大きく鮮やかな尾ビレで、優雅に泳ぐ姿に魅了されてグッピーを飼い始めた、という方も多いと思います。
飼育に慣れてきたころ、自分でも繁殖できるのかなと思う人は多いのではないでしょうか。
今回は「ミリオンフィッシュ」と言われるグッピーの繁殖方法についてご紹介いたします。
目次
グッピーの繁殖方法は?
グッピーは「ミリオンフィッシュ」と言われるほど繁殖力が強い種類の熱帯魚です。
オスとメスを同じ水槽で飼っていたら、知らない間に繁殖していて、気がついたら水槽がいっぱいになっていた、ということがよくあるほどです。
逆にとらえると、初心者でも簡単に繁殖ができると言えるでしょう。
また、グッピーの繁殖の特徴は他にもあります。
魚の繁殖と言えば、卵から孵化して稚魚が生まれてくるところを想像する方が多いと思います。
ですが、グッピーの繁殖はメスの体の中で卵を孵化させ稚魚を産む「卵胎生」という方法で繁殖していきます。
生まれた時点である程度成長しているため、他の魚と比べると外敵に食べられる機会が減り、それが強い繁殖力に繋がっています。
グッピーを繁殖させる環境づくり
放っていても繁殖するグッピーですが、確実に繁殖させるため、さらに生まれてきた稚魚や頑張って産んだお母さんグッピーのためにも、最適な環境を用意してあげましょう。
産卵箱とは?
繁殖をさせる前に、まずは隔離させる環境を作ります。
普段飼育している水槽でも繁殖はできますが、大人のグッピーにとって稚魚は「自分が食べられる小さな魚」に見えてしまうため、それがたとえ親でも稚魚が食べられてしまう可能性があります。
確実に繁殖させるためには大人のグッピーから稚魚を隔離させることが大切です。
隔離するための道具は、初心者の方には水槽の中に入れるタイプのものがおすすめです。
外付けタイプのものも市販されていますが、水質や水温が安定しにくいためです。
水槽の中に入れるタイプでもネットと箱型のものがあります。ネットはシンプルで安価なものが多く、箱型は大きさや機能など種類が様々あります。
水槽の大きさや使いやすさ、継続して使っていくのか?という点をふまえて選ぶといいと思います。
グッピーの繁殖時期や兆候、どのくらいで産まれてくる?
環境を整えたところで、いよいよ繁殖させていきます。
グッピーは成長が早く、生後約3ヶ月程度で繁殖をすることができます。
オスとメスを同じ水槽にいれたら、メスのお腹に注目しましょう。
お腹が徐々に膨らんできて黒っぽくなってきたら、産む日が近い証拠です。すぐに産卵箱へ移しましょう。
出産前にオスがメスを追いかけまわすような行動が見られますが、初心者には見分けがつかない場合もあるため、メスのお腹で判断することをおすすめします。
産まれるタイミングは交尾から28日とされていますが、見極めが難しいので20~30日程度を目安に、こまめに観察しましょう。
グッピーの出産後はどうしたらいい?
親が生まれたての稚魚を食べてしまう事があるため、出産後はすみやかにメスを元の水槽に戻しましょう。
「これで一安心!」というわけではありません。稚魚を保護したところで安心するにはまだ早く、メスもきちんと保護してあげましょう。
出産後のメスは体力を消耗しているため、オスに追いかけまわされることを防ぐために水草などで逃げ場を用意してあげるか、体力が回復するまで別の隔離ネットなどで生活させてください。
グッピーは一度の交尾で2~3回出産することができるので、元気になったあともしばらくはメスのお腹に注意深く観察しましょう。
稚魚のエサは?どのくらいまで産卵箱に入れておくの?
エサは1日2~3回程度を目安に、様子を見ながら与えましょう。
小まめに少量ずつ与えるのがポイントです。食べ残しはスポイトで取り除きます。
産卵箱の中は循環が悪いため、スポイトや産卵箱用のエアレーションなどを使って産卵箱の中も本水槽と同じようにきれいに保つようにします。
産卵箱で飼育する期間の目安は稚魚の大きさです。
大人の口よりも大きければ一緒に生活できますが、稚魚の飼育経験が浅い場合や判断がつきにくい場合は「もう大丈夫!」と確実に思えるぐらい産卵箱で育ててしまうのも一つの手です。
稚魚を育てている間にまたお腹が大きくなってきた!
前述した通り、グッピーは1度の交尾で2~3回出産することができます。
そのため稚魚を育てている間に再度妊娠する可能性は十分あります。
稚魚を飼育している産卵箱にメスを入れては意味がないですから、あらかじめ別の水槽を用意しておくか、産卵箱を多めに用意しておきましょう。
小さめの水槽を1つしか持っておらず産卵箱が設置できない場合は、残念ですが本水槽で生き延びてくれる事を祈りましょう。
グッピーのその他の記事
グッピーに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
熱帯魚の飼育から繁殖の基本まで教えてくれるグッピーは「グッピーに始まりグッピーに終わる」という言葉があるほど初心者から上級者にまで愛されています。
グッピーの飼育に慣れてきたら、ぜひ繁殖にもトライしてみましょう!