水槽をよく見てみると、入れた覚えのない小さな貝がくっついている・・
そんな光景を目にした事はありませんか?
この小さな貝たちは、不思議な事に気付いたらいつの間にか水槽内にいるんですよね。
一体この正体は何なのでしょうか。
また発生してしまった場合の駆除はどうすればいいのでしょうか。
今回はそんな小さな謎の貝について、詳しくご紹介していきたいと思います。
小さな貝の正体とは?
小さな貝の正体は、一種類の貝というわけではなく、実際にはいくつかの種類の貝がいるんです。
それらの貝は、一般的にまとめて「スネール」と呼ばれています。
スネールは「水槽に入れた覚えがない謎の貝」という認識ですので、アクアリストからすれば招かれざる客という位置付けにある事が多いようですね。
スネールと呼ばれている代表的な貝には、
- モノアラガイ
- サカマキガイ
- カワコザラガイ
- イシマキガイ
などが存在しています。
種類によっては繁殖能力が極めて高く、知らないうちに大量発生して手に負えない状態になる事もあるため、厄介者に扱われている事もしばしば。
スネールが増えるとどうなるの?
スネールが増えるとどういった害があるのでしょうか。
一般的には「水槽の景観が損なわれる」という事ですよね。
存在感のある大きさにまで成長した貝は、それなりにインパクトがあるためどうしても景観を損ねてしまいます。
中にはほとんど目立たない大きさや透明色の貝もいて、それほど景観を損ねる事もない場合もありますが、やはりいないに越したことはないでしょう。
悪いことばかりではない?
またスネールの大半は雑食性で、意外と何でも食べる食性を持っています。
主には魚の食べ残した餌や、死骸などを食べていることが多いです。
しかし時には水槽内に発生した苔や水草も食べる事もありますので、苔対策要員としてエビ同様に水槽に入れられている貝もいます。
レッドラムズホーンなどがこれの代表です。
レッドラムズホーンは、インドヒラマキガイという名前でも知られていて、これのアルビノ種の事を指します。
ペットショップのアクアコーナーに行くと一匹あたり60円程度で販売されているくらい人気の貝でもあります。
魚の餌の食べ残しはそのまま放置しておくと水質悪化の一途を辿ることになります。
食べ残しを食べた貝の排泄物が、バクテリアの栄養源となり、バクテリアが増殖することにより水質浄化作用が働きます。
水質改善の観点からも、餌の食べ残しを食べてくれるスネールはありがたい存在ともなるのです。
またミナミヌマエビやヤマトヌマエビと同様に水槽内に発生した苔を削り取るように食べてくれますので、苔取り要員としても活躍してくれます。
水質は弱酸性に保つ事が秘訣
レッドラムズホーンなどの一部のスネールは水槽の掃除屋として役に立ちますが、条件があります。
スネールが大量に繁殖してしまう条件の一つに「水質が弱アルカリ性」というものがあります。
貝の殻は弱アルカリ性で出来ているため、弱アルカリ性の環境では意図しないほどに大量発生してしまう要因ともなるのです。
ですので水質は弱酸性に保っているのが理想的で、弱酸性だとスネールの繁殖を抑えつつも、食べ残しや苔の除去などの良いところだけを利用することができるのです。
スネールを駆除する方法
スネールの駆除は見つけたら潰してしまうという原始的な方法が一般的だったりします。
もし必要ないスネールがいたら、見つけ次第水槽外につまみだすようにしましょう。
他にはスネールを好んで食べる魚を入れるという方法があります。
オトシンクルスという魚は、スネールの卵が特に好物。
見つけたら次々に食べてくれますので、意図しないスネールの繁殖を未然に防ぐことが可能になります。
またオトシンクルスもエビのように苔も食べてくれる魚ですので、スネール対策の他にも苔対策要員としても優秀です。
スネールが発生する前に駆除してしまおうと、初めからオトシンクルスを水槽に投入しておく人もいるようですよ。
スネールはどこから来るの?
本当に不思議なのが、「どこからスネールが湧くのか」という疑問ですよね。
私もずっと不思議でした。
いくら注意してみても、いつの間にか発生しているんですよね。
どうやら購入してきた水草などに卵が付着していたという事から、水槽内に混入してしまう経路が多いのです。
水槽購入時にいくら注意していても、防ぎようがないくらいにいつのまにか発生していますので、私はもうそういうものだと思って諦めています。(笑)
まとめ
水槽内にいつの間にかいる小さな貝は「スネール」と呼ばれている貝ですが、いくつかの種類のものが存在します。
あまりに増えすぎると水槽内の景観を損ねますので嫌われていますが、適度な数なら水槽の環境維持、水質安定化に貢献してくれる場合もあります。
スネールは弱アルカリ性を好み大量発生しますので、スネールの良いところを最大限に活かすには、水質を弱酸性に保つ必要があります。
こうすることでスネールの発生を抑えつつ、掃除要員として活躍してもらう事ができます。
混入経路は一般的に水草に卵が付着していたというケースが多いです。
いくら注意してみても、いつか発生していますので、混入ゼロというのは無理か、相当難しいと思っておいた方が良いでしょう。
スネールと上手に付き合えるようになれば、意外と簡単に奇麗な水槽、水質をを維持できるかもしれませんね。