ミナミヌマエビ

アクアリウムをやっている人であれば、知らない人はいないであろうヤマトヌマエビとミナミヌマエビ。

どちらのエビも、水槽に生えた苔を食べてきれいにしてくれる、水槽の掃除屋さんです。

しかし実際にヤマトヌマエビとミナミヌマエビのどちらを選べばいいのか迷った事はありませんか。

今回はそんな両者の違いや生態、特徴などをご紹介していきたいと思います。

 

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体の大きさが違う

ヤマトヌマエビはミナミヌマエビに比べて一回り大きいのが特徴です。

ヤマトヌマエビは5cm程度い成長しますが、ミナミヌマエビは3cm程度にしかなりません。

大きさが違いますので、水槽に入れた時の存在感も違ってきますね。

ヤマトヌマエビは結構目立つのに対し、ミナミヌマエビはあまり目立ちません。

もちろん数が多ければミナミヌマエビでもそれなりに目立ちますが。

 

また大きさが違うということは、食べる苔の量や速さも違うという事になります。

一説によると、ヤマトヌマエビの苔取りの速さは、ミナミヌマエビの5倍と言われています。

これの検証で、とある実験をしている人によれば、実際には3.5倍程度の苔取り能力の差があるという結果になったという事です。

もちろん環境や状況により異なるでしょうが、ミナミヌマエビを選ぶ際には、それなりの数を導入しなければ効率よく水槽の掃除ができないかもしれませんね。

 

寿命の違い

ヤマトヌマエビの平均的な寿命は2年~3年くらいです。

もちろん良い環境で上手く飼育すれば、もっと長生きをさせられる可能性も十分にあります。

一方ミナミヌマエビの寿命は、一般的に1年くらいである事が多いです。

情報によると、屋外飼育で冬眠をさせた個体は1年生きたのに対し、屋内で飼育した個体の一部は2年生きたという例もあります。

いずれにせよ、ヤマトヌマエビの方がずっと長生きだという事ですね。

 

繁殖方法の違い

ミナミヌマエビは淡水のみで簡単に繁殖することができます。

つまり水槽にいれて飼育していれば、知らないうちに繁殖しており、気付けば水槽の中がミナミヌマエビだらけになっていた、という事も多々あります。

条件としては水温が20℃以上であれば、比較的容易に産卵をしてくれるようです。

 

一方ヤマトヌマエビの繁殖は少々難しいです。

とうのも、淡水のみでは繁殖ができません。

ヤマトヌマエビは、一旦海で成長し、また川に戻ってくるという繁殖スタイルです。

この事から、ヤマトヌマエビの飼育下での繁殖はほぼ不可能だと考えてよいでしょう。

 

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どっちのエビがおすすめ?

おすすめのエビは、どういった状況で飼育するのかによって答えは異なります。

 

エビがメインの場合

ヤマトヌマエビはミナミヌマエビに比べて大きく存在感もあります。

エビがメインの水槽にするのであればミナミヌマエビでは物足りず、ヤマトヌマエビを選んだ方が良いでしょう。

 

エビを目立たせたくない場合

熱帯魚メインの水槽で、エビをできるだけ目立たせたくないと言った場合には、一般的にはミナミヌマエビの方が良いように思えます。

しかしヤマトヌマエビの方が良いという事もあります。

ヤマトヌマエビは目立ちますが苔取り能力が高いので、水槽に入れる数も結果的に少なくて済みます。

ミナミヌマエビならうじゃうじゃと目立つほどに入れなければ苔が取れないという場合でも、ヤマトヌマエビなら数匹でOKなことも多いです。

 

繁殖させるなら

ミナミヌマエビは繁殖力も高く、放っておくとどんどん繁殖していきます。

最初は5匹程度しかいなかったのに、気付いたら数十匹になっていたなんてこともザラです。

個体数の管理が難しいという場合は、勝手に増えることがないヤマトヌマエビの方がおススメですね。

逆にエビの繁殖も一緒に楽しみたい!という場合はミナミヌマエビ一択になりますね。

 

水質管理に自身がないなら

また、ミナミヌマエビの繁殖のしやすさから、増えすぎた水槽はそれだけ排泄物の増加などにより水質が悪化しやすくなります。

他の魚や水草などと一緒に飼育している際には、あっという間に水槽内の生態系が壊れ、混泳している魚が死んだり、水草が食べられてしまったりといった事が起きるようになります。

しっかり水槽内を管理できる自信がない、という場合にはヤマトヌマエビの方が安心できるでしょう。

 

混泳させる魚による

一緒に泳がせる魚ふぁ何であるかによって、どっちを選べばよいか変わってきます。

一般的に、熱帯魚などの魚は、自分の口に入るサイズのものであれば餌として認識してしまう傾向にあります。

大きめな熱帯魚だと、体の小さいミナミヌマエビが食べられてしまう可能性があります。

ベタくらいの大きさの魚でさえ、小さいミナミヌマエビは捕食対象となってしまう事が多々ありますので注意したいですね。

メダカなどの飼育であれば、まず間違いなくミナミヌマエビが食べられるとう心配はありません。

ただし、生まれたばかりの稚エビはこの限りではありません。

 

まとめ

ヤマトヌマエビはミナミヌマエビよりも大きく、苔取り能力も高いです。

しかし水槽内で繁殖できるのはミナミヌマエビだけですので、繁殖させて増やしたい場合はミナミヌマエビ一択になります。

またヤマトヌマエビは長生きしますので、エビメインで長く飼い込みたい場合にはヤマトヌマエビの方が良いでしょう。

大きめの熱帯魚を混泳させる場合は、食べられるリスクを考慮して、大き目のヤマトヌマエビの方をおすすめします。

 

ミナミヌマエビに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください