水槽で生体を飼育している人のよくある悩みの一つとして良く挙げられるのは、「水槽の濁り」ではないでしょうか。
せっかく奇麗な水槽を立ち上げたのに、いつの頃からか濁ってしまって見栄えが悪くなってしまった・・
という人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな水槽の濁りの原因やパターン別の対策、解消法まで詳しくご紹介していきたいと思います。
クリアにならずに白く濁る
水槽が白濁したように白っぽく濁っている場合は、底に敷いた砂やソイルなどの底床に付着していた微粒子が舞っている状態である事が多いです。
水を入れたばかりや、立ち上げたばかりの水槽に良く起こる現象です。
言ってしまえば砂やソイルに付いているゴミが舞っている状態なので、時間がたてば沈殿していきますので自然と透明になっていきます。
またフィルターを作動させて水を回せば、透明な水になっていきますので心配いりません。
なるべく白濁させないように。水を入れる場合はそっと注ぐようにすればOKです。
しばらくしてもなかなか改善が見られない場合は、半分くらいの量で良いので水換えをしてみましょう。
大抵これでゴミは除去できると思いますが、それでもなお改善されないようであれば、ゴミを固める薬品を使いましょう。
凝集材と言いますが、この液体を入れる事でゴミを固めて物理ろ過で除去しやすくなります。
またバクテリアが酸欠などの何らかの理由で大量に死滅してしまった場合も、バクテリアの死骸が白く見える事があります。
この場合も対策法は水換えになりますので、白く濁っていたらとりあえず水換えをしてみるのがおススメですね。
水槽を立ち上げて既に長い時間が経っていて、白い濁りが取れない場合にはフィルターを掃除するのも一つの方法です。
フィルターのろ材をきれいに洗ってみるか、思い切って新品のろ材に取り換えてしまうと良いでしょう。
ろ材にはバクテリアが棲みつきますが、長い年月のうちに悪いバクテリアが住み着いてしまっていると、正しくろ過が行えず、水が白濁してしまうのです。
本来のろ過に役立つバクテリアにするため、フィルターのメンテナンスをしてみましょう。
水が茶色に濁る場合
茶色に濁る場合は、水槽内の栄養分が過剰になってしまっている状態です。
餌のやりすぎなどで養分が水中に溜まってしまって黄色や茶色に見えている状態ですね。
俗に言う「富栄養化」というものです。
養分が多すぎるので、ここもやはり水換えをするのが効果的です。
富栄養化の大きな要因は魚の餌の与えすぎですので、餌の量を抑えてやる事で茶色に濁るのを防ぐことができます。
また食べ残しも速やかに除去するようにしましょう。
もしくは食べ残しを食べてくれる魚やエビを水槽に放つのも一つの手でしょう。
マツモやアナカリスなどのメダカの飼育で有名な水草も、水中の養分を吸収してくれるので、水草を入れておくと養分の量を抑える事ができます。
またフィルターの掃除も視野に入れてみましょう。
フィルターが汚れているとろ過不足に陥りますので、水も黄色や茶色に濁ります。
緑色に濁る場合
緑色の水は一般的に「グリーンウォーター」と呼ばれており、アクアリストからは時々歓迎されています。
グリーンウォーターは水中の植物プランクトンが大量に発生して緑色に見えている状態です。
この植物プランクトンはメダカの稚魚などの餌として最適と言われており、稚魚の生存率を劇的に上昇させることができます。
しかし屋内で飼育していると、やはり緑色の水はインテリアとしては見栄えが良くない為、嫌われているのも事実です。
水が緑色になるのは、先ほどと同じく水の富栄養化が原因です。
茶色になる場合との違いは、大量発生する植物プランクトンの種類が違うからです。
いずれにせよ、対策法は水換えと餌の量の調節ですね。
またフィルターのろ材のメンテナンスも行い、状態を見直しましょう。
また照明の当てすぎでもグリーンウォーター化してしまいますので、照明を当てる時間も調節した方が良いでしょう。
水が緑色になるのにはもう一つの要因があり、藻類が増える事で緑色になることがあります。
一般的にアオコと呼ばれていますが、これは先述のグリーンウォーターとは違って、かなり傷んだ水で飼育水には向きません。
違いはニオイでも見分ける事ができます。
アオコで緑色になっている場合は強い刺激臭がするので、間違える事はまずないでしょう。
対策法は、アオコを除去できる薬品を使ってから、フィルターでアオコを除去します。
フィルターにはアオコがびっしり付着しますので、アオコ除去後にはフィルターの清掃もしっかり行いましょう。
しかしやっぱり手っ取り早いのは水換えをする方法です。
少しずつマメに水換えをするうちに、水がクリアになっていくはずです。
まとめ
水が濁ってしまうのには色んな要因があります。
濁り方によって原因が異なりますが、概ね対策法は「水換え」で解決できます。
また水草をいれて富栄養化を緩和する方法や、エアレーションを行い、ろ過バクテリアの活動を促す方法などがあります。
また、餌の与えすぎは大きな水質悪化や濁りの原因となりますので、餌の与えすぎには注意しましょう。
またフィルターの定期メンテナンスも必要になります。
フィルターが本来のフィルターの役割を果たせていないと水が濁ってしまいます。
ろ材を洗浄したり、場合によっては新しいものに交換してしまうのも良いでしょう。