アホロテトカゲ

アホロテトカゲという生き物がいるのをご存知でしょうか。アホロテトカゲは一見するとミミズのような見た目をしているんですが、よく見るとトカゲのようでもある、ちょっと不思議な生き物です。

いったいどんな生き物なんでしょうか。今回はキモイけどちょっとカワイイ、アホロテトカゲについてご紹介していきます。

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アホロテトカゲとは?

アホロテトカゲはミミズトカゲと呼ばれている生き物の仲間に属するトカゲの一種です。分類上はフタアシミミズトカゲ科という分類に属しています。

体長は12㎝~26㎝ほどの大きさで、太さは6mmくらいです。フタアシミミズトカゲということから分かるように二つの足が顔のすぐ後ろに付いているかわった容姿をしています。

その容姿は一見すると「えっ?ミミズじゃないの!?」と思ってしまうくらいにミミズにそっくりなんですよ。生息地はメキシコの一部の地域にのみ生息している珍しい種類になります。

普段はミミズのように土の中で生活していて、前脚を器用に使ってモグラのように土を掘り進むことができるんです。

アホロテトカゲの「アホロテ」とはメキシコでは「妖精」とか「妖怪」という意味があるそうですよ。またアホロートル(ウーパールーパー)という言葉に由来しているらしいです。

ウーパールーパーに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
ウーパールーパーってどんな生き物?寿命はどれくらい?
ウーパールーパーって飼育できるの?おすすめ飼い方まとめ!

寿命は1年~2年程度のようです。

可愛らしい目がついている

アホロテトカゲの特徴の一つとして、可愛らしい目があります。この目はまるでウーパールーパーのような目をしていて、見た目のミミズっぽさとは違ってかなりカワイイとも言われています。

でもアホロテトカゲは普段から土の中に潜って生活しており、地上に出てくることは基本的にほとんどありません。ですのでアホロテトカゲの目は全く機能していないぐらいに退化してしまっているのです。ちゃんと2つ目があるのはあるのですが、使い物にはなっていないんですよ。

アホロテトカゲは目が退化している代わりに、顎の骨に伝わる微妙な振動を頼りに餌を探すことができる能力を持っています。なので目は必要ないということですね。

今後もっと時間がたてば、そのうちこの目の名残さえも無くなってもっとミミズのような姿になってしまうのではないでしょうか。

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ミミズトカゲはたくさんいる

ミミズトカゲという種類のトカゲはたくさんいます。見た目が完全に大きなミミズと言わんばかりの種類もいますが、ちゃんとした爬虫類ですの脊椎があるんですよ。

最大のミミズトカゲにはジャイアントミミズトカゲという種類がいて、その大きさはなんと70cmにもなると言います。しかもアホロテトカゲのように脚がないですし、顔もより退化してしまっていますから、本当に巨大ミミズに遭遇したかのような感覚を覚えます。

70㎝のミミズが出てきたらちょっと衝撃的ですよね。普段小さな虫を食べているミミズトカゲですが、このサイズになるとネズミのような哺乳類をも捕食するんだそうですよ。その中でも前脚を持つアホロテトカゲの仲間は4種類ほどがいて、よりかわいらしい容姿をしているため、ちょっとした人気があるようです。

アホロテトカゲはトカゲではない?

アホロテトカゲは厳密に言うとトカゲの分類には入りません。トカゲやヘビなど鱗がある仲間は有隣目という分類に入ります。有隣目はトカゲ亜目、ヘビ亜目、そしてミミズトカゲ亜目の3つの種類で構成されているんです。

ミミズトカゲはこのミミズトカゲ亜目に分類されることから、トカゲでもヘビでもないということになります。もちろんミミズではないですよ(笑)

アホロテトカゲは飼育できる?

結論から言うと、アホロテトカゲの飼育は規制されているという情報はありませんでしたので、飼育自体は可能でしょう。しかしハードルはかなり高いです。というのも、珍しい動物ということもあり、全くといっていいほど出回っていません。運よく見つけられたとしても、50万円ほどでかなり高額な値段設定になるでしょう。

飼育環境はなるべく大き目のケースに厚く砂を敷いてあげましょう。また常時潜っている生き物のため、観察もあまりできないのではないでしょうか。とはいえ掘り返すことを繰り返してしまうとストレスになりそうですね。砂は適度に湿っている状態を保つように霧吹きをしてください。

給餌は昆虫を与えることができますので、コオロギ、アリ、ゴキブリまたはカブトムシやコガネムシなどの幼虫などを入れてあげると捕食するようです。

温度管理も必須ですのでパネルヒーターを導入して保温してください。また温度調節を自分でできるように、ヒーターを敷かない部分を一部残すことで、暑過ぎて弱らせるリスクを軽減することができます。

まとめ

アホロテトカゲはトカゲでもヘビでもミミズでもありません。ミミズトカゲという仲間に分類される珍しい生き物です。メキシコの一部の地域でのみ生息している固有種です。

後ろ脚は退化していてもうありませんが、前脚が2つ付いている特徴がります。目も付いていますが同じように退化しており、機能はほとんどしていません。

飼育する事も可能ですが、生体の入手がとても難しく現実的ではありませんね。