タニシ

水槽に一緒に入れておくと水や水草などをきれいにしてくれるタンクメイトと呼ばれている生き物たちはたくさんいます。

中でも、最も私たちの身近な生き物として有名なのは、「タニシ」ですね。

現在でも田んぼで簡単に捕まえる事が出来ますし、ペットショップやアクアショップでも入手する事が出来ます。

今回はそんなタニシの凄い能力や、タンクメイトとしての飼育方法も併せてご紹介していきたいと思います。

 

スポンサードリンク

 

水槽の掃除屋さん

生体をメインに飼育している水槽にタニシを入れておくだけで、餌の食べ残しを食べてくれます。

また魚の糞などの不純物も食べてくれますので水質維持にとても効果を発揮してくれます。

さらに水槽に大量に発生してしまった苔も食べてくれますので、みるみるうちに水槽が奇麗になっていくのが分かりますよ。

 

タニシに適した環境

タニシが良くいる場所を思い出してみると、田んぼや用水路などの水流があまりないような止水域で、水深が浅めで日当たりも良い場所を好んで生息しています。

実際に田んぼや用水路には他にもたくさんの生き物が生息しており、タニシの餌となる生物もたくさんいます。

こういう場所に好んで生息しているんですね。

水槽に入れる際には水質やpHなどを考慮し、生体を入れるのにやや気を遣う事が多いですが、タニシの場合はほとんど気にする必要はありません。

貝類は弱アルカリ性の水質を好むとされていますが、幅広い水質に適応できますので、大丈夫です。

水道水を始めとする日本の水は中性ですので、時々水換えをしていればそれほど水質を気にする必要なく飼育する事が出来ます。

できれば底床にはソイルを敷いておく方が、より多くの微生物が定着し、タニシの餌となるものも多くなりますのでおススメです。

 

ビオトープで活躍する

自然を睡蓮鉢などの容器の中で上手く再現したビオトープ。

このビオトープの中にタニシを入れておけば、ビオトープの環境がすごく良くなるのでぜひ試してみましょう。

 

スポンサードリンク

 

タニシのろ過食性

タニシにはろ過食性というものがあります。

これは水中に漂っているものもフィルターのような口で濾しとって食べる能力をもっています。

これは結構すごい事で、私たちアクアリストにとってとても便利な特性でもあります。

特に植物プランクトンを濾しとって食べる事ができるのがとても良いですね。

つまり、植物プランクトンが大量い発生した状態のグリーンウォーターの中にタニシを入れておくと、植物プランクトンを濾しとって食べてくれますので、みるみるうちにグリーンウォーターが透明になっていきます。

グリーンウォーターはメダカの稚魚の飼育などにとても便利なものですが、室内のアクアリウムにはとても見栄えが悪く敬遠されがちです。

こういった場合にグリーンウォーターの解消にはタニシが効果的なのです。

 

適正水温

タニシは幅広い水温に適応する事ができます。

凍らない程度の水温であれば適応でいますし、30℃くらいの水であっても生存可能なくらい丈夫な生き物です。

タニシを飼育するのであればヒーターなどで保温する必要は特にありませんが、他の成体と一緒に飼育するのであれば、その生態に水温を合わせてあげればOKです。

 

タニシの餌

タニシは雑食性ですので、水中のあらゆるものを食べています。

通常の水槽であれば何かしらタニシが食べる事ができるものがありますので、特に餌を別途与える必要はありません。

しかしタニシの餌となるものが自然に発生するような環境を整えてあげる事を考えて水槽作りをしなければいけません。

水槽を立ち上げて間もない頃は餌となるものも少ないですので、沈下性の魚の餌を入れておけば食べてくれます。

 

まとめ

タニシは水槽内の苔や生体の死骸、また水中を漂う植物プランクトンなどを食べてくれます。

水質を悪化させる要因となるものを食べてくれることから水質浄化能力が高いと言えます。

ある程度環境が出来上がった状態の水槽であればタニシのために特別に餌を与えなくても大丈夫ですが、立ち上げて間もない水槽の場合は沈下性の餌を入れておけば食べます。

水質や環境などにはあまり神経質にならなくても、幅広い環境に適応できますので、ヒーターなども入れなくても飼育する事ができます。

水槽に入れておくだけで水質が安定し、グリーンウォーターの解消にも一躍買ってくれるタニシ。

タンクメイトとしては簡単に導入でき、水質浄化効果も高いのでぜひ飼育してみてみましょう。