マツムシという昆虫を知っていますか?

スズムシと同じく、秋に鳴く虫として昔からよく知られている昆虫です。

「蟲のこゑ」という歌にも歌われているように、「チンチロリン♪」という美しい鳴き声で鳴くという事でも知られていますよね。

そんなマツムシですが、実際にはどんな虫なのか、詳しく知らないという人も意外と多いのではないでしょうか。

またマツムシとスズムシには、とある関係があるのをご存知ですか?

今回はそんなマツムシについて、飼育方法やスズムシとの関係についても詳しく調べてまとめてみました。

 

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マツムシとは?

マツムシとは、バッタ目コオロギ科に属している昆虫です。

体長は19㎜〜33mmで、良く知られているスズムシよりも一回り大きいのが特徴です。

体付きもよく似ているのですが、色が淡褐色ですので見分けるのは比較的容易です。

8月中旬から11月下旬にかけてよく見ることができ、東北から九州まで広い範囲に分布しています。

生息地は平地から低山帯の乾き気味の日当たりの良い草地で、ススキなどのイネ科の植物が生い茂る場所を好んで生息しています。

 

個体数が減少!?

マツムシは比較的開けた場所に生息する傾向があるため、生息地の自然破壊の影響を受けやすい環境に置かれていると言われています。

このためスズムシに比べても、生息場所が少なくなって個体数が減ってしまっているという状況にあります。

マツムシはペットとして販売もされていますが、こういった理由からも価格は高く設定されている傾向にあり、鳴く虫の中でもトップクラスの高価な虫でもあるのです。

入手はそれほど困難ではありませんが、インターネットや専門店でもスズムシのおよそ2倍から4倍の値が付く事もあるようですね。

 

マツムシとスズムシ

マツムシはその昔はスズムシと呼ばれていました。

反対に、現在のスズムシはかつてはマツムシと呼ばれていたという過去があります。

いつどこでどのようにして入れ替わってしまったのかは定かではありませんが、なかなか面白い現象ですよね。

 

鳴き声は美しいの?

子どもの頃に、「マツムシは一番きれいな美しい鳴き声で鳴くんだよ」と教えられた記憶があります。

それは本当なのでしょうか。

実際にはその人の好みもありそうですが、マツムシの鳴き声ってちょっと気になりますよね。

ちょっと聞いてみて下さい。

 

 

どうでしょうか。

「チンチロリン」と聞こえなくもないですが、どちらかというと「ピリリリリッ」といった感じじゃないでしょうか。

しかもこの鳴き声、実際には結構大きく聞こえるんです。

家の中で鳴かれると、結構うるさく感じてしまう人も多いのだとか。

清涼感を与えてくれる秋の虫の鳴き声ですが、うるさくてはちょっと飼育する気が無くなってしまいそうです。

それでもクツワムシほどやかましくはないし、どちらかというと確かにきれいな鳴き声の部類に入るのではないかと思います。

 

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マツムシの飼育方法

スズムシと同じく、マツムシを飼育する事は可能です。

しかし似ているとは言っても、性質が多少異なるため注意が必要です。

 

餌はナスやキュウリを与えておけば水分補給としても大丈夫です。

また雑食性ですので、煮干しなども食べます。

その他にはペットショップでも販売されている「スズムシの餌」を与えておけばまず問題ないです。

餌に関してはスズムシと同じく容易ですね。

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飼育マット

最も簡単なのは、スズムシ用の飼育マットを利用する方法です。

安価ですし、下手なものを用意するよりは安全なのでスズムシの飼育マットを用意しましょう。

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ケース

飼育ケースは格子状の蓋が付いているような一般的な虫かごは避けた方が無難と言われているようです。

理由としては、脚が取れてしまったり、乾燥して死んでしまうというアクシデントが度々起こるからというものです。

ですので乾燥しにくく、通気性も優れた飼育ケースを使用しなければいけません。

 

またなぜ格子状の蓋がいけないのでしょうか。

実はマツムシには足の先に吸盤のような突起があり、これによって壁を登ることができるから、なんです。

スズムシであればガラス面を登ったりという事はほぼ無いのですが、マツムシにとっては良くあること。

登られてもケガをしないような形状のケースを選別しましょう。

おススメのケースの一つは「Beケース」というシリーズのものです。

これなら登られてもケガをされる心配は少ないでしょう。

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霧吹き、ウォーターボトル

マツムシの飼育には乾燥は良くありませんので、適度に霧吹きで湿り気を与えてあげましょう。

また飼育マットも乾燥しないように注意します。

うるおいウォーターという便利なものも販売されていますので、チェックしてみてください。

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産卵、繁殖させるためには?

マツムシの飼育の難しい所の一つとして、「繁殖のさせ方」があります。

スズムシが土中に産卵をするのに対して、マツムシはススキなどのイネ科の茎の中に産卵をするため、飼育下において産卵をさせるのは結構ハードルが高いのです。

とは言っても決して不可能であるわけではなく、ポイントさえ抑えておけば可能です。

繁殖させるためには産卵セットを組んで飼育してみましょう。

 

まず、飼育マットを10㎝程度敷きます。

その上に、ススキなどのイネ科の植物を採ってきて、植え込みます。

あとは餌をセットすればOKです。

卵を産んだあとも、乾燥防止のため霧吹きは継続的に行ってください。

軽く湿り気がある程度で構いません。

そのまま上手くいくと暖かくなると孵化し、2か月くらいで成虫になって鳴いてくれるようになります。

 

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外来種のマツムシ!?

アオマツムシと呼ばれている、外来種のマツムシが日本に帰化し、問題になってきているようです。

マツムシという名前ですが、体が緑色をしており、日本のマツムシとは全く違った容姿をしているため、見分けることは容易です。

また鳴き声も全く異なります。

 

 

マツムシと同じような鳴き方をしますが、結構やかましい感じがするでしょうか。

 

マツムシの販売店

マツムシを販売している店をご紹介します。

もしマツムシの飼育に挑戦してみようと思った人は、こちらから購入できます。

ただし、時期限定ですので入手できない場合もあります。

 

まとめ

いかがでしょうか。

マツムシはスズムシと似ているとはいっても、結構特性が異なるという事が分かると思います。

飼育方法も基本的には同じですが、繁殖させる場合は全く異なる方法で産卵セットを組まなければなりません。

難易度がやや高いと言われているマツムシの繁殖。

一度挑戦してみたくなりますよね。

 

なお、スズムシに関しては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。