっていますが、オットセイの体はアシカよりもずっと毛深いのが特徴的です。

アシカの体の表面はイルカのようにツルっとしているのですが、全く毛が生えていないわけではなく、短い毛がしっかりと生えています。

オットセイはアシカよりもずっとごつい毛が生えているので、体の表面をみるだけでもこれらを見分けることはできそうです。

オットセイの英語名は「Fur seal(毛皮のアザラシ)」ということからも、この特徴の違いは良く分かるかと思います。

三つ目の違いは、「ヒレ」にあります。

アシカの前ヒレはオットセイほど大きくはありません。

またアシカの後ろのヒレの先は不揃いになっているのがわかります。

対してオットセイの前ヒレはとても長く、大きいです。

そして後ろのヒレの先は大体きれいに揃っているという特徴の違いがあります。

四つ目の違いは「鼻の先」ですね。

アシカの鼻先はずんぐりしていて丸まった形状をしています。

対してオットセイの鼻先はシュッとしていて、尖ったような形状になっています。

一目でわかるような違いではないですが、両者を並べて見比べてみると、との違いが良く分かりますよ。

五つ目の違いは、「体の大きさ」ですね。

これも個体差を考えると、違いとしてはあまり分かりづらいかもしれませんが、アシカはオットセイに比べるとやや大柄です。

同じアシカ科には「トド」という動物もいるのですが、トドは大きさがアシカやオットセイに比べると遥かに大きく、一目でわかる違いがあります。

 

 

まとめ

ではまとめてみましょう。

まずはアザラシですが、アザラシはアシカやオットセイとはかなり違った、全く別の種類の動物という括りになっています。

体はずんぐりしていて、陸ではあまり動けないものの、水中ではとても速く泳ぐことができます。

また耳には耳介がなく、耳の穴がただ空いているだけ、という特徴があります。

アシカとオットセイはよく似ていますが、ヒレと耳、体の表面の毛に違いが見られます。

アシカの耳介は小さく、オットセイは大きいという特徴があり、アシカの体はツルっとしていますが、オットセイは毛深いです。

またアシカの後ろのヒレは先が不揃いなのに対し、オットセイのヒレ先は比較的揃っています。

今まで知っているようで知らなかった「アザラシ、アシカ、オットセイ」の違い。

これらのポイントを知っておけば、簡単に見分けることができそうですよね。