狼(オオカミ)というと、どんな印象がありますか?
まるで犬のような姿をしており、遠吠えをする、等・・
または童話の中にも頻繁に登場し、有名な赤ずきんちゃんにも登場することから子供たちにも親しみ深い動物なのではないでしょうか。
そんな狼ですが、犬との違いは何なのでしょうか。
また、性格や生態はどのようなものなのでしょうか。
今回は狼の生態や性格などについて、詳しく調べてまとめてみました。
目次
狼とは?
狼はイヌ科イヌ属に分類されている動物であり、姿形は犬そのものと言えます。
ハスキー犬なんて、狼にとってもよく似ていますよね。
一般的に、狼の大きさは体調100㎝~160㎝、体重25㎏~60㎏くらいと、イヌ科の中では最大級の大きさを誇ります。
分布は北半球に偏っており、北アメリカとユーラシア大陸の幅広い地域に分布しています。
そのため狼にはたくさんの亜種が存在しており、亜種の多さでは断トツだと言われています。
通常「オオカミ」というと、「タイリクオオカミ(ハイイロオオカミ)」の事を指すことが多いようですね。
オオカミの寿命は?
野生下でのオオカミの寿命は3年~10年くらいが普通だとされています。
しかし飼育下の場合だと、15年くらいは生きてくれるようです。
中にはなんと20年も生きたという例が報告されています。
寿命でいえばやはり犬と同じくらいですね。
オオカミと犬との違いは?
姿形がよく似ている狼と犬。
いったい何が違うというのでしょうか。
従来、狼と犬は近縁種と考えられており、似てはいるものの全くの別種と言われてきました。
しかし近年の研究では、犬はむしろ狼の一亜種である、との見解も生まれてきています。
勘違いしやすい事に、「野生で暮らすのが狼、飼われているのが犬」との見方がされることがありますが、そうではありません。
狼という括りの中に犬は含まれない考え方が一般的で、家畜として飼い馴らされたのが犬であるという見方がされています。
群れを作る
狼は群れを作って生活しています。
群れを構成するのは2頭のつがいの狼と、その子供たちであり、群れの規模は群れによって様々です。
オスの狼は成長すると、やがて群れを離れて新しい群れを作るようになります。
対してメスの狼は、産まれてからずっと群れを離れずその群れの中で過ごします。
また稀に群れを離れたままで、単独行動をしいる狼も稀に存在します。
これを俗に「一匹狼」と呼ぶのでしょうね。
オオカミの狩りの方法や餌は何?
狼の狩りはとても上手だと言われています。
狩りは基本的に群れで協力して行い、それぞれに役割分担があります。
獲物を見つけると、まず子供の狼が獲物の前に現れ、獲物が慌てた際に別の子供の狼が逃げ道をふさいで逃げられないようにします。
そして最後に親の狼が獲物に飛び掛かり、とどめを刺すという連携プレーで獲物を仕留めるのです。
こうした事から、狼は非常に社会性が高い動物だと言われています。
ちなみ狼の餌となるものは、小さいネズミなどの小動物のほか、シカやイノシシ、ヤギなどを捕らえます。
狩りの成功率は結構高いようなのですが、先述の「一匹狼」だと狩りの成功率は著しく下がってしまいます。
それでも一匹でたくましく生きていく狼は、そこか勇ましくも思えてきますよね。
餌が少なくなってくると、まれに人里に下りてきて家畜を襲ったりと、昔から人間たちとの関わりも深い動物なのです。
オオカミの性格は?おしどり夫婦って本当!?
狼は性格が凶暴だと思われがちかもしれませんね。
果たして本当にそうなのでしょうか。
狼といえば「強さの序列」がありますよね。
群れに属する狼は、序列によって上下の関係があるのです。
当然、強さによって群れでの序列を決めているのですが、ケンカをして決めているのでしょうか。
実際の狼の群れでの序列は戦って決めているのではありません。
実は威嚇の仕方であったり、態度などによって決めているそうです。
群れにいるのは基本的には自分たちの血縁関係にある家族。
なるべく傷つけあう事がないように、という狼の持つ本能なのでしょうか。
また、狼のつがいはとても仲睦まじいという噂がありますが、本当でしょうか。
夫婦の狼はずっと連れ添い、つがいのどちらかが死んでしまうと、残された方は新しいパートナーを決めないまま過ごすものも多くいるそう。
またなんとそのまま同じような時期に一緒に死んでしまう事がある、というくらいに仲睦まじいおしどり夫婦ぶりなのです。
なんだか狼の印象とは反対に、本質はとてもやさしい動物なのかもしれませんね。
日本の狼
日本にもかつては狼が生息していました。
それがかの有名な「ニホンオオカミ」ですね。
1902年に奈良県にて捕獲された個体を最後に、姿を見る事がなくなってしまい、絶滅してしまったと言われています。
しかし「ニホンオオカミを見た!」という目撃証言があったということから、どこかで密かに生き延びているのでは?
という意見もあるようなのです。
しかし未だに発見されていない事を見ると、やはりニホンオオカミは絶滅してしまったのでしょうね。
ちなみにニホンオオカミもタイリクオオカミの一亜種なんだそうですよ。
オオカミと近しい動物
狼によく似ている動物に、「コヨーテ」や「アビシニアジャッカル」がいます。
これらは狼との交雑が可能なくらいに似ている種ということになります。
狼はペットにできる?
結論からいうと、「狼はペットにはできません」。
現在日本に狼はいませんし、飼う場合には輸入する他ありません。
しかも狼は世界各地で絶滅危惧種の扱いであるところが多く、輸入することも実質不可能です。
狼をペットとして飼う事はできませんが、狼と犬の混血種である「狼犬」であればペットショップにも販売されています。
こちらは普通に飼う事も出来ますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
狼は犬とよく似ていますが、狼を家畜として飼い馴らされ、品種改良されたものが犬である、という認識が正しいのかもしれません。
決して野生の犬が狼であるというわけではないのです。
また狼は一夫一妻です。
そしてとても夫婦仲が良いとの事で、つがいの狼は生涯一緒に連れ添います。
片方が死んでしまっても新しい相手を見つけない事も知られており、なんだかホッコリしてしまいますよね。
また群れを構成しているのは血縁関係にある家族であることがほとんどです。
もちろん序列もあるのですが、序列を決めるために戦う事は無いとされています。
こうしてみると、狼って結構やさしい動物のように思えてきませんか?
シベリアンハスキー
狼のような璃々しい姿の犬と言えば、シベリアンハスキーですよね。
気になるという方は、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみて下さいね。
澄んだ青い瞳に、シルバーグレーの毛並み、ぴんと立った耳が特徴の、オオカミのような面が特徴のシベリアンハスキー。…