ナマズというと、どんなイメージを持っているでしょうか。
長いひげと大きな口が最大の特徴で、ひょうきんでおかしな顔がとっても可愛く、近年ではペットとして飼育する人たちも増えていると言います。
そんなナマズ君ですが、どうやら簡単に飼育することができる魚である、とは言えないようですね。
飼育する際の注意点やポイントをしっかりと把握しておかなければ、死なせてしまうリスクも高くなってしまいます。
今回はナマズを飼ってみたいけど、どうやって飼えばいいのかいまいちよく分からない、注意点は何!?などの疑問を解消すべく、ナマズの飼育方法について詳しく調べてまとめてみました。
目次
ナマズってどんな魚?
ナマズは日本のあちこちの河川に生息している淡水魚であり、日本では3種類のナマズ属が生息しているようですね。
ナマズ属以外に属するナマズもいるようですが、ナマズ属は以下の3種類です。
マナマズ
イワトコナマズ
ビワコオオナマズ
このうち一般的にナマズと呼ばれているのはマナマズですね。
ナマズの「ナマ」というのは、鱗が無くぬるっとした体を示すもので、「ズ」というのはナマズが棲む川底や泥底を意味します。
何で「ズ」が泥底なんだ!?という疑問はここでは置いておきましょう(笑)
ナマズの寿命は?
ナマズはとても長生きでも有名です。
5年以上生きるのは当たり前で、10年以上生きることも普通だと言われています。
中にはなんと20年も生きたというナマズがいるということですから、一旦飼育すればずいぶんと長い付き合いになることは間違いなさそうですよね。
ナマズの飼育に必要なもの
ではナマズの飼育で必要なものをご紹介していきます。
順番に見ていきましょう。
水槽
ナマズは子供の時は小さくて可愛らしいのですが、大人になるとその大きさはなんと60センチメートルにもなる大きな魚なのです。
ペットショップで売られているナマズは子供であることがほとんどなので、それに見合った水槽を用意してしまいがちになると思います。
しかしこれではすぐに水槽がキツくなってしまいますので、ナマズが大きく成長した後の事も考えて水槽を用意する必要があります。
おススメのサイズは60センチメートルに成長した時の事も考慮し、最低でも90センチメートル、できれば120センチメートルの水槽が望ましいでしょう。
120センチメートルの水槽は水が入るととんでもない重さになり、あとで設置場所を変更しようとしてもほぼ無理です。
ですので、最初に設置する場所をしっかりと決めてから水槽を立ち上げるようにしたいところですね。
上部フィルター
魚の飼育はどうしても水が汚れてしまいますので、飼育水のろ過は必須です。
ナマズの飼育の場合は、上部に取り付けるタイプのフィルターがおススメです。
餌
ナマズは肉食の淡水魚ですので、餌も生き餌をおススメしたいところです。
ナマズが主に食べている餌は自分より小さいサイズの小魚やカエルなどです。
しかしそのような生き餌を毎度準備するのは難しいと思います。
そこで便利なものがあります。
「ナマズの餌」ですね。
ただし、こういった人工飼料は便利な反面、あまり食べてくれないという事例も多数報告されています。
ナマズは非常にデリケートな性格をしており、給餌においてもそのデリケートさは時に頭を悩ませます。
口に合わないと思ったら絶食し、そのまま飢え死にしてしまうナマズも少なくないのだとか。
「口に合わなければ死を選ぶ」という強情っぷりは我々も見習わなければならない・・かもしれませんが、それにしても困ったものですよね(笑)
また、生き餌で有名なものに金魚がいます。
一般的に小赤と呼ばれていて、ペットショップでも簡単に入手することができます。
また、カエルであるならば、ウキガエルが餌として販売されていますので、必要に応じて試してみましょう。
また餌の頻度は一日1回~2回程度がベストですが、1回につき5分程度で食べきれるくらいの量が適切だと言われています。
与え過ぎると水質低下につながり、ナマズの健康状態にも影響しますので気を付けましょう。
隠れ家
ナマズには隠れ家となるパイプのようなものが必要です。
落ち着ける場所は誰にとっても必要なわけです。
ナマズがすっぽり入れて身を隠せるようなものを探して入れてあげましょう。
市販のものでも良いものが販売されていますので、一度確認してみて下さいね。
ナマズに底砂は不要!?
ナマズは水槽の中で暴れ回ることも多く、体をあちこちにぶつけ、傷ついてしまう事故が多い魚でもあります。
デリケートな性格がこういったことを引き起こすのです。
底砂も体を擦ってしまい、傷つく要因となりますので底砂を入れずに飼育するスタイルが確立されているようですね。
底に何も敷かないこういった飼育方法を「ベアタンク」と呼ぶようですね。
飼育場所について
ナマズは夜行性の魚です。
薄暗い所をとにかく好みますので、明かりの少ない場所で飼育するのがベストです。
また餌を食べない原因についてもこういったことがあり、薄暗い所で餌を与えると食べてくれたという事例もあります。
水槽は夜も明るいリビングに置くのは避け、夜は暗い環境を維持できるような場所を選んで設置しましょう。
また大きな物音にも敏感で、ナマズにとってはすごくストレスになると言われています。
日中でもできるだけ静かな場所で飼育してあげる方がナマズにとっては良いのです。
ナマズは単独飼育を!
ナマズはデリケートな性格かつ、肉食の魚です。
つまり、他の魚との混泳には向かず、小さな魚であれば餌と見なされ、食べられてしまう事も多いのです。
他の魚と一緒に飼育するのは悲劇の元になるだけと考え、避けるようにしましょう。
またナマズ同士の混泳も避けた方が無難ですね。
時にはナマズ同士で共食いしてしまう場合もあるためです。
複数匹のナマズを飼育したいという場合には、1匹につき水槽1つを用意してあげましょう。
薬に弱い!?
ペットの魚が病気になった時に、水に溶かしこむタイプの「魚病薬」。
実はナマズはこういったタイプの薬にめっぽう弱いという特徴があり、これが原因で死んでしまうことも多いのだとか。
ナマズの飼育の場合は、病気になったら治すのは困難という認識の元、病気にならないように日々健康状態には気を配り、小まめな水替えを行うなど病気にならない為の対策を講じておきましょう。
水替え
水替えは週に一回~二回の頻度で行います。
すべての水を入れ替えるのではなく、3分の1程度の水を排水して新しい水を入れるというやり方が一般的です。
なお、飼育水は「カルキ抜きした水」を使用するようにしましょう。
水温
ナマズは水温に関しては幅広い温度帯で適応可能です。
だいたい5℃~28℃くらいであれば、ヒーター無しでも飼育可能と言いますから、この点では丈夫な魚だと言えますね。
ただ夏場の水温の上がりすぎや、真冬の屋外での飼育の際には注意が必要ですね。
水槽レイアウト
ナマズの飼育に関しては、水槽内には必要ないものは何も入れないのが鉄則です。
大きく力が強いので、弾き飛ばしてしまう事もあり、また暴れて体を擦って傷つけてしまう危険性もあるためです。
入れて良いのは隠れ家となるものだけと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
比較的簡単に入手可能なナマズですが、飼育する際には知っておくべき事がたくさんありますよね。
寿命も長くて、大きく成長していく姿を楽しめるのはナマズの飼育ならではと言えると思います。
それだけ長く飼育していると、愛着も湧いてくることでしょう。
正しい知識のもとに、上手に飼育してあげたいですね。
コリドラス
ナマズの仲間のコリドラスも飼育できる魚であり、水槽のお掃除屋さんとしても大変有名で人気があります。
コリドラスに関しては以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。