
アクアリウムをしている人なら誰もが経験している事だと思う「油膜」。
水槽の水面にびっしりと張っているのを見かける事がありませんか。
気付いたら張っている油膜ですが、いったい何が原因でできるのでしょうか。
また油膜が張る事でどのようなデメリットがあるのでしょうか。
今回は水槽の油膜について、原因や対策について詳しくご紹介していきたいと思います。
油膜の原因は?
油膜の発生原因は、ずばり「タンパク質」です。
というのも、水中で余分に残されたタンパク質が水面に集まって膜になったものです。
水中に残されたタンパク質とは、いろんなものが挙げられますが、最も多い要因は「餌」です。
与えすぎた餌の食べ残しが余分なタンパク質となって水面に現れるのです。
他にも「生物の死骸」も余分なタンパク質となり得ます。
もっと具体的に言うと、水槽で飼っている魚やエビなどの生体の死体から油が浮き出たり、水槽に生着しているバクテリアが死んでも油膜の発生の要因となります。
油膜は悪影響がある?
実際に油膜が張るとどういったことが起こるのでしょうか。
油膜の発生によって起こるデメリットは以下の通りです。
- 水中の酸欠の原因
- 水温上昇の原因
通常水中には水面から自然と酸素が溶け込んでいるため、安定的に水中に酸素が供給される仕組みになっています。
油膜が張ると水面から酸素を溶け込むのを妨げるため、水中が酸欠状態に陥る要因になるのです。
また油膜は水中の熱を空気中に逃がしにくくします。
夏には水温が上昇しやすく、水面に油膜が張ってしまうとなかなか水温が下がらずに水温が上昇しやすくなります。
また水温が上昇していると、水中の溶存酸素量が少なくなる現象が発生します。
そうすると水面から酸素が溶け込みにくくなる要因と併せて、さらに酸欠を招いてしまいます。
油膜が張ってしまったら?
油膜が張ってしまったらどうすれば良いのでしょうか。
対策はいくつかありますが、主には以下の通りです。
- 水換えをする
- エアレーションをする
- 掃除して掻き取る
実は油膜を取り除くには「水換えをする」のが一番手っ取り早く簡単です。
またエアレーションをするのも効果的だと言われています。
しかしエアレーションをすると水面を動かすことができるので、油膜が一時的になくなるように見えるだけです。
ですのでエアレーションを止めるとまた油膜が張ってしまいます。
油膜を掻き取るように掃除してしまうのも良いのですが、こちらもエアレーションと同じく、どちらかと言うとその場凌ぎに過ぎません。
油膜の原因は水中に残った余分なタンパク質ですので、それを取り除かなければ油膜の根本的な解決策にはならないのです。
しかしエアレーションを掛けておくと、常に水面が揺れている状態ですので油膜が張りにくくなり油膜防止効果があります。
また油膜によって起こる酸欠もエアレーションによって酸素供給がされるので、根本的な解決とはならずともエアレーション自体は結構良い方法だと考えます。
油膜の要因を解消する方法
油膜の原因が余分なタンパク質なので、それらを水槽外に出すか分解してしまえば良いのです。
過剰に余ったタンパク質(有機物)を分解してくれるのが微生物(バクテリア)です。
水槽内に水をろ過してくれるバクテリアをたくさん増やして定着させることで、タンパク質が余分に残りにくい水になり、良い水質を維持することができるようになります。
バクテリアを定着させるためには、バクテリアが定着しやすいソイルや底砂を敷いてあげる事や、バクテリアが棲みつくためのろ過材をフィルターにたくさん入れる事です。
また水槽立ち上げ後すぐにはバクテリアがまだ定着しておらず、生物ろ過ができない状態です。
立ち上げ後いち早くバクテリアを増やしたい場合には、市販されているバクテリア添加剤を水槽内に入れておくと、バクテリアが定着しやすく、飼育水がより早く完成します。
まとめ
油膜の正体は、水中の余分なタンパク質です。
油膜が張っていると、水面から溶け込む酸素の量が少なくなり、水中が酸欠状態になりやすくなります。
また水中から熱が逃げにくくなるので、特に夏場には水温上昇がしやすくなります。
水温が上昇すれば水中の溶存酸素量が減りますので、酸欠状態になりやすく、先ほどの水面から溶け込む酸素が減る要因と相まって酸欠をより加速させることになってしまいます。
油膜対策にはタンパク質を排出できる水換えが最も効果的ですが、手間が掛かります。
エアレーションすれば油膜が張りにくくなりますが、根本的な解決策にはなりません。
しかし最もお手軽にできる対策方法ですし、何より酸素供給ができますので意外とおススメな方法の一つです。
またバクテリアをたくさん増やすことができれば、有機物の分解力が上がりますのでバクテリアが定着しやすい環境を作る事で根本的な解決策となります。